三田 高平観福の森と奥山

更新2018.4.21/やまぼうし
1.目的地:奥山(446.8m)
2.地形図:2.5万「木津」
3.日時:2001.10.8(月) 曇り
4.同行:ハナミズキ
5.コースタイム:
高平ふるさと交流センター11:00発→観福の森→石仏道→堂山(とりで広場)(11:25〜12:10)→峠→359mピーク12:25→奥山(13:00〜13:05)→450mピーク13:30→東北尾根→末吉(14:10〜14:30)→川原→観福寺(15:00〜15:10)→高平ふるさと交流センター15:20
Route map 観福の森案内図

 

高平ふるさと交流センターと奥山(手前右は観福の森)

「高平観福の森」
 連休最終日、今シーズン初めての山歩きは三田市高平地区の奥山446.8mからスタート。三田市に二つある奥山のひとつ。上本庄の奥山(580m)は昨年シーズン踏破済み。地形図を見るとこの山は、羽束川の上流、等高線が田んぼからほぼ円形に盛り上がっていて興味を引く。
栗拾い、芋掘りで賑わう宝塚西谷の沿道を抜け、村祭りの千刈を通り、つくしの里、大船山麓を北上。高平ふるさと交流センターの駐車場に到着。本日は体育の日、小学生の歓声が聞こえるセンター体育館の横のフェンスの扉を開け、観福の森へ入る。観福寺方向へ道をとり、とりで広場の表示に従っていくと二股分岐があるが右手の階段道に入る。直進は峠に出る。杉、ヒノキ、クヌギ、竹林の中を遊歩道が整備されている。中腹には崩れかけた土塀に囲まれた金毘羅さんが祀ってある。

金毘羅さん

三十三所詣での石仏
どんぐりを拾いながら、三十三所詣での石仏の道をゆっくり登る。山火事の跡は、石仏の灯明が燃え移ったものらしい。やがて堂山の山頂(とりで広場)319mに到着。石仏と休憩のための東屋がある。麓からは100mほどの高さであるが、ここから南の展望は素晴らしい。大船山と遠方にかすむ羽束山を背景に、麓の刈入れの済んだ田んぼと点在する農家、コスモス畑が彩りを添えている。風に乗り、麓から太鼓の音が響いてくる。折からの村祭りの行列が道を行く様は、日本の田舎の原風景そのものである。眼下の祭りの行列を目で追いながら、時の過ぎるのを忘れる。まだ早いがここで昼飯をとる。

堂山とりで広場

川原から堂山を見る

とりで広場より大船山と羽束山

祭りの行列と 観福寺

秋祭り
「奥山」
 さあ奥山へ腰をあげる。遊歩道を一度峠に下り、北へ伸びる尾根を踏跡頼りに登る。ゆっくり直線的に高度を上げていく。伐採された木株が多く所々で倒木が道をふさぐが、この辺は人手が相当入っている。テープや目印は全くないが、境界杭が続いているので道を誤ることはない。
約15分で359mピークにつく。展望はない。植林帯の切り開かれた尾根を一度下り再度登りだす。雑木林に露岩が目立つようになる。時々道があやしくなるが、境界杭を外さずに辿ればよい。ピークから約30分で山頂に着く。ここは踏跡から少し外れており、うっかりすると通りすぎてしまうので注意が必要である。ヤブに囲まれたたたみ一畳ほどのスペースに3等三角点(点名非相山)と日本地理院の白い表示杭がある。プレートもない。

奥山三角点446.8m
ちょっと休憩し、北東に続く尾根を辿る。ほぼ平坦な道である。450mのピークで道は二股になる。もうここには境界杭はない。北に下る道をとるが倒木が道をふさいでいるので引き返し、北東に伸びる明るい尾根を進むことにする。
「藪漕ぎで末吉へ」
 これが間違いの元であった。尾根はやや東に向きを変えながらゆっくりと下っている。最初は雑木のまばらなところを選びつつ辿ったが、やがて尾根筋がわからなくなってしまった。北に向きをとりながら下るも完全に道を見失ってしまった。明るかった雑木林はやがて鬱蒼とした倒木だらけの樹林帯に変わり、傾斜もきつくなってきた。藪も深くあたりは薄暗い。不安が胸をよぎる。ふたりとも無口になる。ここまで来たら戻るも下るももう同じである。時間はまだ早いし体力も残っている。勇気をもって、強行突破することにする。岩場や崖にぶつからない限り、ヤブを分け、木の幹につかまりながら下れば必ず峠道に出られるはずである。垣間見える麓の民家から、まだ標高差は100m以上はありそうだ。なるべく北に回りこむよう倒木を避けつつ、茨に絡まれながら急斜面を一歩一歩下る。

少し離れて先行する妻が突然前のめりに倒れこみ、しばらく起き上がらない。つかんだ枯れ木もろとも、頭から谷側に突っ込み、顔面を倒木に打ちつけたようである。ほおとこめかみが青なじみにはれ上がっているが何とか歩ける。足でも捻挫、骨折したら動きがとれない。立って下るのは危険だ。悪戦苦闘の末、やっと平坦な藪になったと思いきや、大きな池のある湿地帯にぶつかる。迂回し最後の藪を突破、広い道路にとび出す。思ったとおりここは末吉と小柿を結ぶ峠道である。全身から力が抜け、疲れがどっと出る。40分も藪漕ぎをやってしまった。これも低山だからいいものの、危険な行為である・・・反省。
「末吉から観福寺」
 栗の実を拾いながら、舗装道路に合流。山塊の南をぐるりと周遊し、川原地区をとおって高平センターへ戻る。途中のコスモス畑は、今までの悪戦苦闘を忘れさせてくれる。

川原地区のコスモス畑
畑仕事のおばあちゃんの話では、減反の田んぼに種をまき、都会の皆さんにコスモスの花を楽しんでもらうのだそうで村の観光に一役買っているとのこと。好きなだけとっていきなさいとのお言葉に甘えてピンク、紫、白を数本戴く。藁葺きに運慶作の仁王門を持つ観福寺にお参りし、もとの駐車場へ。

観福寺
 
今日のお土産は、どんぐりと栗の実とコスモス。観福の森めぐりとコスモス畑は今お勧めである。

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