大峰山から、桜の園(亦楽山荘)と廃線跡

やまぼうし
1.目的地:大峰山(552.4)→桜の園(亦楽山荘)→廃線跡→生瀬駅
2.地形図:2.5万武田尾
3.日にち:2000.12.3(日)
4.天気:曇り
5.同行:ハナミズキ
6.コース:
十万辻10:20→鉄塔→大峰山頂11:00→桜の園(亦楽山荘)東屋11:40→満月瀧往復→東屋戻る→さくら道→エントランス広場(13:00昼食)→もみじ道→どんぐり道→ロックガーデン→隔水亭→エントランス広場14:20→廃線跡→R176号車道15:35→生瀬駅15:50
Route Map はここ
「十万辻」
 紅葉シーズンも終わりだが、近場の山へと93年以来2度目の大峰山へ。妻は初めて。私も前回は十万辻からの往復であったので、今回は亦楽(えきらく)山荘→廃線跡→生瀬駅まで歩くことにした。曇りで小雨がぱらついていたがこの日を逃せば今シーズンの紅葉登山は終わり。天気図を見て回復に向かうことを確信して出発。JR宝塚から阪急バスがあるが、便が少ないので息子に十万辻まで車で送ってもらう。大宝塚GCの門前をターンして十万辻トンネルの上に出る。舗装道が下りにかかる手前で下車。すでに2台の車が止まっている。大峰山と大きく書かれた表示板を見て山に入る。

十万辻付近から大峰山
「鉄塔から大峰山頂」
 道がぬれ、笹の葉の水がズボンにかかるが藪道ではないので大したことはない。森林の香りが漂う。すぐに左から登ってくる道と合流。この道は十万辻手前の車道からのものである。しばらく広い道が山腹を巻くように続く。10分ほど歩くが、確か稜線への分岐があるはずである。前回は下ばかり見ていたのでうっかりテープを見過ごし、そのまま山腹の広い道を30分近く歩いてしまった。だいぶ遠回りして山頂から南に延びる尾根から登ることになってしまった。道がまっすぐ続いているので同じ目に会う人がいるはずである。
ようやく、分岐のテープに出会う。よく観察すると四辻で、左への道は中山への表示。この道はいずれ車道に出くわすはずだがどの地点に出るのか?右へとり稜線に直登する。稜線にたどり着き左(西)へ行く。しばらくすると送電線の下に出て、周りが開ける。
鉄塔下は唯一、展望のきく地点。生憎の曇り空だが、北側は西谷の名峰古宝山(ふるほうざん)。ここからは山頂がこぶ状に尖ってみえる。その右は以前登ったことのある紅葉に染まる検見山。一方南側ははるか送電線が下へ続き、左遠方にすみれが丘の高層マンション。正面は宝塚市街の向こうに甲山。更に目を凝らすと、わが町内の逆瀬台小学校とその裏山の行者山、少し右は六甲縦走路の大平山のアンテナが霞む。しばし展望を楽しみ再び雑木林の稜線をたどり見覚えのある山頂に着く。

雑木の大峰山頂
「山頂から亦楽山荘へ」
 三角点を囲む雑木に大峰山の標識が何枚もある。清和台ハイキングクラブの表示、10周年記念とある。一服、記念写真。亦楽山荘の表示に従い西へゆるい下りの雑木林を辿る。間もなく急傾斜になり、落ち葉の下の小石で滑りやすい。所どころの台地で下方の展望がきく。登ってくる老人とすれ違う。今日はじめて会う人、挨拶しても反応なく、だいぶしんどそうである。山頂から下ること20分、元気はつらつタオルを首に3人組のおばさん(お姉さん?)。きけば生瀬から廃線跡を辿り、亦楽山荘からの急坂を大峰山を越え、さらに中山から清荒神へ下るとのこと。すごいスタミナである。おせっかいにも車道から中山への入り方、奥の院までの道を教えてあげる。谷に続く紅葉が見え出す。下方に川が見え、青い鉄橋らしいものがみえる。あれは武庫川かどうか。記憶にない (武庫川にかかる水道橋であった) 。今日は地図を持ってきていない。まあいいやと言いながら下ると立派な立札。その下に真新しい屋根つきの東屋が見える。後でわかったが、これが広大な亦楽山荘の一部。山荘のイメージから大きな別荘のある風景を思い浮かべていたが違った。
「満月瀧」
 立札はさくら道、ロックガーデン、満月瀧道の三叉路。時間もあることだから瀧を見にいこう。0.5Kとある。結構きつい岩肌の斜面を沢を下に見ながら登る。この沢の奥が瀧になっていると想像される。果たして予想通り水音が近づく。高さ30メートルぐらいの広い岩肌から一条の水が落ちている。宝塚市の瀧は最明寺滝だけと思っていたので意外。滝壷から下は水の流れはない。伏流となっているのであろう。
ボーイスカートの一団と思われるグループがミーティング中。道を空けてもらいしばし休憩。元の休憩所へ回遊する。汗だく、昼も過ぎたので休憩しようとしたがもう別のグループが東屋を占領している。やむなくさくら道を下ること0.6K、やっとベンチが一つだけある広場に出る。実はここが亦楽山荘、別名桜の園の入口に当たり、エントランス広場という。平成11年建設の案内板で、それを知る。実に広大な山荘なのである。

「山荘散策」
 ベンチは中年夫婦が占領。近くの丸太にシートを敷いて昼のおにぎり。大休止。汗がジャンパーまで抜けて寒けがする。シャツ、上着を着替える。すぐ目の前を行列を作ってハイカーが行く。ここは廃線跡から少し入った地点である。廃線跡のハイカーにはここに人の姿が見えなければ見過ごしてしまうような申し訳程度の「さくらの園入口」の看板がある (その後立派な表示板が出来たらしい) 。まさか整備された山荘があるとは思えない。園内の真新しい案内板を見て全体を知る。外周を歩くと1.5時間もかかる。ここを基点に今下りて来たさくら道、もみじ道、どんぐり道など遊歩道が整備された。

エントランス広場
もみじ道を登る。林間からまだら模様に紅葉した大峰山の山肌が見え隠れする。急坂を喘ぎながら登るが案内板の距離に比べて大分遠い。とにかく園内は満月瀧に源を発する沢を中心に両側に山が迫り、山腹をハイキング道として整備している。標高差は100mは越えるであろう。やがてどんぐり道へ更に登る。なるほどどんぐりが落ちている。基点から0.6K、頂上にベンチが2つ3つある。ここには誰も登ってこない。大木が枯れ木となっており、伐採された木があちこちに積まれている。説明によると松食い虫の被害である。沢に下りロックガーデンへ。

隔水亭
東屋方向への登り途中にもみじに囲まれた小さな古い建物「隔水亭」がある。山荘内での唯一の建物である。女性2人が写生をしている。写真に収め再び沢へ下り、もとのもみじ道を引き返しエントランス広場へ。往復1.5Kぐらいはあったと思う。かなりハードである。
「廃線跡を生瀬駅へ」
 そのまま廃線跡へ出て生瀬方向に向かう。逆方向なのであまり人はいない。こちらの方向に歩くのは初めて。2つ目のトンネルを抜けると鉄橋。計5つぐらいのトンネルを抜けたか、その内の2つほどはかなり長く、トンネル内がカーブしていているため真っ暗闇。懐中電灯は必携だ。よそ見してトンネル内の水溜りに何回か足を突っ込んでしまう。枕木を歩くのもしんどい。山道の方がまだましだ。

廃線跡
やっと国道176号線に出るも、結構駅までは遠い。車の騒音と排気ガスを浴びながら15分。生瀬駅到着。やはり逆方向は最後が興ざめだ。生瀬から武田尾が順路である。東西線乗り入れで便利になったが、ここは普通電車しか止まらないので20分待ち。車内は意外に座れない。二人とも数年来愛用の山で拾った木を杖にしている。一寸恥ずかしいがすぐ宝塚。やあ久し振りに良く歩いた。満足
以上

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