立杭の里と和田寺山

2016.8.18再編 やまぼうし
1.目的地:和田寺山(わでんじやま)592.6m
2.日時:2001.10.20(土)
3.天気:快晴
4.同行:ハナミズキ
5.地形図:2.5万比延、藍本
6.コースタイム
和田寺霊園9:30→北稜線第1分岐10:00→測量旗10:10→第2分岐10:17→第3分岐10:42→第4分岐10:50→第5分岐11:00→和田寺山山頂(11:05〜11:15)→第6分岐11:18→473m鞍部(木津峠)11:35→第1ピーク11:45→第2ピーク(11:52〜12:15)→下山迷走戻る13:00→473m鞍部(木津峠)13:45→別荘地14:20→休場14:30→窯元めぐり→和田寺霊園15:30
Route Mapはここ

テクノパークから和田寺山(左)と虚空蔵山(右)遠望
「和田寺霊園」
 三田市テクノパークにあるオフィスで、和田寺山虚空蔵山を背に仕事をしている。扁平な頂きを持つ和田寺山は未踏峰である。明日は篠山市今田の立杭祭りである。立杭焼の窯元めぐりを兼ねて和田寺山に登ることにする。例年大混雑で車では身動きとれないと聞いていたので、いつになく朝7:30自宅発。しかし8:30頃JR相野付近から既に大渋滞、先が思いやられる。案内には2000台の駐車場が用意されていることになっている。所定の駐車場をあきらめて、和田寺霊園に入りこみ、管理事務所前に駐車する。折から快晴、霊園の後ろには朝日を浴びて和田寺山の長い稜線が屏風のように横たわっている。

立杭から虚空蔵山を望む

和田寺霊園を取巻く屏風尾根
地形図ではお寺の一番奥から破線が西に延びている。念のため管理事務所に寄るが、上にあるお寺さんが詳しいと言われ舗装道路を登る。途中の山門では運慶作といわれる仁王像が迎えてくれる。さらに上には、観光バスが止まれるような駐車スペースとトイレもある。鐘つき堂を持つ本堂は移転中の張り紙、隣の庫裏で道を尋ねる。3度登ったという若奥さんに取り付きを教えて貰う。尾根までは大藪でビニールテープを目印に間違わないようにとのこと。

仁王門

和田寺庫裏
「北尾根から山頂」
 地形図の破線につながる広い道路は上に続いているが、教えて貰ったのはすぐ横の和田寺登山口の古い表示である。しかしいきなり藪でどこから進入すべきか戸惑う。エイとばかり藪に突入すると何となく踏跡の匂いがする。奥に入ると杉の大木に赤いテープが巻きつけてあるから間違いない。道というより雨が降ったら流れ込むような薄暗い小さな谷に沿って登るがだんだん倒木が増えてくる。そのうち谷もなくなり傾斜も増し、雑木が一層深くなる。とうとう全くの雑木の密集地帯に突入、杉の大木以来テープなどどこにもないから、どこかで間違ったらしい。コンパスは北を指している。ハナミズキは戻ろうと言い出すが登りの藪漕ぎは怖くない。稜線に辿り着けば必ず道がある。30分も悪戦苦闘の末、思ったより広い尾根道に出る。がなんとすぐ隣に、低いシダに覆われた明るい踏跡道が下から上ってきているではないか。ワザワザ雑木と格闘することはなかったのである。

登山口
この分岐(第1分岐と呼ぶ)には標石があり158の番号がある。左に(西に)、幅2mほどの落ち葉のふかふか道をゆるやかに登る。10分ほどで赤白の測量旗のある小ピークにつく。ここが413m地点であろうか。一度下り、登り返すと第2分岐、これを左(南西方向)に進む。標石136番。しばらくすると、北側にちょっとした切り開きがあり麓が覗けるが、ここに今田小学校展望所の木の板がぶら下がっている。99/10今田小とあるから2年前、小学生がここに遠足に来たことがわかる。藪漕ぎせずにちゃんと小学生でも登れるのだ。南方向に登りがきつくなる。大きな岩が現れる。ついで第3分岐、左から青ビニール紐のついた道が登ってきている。標石108番。これが地形図上の破線かもしれない。538mの水準点は確認できず通過してしまったようである。岩が多くなりだすが道はほぼ平坦である。

今田小展望所

尾根道の大岩
第4分岐で左に急登する道があらわれる。青テープが巻きつけてある。標石99番。直進はやぶ道のようである。溝をわたり、ここからは細い熊笹の道に変わる。左はよく手入れされた杉、ヒノキの植林帯、右は低い雑木で、その境界を登る。登りきったところで第5分岐。どちらが頂上か迷うが、ここは右にとる。背丈を越す笹藪に入り、ちょっと不安になるが抜けるとまもなく頂上である。ちょっとした雑木の広場で三角点もなく、見通しはきかない。朽ちかけたプレートが2,3あるが、今田小の大きな表示板が目を引く。ひとまず休憩、登り始めてから1時間30分もかかった。

和田寺山頂上
「上山縦走断念」
 上山(うえやま)496.5mへの縦走にかかる。すぐに木津・立杭の表示板があるがその先で第6分岐。ここはカンで右にとる。まもなく急傾斜の落ち葉道、2m位の広い道であるが、尻ですべりながら降りる。こんな広い道が地形図には書かれていない。473mの鞍部(木津峠)は4つ辻で、左立杭、右木津、直進は上山方向である。直進し尾根を辿る。少し明るくなり前方にこれから越える2つのピークが覗く。道は狭くなるが明瞭で歩きやすく、低い草木の第1のピークを越え第2ピークへ。振り返れば今辿った和田寺山が垣間見える。ここで昼飯とする。握り飯を4つ平らげて、下りにかかる。雑木林を抜けると低い小松林に変わり、突然展望が開ける。前方に上山の反射板が、その向こうは三田から六甲連山、その右にはオッコ、メッコ、明石から淡路島が光る。すぐ右手は清水寺の御嶽山。

木津・立杭方面へ

上山(第2ピークから)

清水寺(御嶽山)
展望を楽しみつつ、岩場の多い道を下るが、目指す上山がだんだん左(東)にいってしまい木津の別荘地が眼下に見えだす。少し方向が違う。そのうち踏跡道が広いガレ場に突き当たった。これが一番怖い。踏跡が見当たらない。上山へ続く鞍部に出なければならないのであるがその方向は谷に落ち込んでいる。右も行って見るとやはり谷に落ち込んでいる。直進して木のまばらなヤブを強引に下ってみるが、身動きがとれなくなり引き返す。

30分以上迷走したが、結局元にもどる事にした。我々は地形図の南西に張り出す尾根を下っているようで、東隣の尾根に乗らないと上山を結ぶ鞍部には行けない。下った道を登り返すのはしんどいが、ハナミズキはさっさと引き揚げている。2つ目のピークに戻りながら注意深く踏跡道を探したが、上山方向の分岐はとうとう見つからなかった。

*その後のweb情報によれば、引き返した地点付近に東へ向かう溝状の藪道があるようだ。

「立杭の里へ」
 重い足を引きずりながら、473mの辻(木津峠)に戻り、地形図の破線を立杭方向に下る。ほとんど歩かれていない薄暗い谷沿いを一直線に下る。岩がゴロゴロして足元が崩れるので捻挫に注意する。麓に近づいてから道を誤り、深い渓谷の中を下る羽目になってしまったが、別荘地に飛び出た。車道に倒れた松の古木を轢いているおじさんと立ち話。この峠越えの道は立杭から今田の役場に通う道であったとのこと。すぐに窯元めぐりの人の行き交うメイン道路に出る。紅白の幕で飾られたそれぞれ62軒の窯元が出展、即売している。思わぬ時間を食ってしまったので、駐車場までの2,3軒しか寄る余裕がなかった。

 

立杭焼窯元

窯元のおばあちゃんの言葉を信じて時価4000円だという湯飲み茶碗を、500円で2個購入。スマートな形ながらずしッと重く、柄も気に入った。また来年も来てねの言葉を後に次のところへ。刈りとりの済んだ田んぼの中の出店で、名物黒豆をお土産に、もらった蒸かしたてのサツマイモをかじりながら車へ。上山への取り付き失敗が心残り。山喜多さん頼みます。

*和田寺山麓は”せんじゅの森”ハイキングコースが整備され、和田寺山へは登りやすくなっている。(案内図) 2016.8.18


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