淡路三山(諭鶴羽山、先山、妙見山)を行く                    

やまぼうし
■目的地:淡路島 諭鶴羽山(608.3m)、先山(448m)、妙見山(525.4m)
■日時:2002.3.2(土) 曇/3.3(日) 晴
■同行:ハナミズキ
<思い立ち>
淡路島の会社保養所に空きが出た。おおむね観光地は回っているので、山歩きを思い立つ。地図を眺めながら、南部の最高峰の諭鶴羽山、中部洲本の先山、北部最高峰妙見山に決める。淡路の山の案内書は意外にない。道路MAPを頼りに、あとは現地で尋ねることにする。宝塚から洲本まで車1.5H、明石大橋の通行料が少々高い。


諭鶴羽山(上田林道から)

「諭鶴羽山」
<コース>

三原サイクリングターミナル11:00→諭鶴羽ダム→裏参道→旧神倉神社11:15→丁石仏道→県土木アンテナ12:15→山頂(12:20〜12:30)→NTTアンテナ→諭鶴羽神社、平和記念塔(12:40〜13:20)→下山→山頂13:40→サイクリングターミナル戻る14:40
Route Mapはここ
一番南にある最高峰諭鶴羽山から順に北へ辿ることにする。三原町の諭鶴羽ダムから入り、灘黒岩水仙卿へ縦走したいが、車では元に戻るしかない。洲本ICで下り、三原町サイクリングターミナルに駐車する。ここは立派な宿泊施設と庭園、テニスコート等がある。土手一面に咲く水仙の香りの中、諭鶴羽ダムを渡り、すぐ横の登山口表示のある階段を上る。諭鶴羽古道(裏参道) 28丁で近畿自然歩道として整備が進んでいる。
諭鶴羽ダム 登山口
  古道にふさわしく綺麗な杉、ヒノキの植林帯に入り、急登すると明るい雑木の尾根に出る。ここからはほとんど尾根道を辿る。眼下に青い水を貯えた諭鶴羽ダムと反対側に牛内ダムが光る。文政10年建立の道路標識を経てすぐ再建計画中の朽ちかけた神倉神社がある。ここに25丁表示の丁石仏が雑草に隠れていたが、倒れかけている松の大木をシッカと受けとめている。ウグイスの鳴き声の中、ふかふかの古道がゆっくりと登っている。古い丁石仏が所々に残り、また最近出来たと思われる近畿自然歩道の案内板が残りの道程を教えてくれる。


古道と丁石仏

                    
一組の中年夫婦とすれ違う。あと9丁の石仏を過ぎ、急登すると目の前に大きなアンテナが現れる。頂上かと思いきや県土木事務所の看板があり、ここから舗装道路となる。すぐに最高峰の広場につく
先客あり。神戸からバスを乗り継いで来たという高齢の二人組み、灘黒岩郷まで縦走するという。展望が開けるが春かすみで遠望がきかない。ここから神社まで古道0.4Kを下る。途中NTTともうひとつ大きなアンテナの横をとおり、あかがしの森に囲まれた諭鶴羽神社につく。
熊野宮と同じ権現を祀ってあり、平安時代から信仰の山として隆盛を誇っていたとのこと。我々のほか誰もいない。やまぼうしの広場にある平和記念塔からの見晴しも、かすかに沼島が見える程度。持参のおにぎりで昼食。元の道を引き返す。
山頂広場 諭鶴羽神社
しかしよく考えてみると登山中一度もこの山の姿を見ていない。鬱蒼とした森林の古道を歩いているためである。駐車地に戻ってから時間があったので、迂回して灘黒岩水仙郷の見物方々、南岸から眺めるべく車を走らせたが、切りたった断崖に阻まれ山を望むことができなかった。うーん残念。宿についてからも頭を離れず、翌朝再度林道を走破して山の写真を撮ることにした。覚住寺から隣の谷を走る上田林道を登る。上田ダムを過ぎる。車幅一杯の舗装道路はカーブの連続で落石も多い。稜線に出ると道幅は若干広がるものの、石ころ道に変り、車の腹に石が当る。

 
上田林道から諭鶴羽山

                    

やっと山の全貌が見え出した。山頂付近はなだらかであるが南は急に海に向って落ちこんでいる。昨日より天気が良く、沼島も見える。また電波銀座よろしくNTTアンテナを筆頭にたくさんのアンテナがある。写真に納める。昨日の諭鶴羽神社の前を通り、灘小方面へ下る。黒岩方面は閉鎖されている。こちらはさらに急峻で普通車ではヘアピンカーブを一回で曲りきれないところもある。また途中猪よけのゲートを開閉しながらの走行であった。軽トラックか小型RV車の世界である。南岸道路をドライブして洲本に入り、次の先山を目指す。

「先山(せんざん)」


下内膳から先山

        <コース>
洲本安田橋→高速下→車道→先山千光寺18丁12:40→17丁茶店12:45→参道→16丁分岐12:48→9丁中間休憩所12:55→5丁車止め13:05→高速高架13:10→1丁→下内膳郵便局13:25
Route Mapはここ
洲本市内に入り、取付きを探す。道路地図には書いていない。昔登ったと言うスーパーで出会った中年の小母さんの車の後について、麓まで誘導してもらう。登山口の記憶がはっきりしない。お礼を言って、しばらく車を走らせる。次の自転車の主婦に尋ねる。高速の下をくぐり頂上までの道を教えてくれる。最後に10分でいけますよと言われて、車道であることを知る。歩くつもりであったが、これ以上探しても時間も遅くなるので、ドライブ登山する。後で地図を確認すると、ここは安田橋であった。
一車線の離合スペース付きの舗装道路が山頂まで続く。山頂付近の道の広くなったところに参拝客の車が5、6台止めてあるので習う。茶店を過ぎ、階段を上ると庫裏につながるお堂がある。淡路巡礼一番札所の表示。さらに奥に進むと展望休憩所があり、ここから洲本市内が見渡せる。洲本八景の表示がある。急な階段の上に朱塗りの仁王門があり本堂に続く。本堂から読経の声が響く。ここが最高地点であるが三角点はない。昼食を摂る。法事の参列者が数人、登山者はいない。茶店で、淡路でここだけという「でっち羊羹」を買い、道を尋ねる。私ひとり18丁の登山道を下山、車のハナミズキと麓の下内膳郵便局で落ちあうことにする。
千光寺本堂 仁王門
18丁の丁石が道案内してくれる。すぐ上内膳との分岐、教えられたとおり鳥居とは反対の道を下る。クヌギ、樫の森の中のふかふかの落ち葉道は森林浴向きだ。中間点9丁には石の休憩台と地蔵が祀ってある。
 10丁 9丁休憩所

                                       

8丁からは石の階段、7丁から下は舗装道路になる。5丁で車止めがあるのでここまでは車が入れる。やがて高速を高架でまたぎ1丁で、先についたハナミズキの出迎えを受ける。登山口を経て下内膳郵便局につく。約40分の下りであった。今後登る人は、下内膳郵便局を目印にしたら良い。

「妙見山」


東浦から妙見山

<コース>
津名町R28佐野分岐14:05→車→大塔峠(360m)14:30→あじさいの林道→植林帯→妙見宮(15:10〜15:25)→大塔峠(15:50〜16:00)→車→北淡町→東浦IC16:35
Route Mapはここ
28号線を北上、津名町を過ぎ佐野分岐から佐野川沿いに山に入る。目指すは大塔峠である。道路地図は立派な道に書かれているが、突然1車線ぎりぎりの道に変る。念のため農作業中の男性に尋ねると、私の車(小型セダン)を見て通行の保証は出来ないという。舗装はされているもののまさに農道で、曲りくねり、うっかりすると農家の庭に入ってしまいそうである。犬を連れた中年男性に再度道を確認する。枝路に入り込むとニッチもサッチも行かなくなるので、右へ右へと進めと教えられる。また心配になり、二人連れのおばあさんに確認。妙見山頂まで軽自動車なら入れることを知る。

峠に近くなると舗装はなくなり、ほんとに通行できるのかと思うような道。まるで自動車教習所のS字、クランクの連続である。失敗は脱輪でなく転落である。運転の肩に力が入り冷汗の連続、対抗車が来たら相手に下がってもらうしかない。やっと4叉路の大塔峠360mにつく。

大塔峠
右が妙見山への林道であるが、軽自動車以下のみ可と書かれている。駐車スペースがない。左に上る林道を偵察、カーブのヤブに突っ込むことにする。かわいそうに車の側面は笹ですり傷だらけ。身支度を整え、林道を登る。未舗装のやわらかい道でふきのとうがたくさん芽を出している。ビニール袋一杯の収穫で、今晩のメニュウはヨモギとふきのとうのてんぷら、ふき味噌にきまる。沿道はずっとあじさいが植えられ、もう芽を吹いている。季節になると見事なあじさい街道となることであろう。落葉した林間から明石大橋の橋脚や、海峡を挟んで、対岸の明石の街並が望める。

老夫婦の軽トラが登って来た。すれ違い際に停まって立話。自家製のみかんをいただく。やがて杉、ヒノキの植林帯に青木が目立つようになり、左から登ってくる道と合流する。道が舗装され参道らしくなり、すぐ山頂である。

参道

鳥居
峠から約40分。古い大きな鳥居とコンクリート作りの妙見宮がひっそりと眠っている。
トイレもあるからシーズンには参拝者も多いのであろう。少し下ると展望が開け、大阪湾が望める。三角点を探したが見あたらず。鳥居から下に続く踏跡程度の登山道がある。先ほどのみかんをいただき、しばし休憩。

 
妙見宮

                    
元の道を峠まで下る。東浦ICに向うべく北淡町側へ下る。再び緊張の連続かと思われたが、狭いながらもこちらは全て舗装されている。迷走しながらも麓に下りることが出来た。いやー、淡路の道は一歩奥へ入ると昔ながらの農道で、軽トラが活躍する。
以上

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