六甲縦走路その1

六甲縦走 須磨〜ひよどり越え

やまぼうし
■日時:2002.3.31 天気 曇霞、桜満開
■同行:ハナミズキ
■行程
9:45須磨浦公園駅→公園、階段→(10:10〜10:35)鉢伏山240.3m→展望台→10:40旗振山252.6m→11:05鉄拐山234m→11:30高倉山212m→茶屋→高倉台団地130m→11:45栂尾山登山口→階段約350段→(12:05〜昼食〜12:25)栂尾山展望台274m→12:42横尾山312m→13:00須磨アルプス馬の背→13:10東山253m→板宿、妙法寺分岐→13:30横尾町→13:45妙法寺→市街地→13:55高取山登山口→14:25荒熊神社、三角点319.9m→14:35高取神社、最高地点328m→表参道→14:50縦走路分岐→15:05長田区長者町住宅地90m→丸山→15:40神鉄ひよどり越え160m
Route Map1, Route Map2
今年の桜は平年より2週間も早く、観測以来の記録を更新しているところも多い。自宅前の公園もほぼ満開で、来週の花見ではもう遅い。家族連れで行ってから何年になるのか、久しぶりで六甲縦走路の須磨に行くことにする。明石大橋が完成してから初めてである。

1.須磨〜鉢伏山
 須磨浦公園駅は鉢伏山の山上遊園地の花見と海釣公園への人でにぎわっている。ロープウェイで上る人が多く、ハイキング道を尋ねて、桜と三つ葉ツツジの公園の中を山頂を目指す。本来の六甲縦走路は塩屋から入るらしいが、近隣住宅の迷惑になるので須磨からにしているそうだ。今日初めてGPSを使う。何組かの家族連れとグループを追い越す。眼下に海釣公園が見え、駐車場から車があふれている。やがて明石大橋や淡路島が春霞みの中に浮ぶ。写真には写らないであろう。一度休憩を入れて約30分でロープウェイ終点の展望台につく。

鉢伏山登山口

鉢伏山ロープウェイ
須磨から大阪湾の海岸線、神戸市街が見渡せる。少し上ると山頂で、回転展望台や遊園地がある。展望台は有料なので建物を迂回して展望を楽しむ。頂上の広場は桜の下で家族連れがそれぞれお花見で盛上がっている。鉢伏山三角点を探すが見あたらない。そめい吉野のほかエンジ色の葉をもつ山桜や、緑の葉の山桜が目を引く。
2.旗振山
 縦走路に入る。人がぐんと減り雑木の静かな道である。すぐに旗振山252.6mである。江戸時代、通信のために良く見通せるこの山頂で旗を振っていたと説明版に書かれている。展望も良い。今は2基の大きな無線中継アンテナがあり、周囲から良く目立つ。茶店とお寺があり、お経を上げている。ここも団体の花見客が宴を張っている。道はウバメガシの群生地に入る。市街地のすぐそばにもかかわらず、北摂の雑木林以上に素晴らしい雰囲気である。 

旗振山252.6m

ウバメガシ群生
3.鉄拐山〜高倉山
 雑木の間を縫い、鉄拐山頂234mは雑木の頂である。ここからやや下ると通称おらが山(高倉山212.2m)で展望屋上を持つ茶屋がある。屋上からは今辿った尾根を含め、明石、大橋、淡路島、大阪湾、神戸市街、北側の住宅団地、これから行く栂尾山等360度の展望が開ける。リハビリ中の70代のご老人と立話。仕事が原因で頚椎を損傷し、寝たきり生活から立ちあがり、今が青春であると熱っぽく語ってくれた。感動す。階段と手すりの道をいったん高倉台団地標高130mに下る。これから再び上り返す栂尾山の階段が遠望される。桜の遊歩道が取付きまで誘導してくれる。

鉄拐山234m

高倉山から須磨方面を振り返る

高倉山からおらが茶屋と栂尾山

高倉台団地と栂尾山

高倉台団地から高倉山を振り返る

 

4.栂尾山
 階段の数を数えつつ途中休憩2回、汗を拭きつつ上る。350段はある。ざっと100mの直登である。林に入りなお上ると、展望台のある栂尾山(とかお)274mに到着。ここで昼飯とする。梅干のおにぎりがうまい。ベンチには老人1人と、若いカップル。そのうち10名ぐらいのグループが到着混雑。連山の最高峰、次の横尾山312.2mを目指す。

栂尾山階段から高倉台団地

栂尾山274m
5.須磨アルプス
横尾山から東山への鞍部がいわゆる須磨アルプスで風化した岩のやせ尾根である。ちょっとスリルがあるが、危険な場所は鎖や階段をつけてあるから安心だ。しかし強風時は谷に吹き飛ばされないか、危険を感ずる。馬の背で記念写真をカップルに依頼する。東山からは今辿った須磨アルプスの全貌とこれから行く高取山がはじめて見える。

横尾山から東山を展望遠景は高取山

須磨アルプス@

須磨アルプスA
     

須磨アルプスB

東山から横尾山を振り返る
6.高取山取付き
 下山道は二手に別れ多くのハイカーはここで板宿方面へ行くが、六甲縦走路は横尾町、妙法寺を経て高取山に取付く。ところがこの道は眼前に見えている高取山から左手にどんどん離れていきやがて住宅地に入る。住宅地内の道路には、六甲縦走路の表示がなく、不安になる。道すがら尋ねるとフェンスにかかれていると教えられるが、小さな表示で目立たず、間隔も離れている。シーズンにはハイカーが行列を作るから迷うこともないだろうが今日は誰もいない。しばらく立ち止っているとリュックの若者が後から来たので誘導して貰う。3回目と言う。
うす気味の悪い廃道の下を潜り抜け、妙法寺の前に出る。犬の散歩をしている人に尋ねると、シーズンは朝9時ごろ縦走者が列を作るそうである。信号を渡り狭い車道を登る。どこにも表示は無い。途中先行していたはずの中年男性が道に迷い、我々と合流する。電柱に表示を見つける。やっと山道に入る。市街地を約30分迂回して取付いた。

東山から高取山
7.高取山
 雑木に三つ葉ツツジのジグザグの道をウグイス、ひばりに迎えられながらあえぐ。遠方で雷が鳴り出す。雲行も怪しくなる。GPSの高度もなかなか上がらずかなりハードである。若者とハナミズキからどんどん離される。小太りの中年男性も落伍する。最後階段をやっとの思いで上ると、赤い立派な社があり、荒熊神社とかかれている。裏手から登って来たことになる。参道に沿って赤い鳥居がたくさん連なっている。
三角点312.8mは中継アンテナの横にあった。雨が降りだす。先を急ぐ。隣のピークの高取神社に着く。石段をのぼりお参りする。ここからは360度の展望で明石大橋は須磨山系に隠れてしまうが、新たに三宮方面の展望が開ける。中年男性が追いついてくる。雨が激しくなりカッパを着込む。神社をゆっくり見る余裕もなく通過、さっさと下山を急ぐハナミズキを追う。
ここからは舗装された立派な参道で、雨に濡れ滑りやすい。縦走路との分岐表示がある。雨も上がり、空も明るくなってきた。このまま参道を下れば10分で板宿とのことだが、初志貫徹して縦走路を丸山に向って下る。道は一転雑木の山道になる。すぐに桜、雪やなぎ、黄色いれんぎょの長田区長者町住宅地に下りる。

高取神社
8.丸山〜ひよどり越え
 車道に出る。信号の対岸に縦走路の表示が見える。念のためご婦人に神鉄丸山駅を尋ねる。住宅地の坂を登り、方向を教えてくれる。住宅街に表示がある。この矢印は高取山へ戻る道か、ひよどり越えへの道かわからない。たまたま通りかかった二人連れのウォーキングスタイルのご婦人に尋ねる。ひよどり越えまで行くとのことで同行をお願いする。
住宅地の上りはかなり堪える。やっと神鉄電車が山の斜面を登っていくのが見え出す。最後神鉄のガードをくぐるまでの急坂はもうグロッキー、ハナミズキの足は大きく遅れる。先行の二人連れは待っていてくれている。うちの1人は六甲縦走路を完全踏破したことがある健脚の持主で、今日も長田から歩いて菊水山の麓のダムまで花見に行くところだそうだ。神鉄ひよどり越え駅が見えてきた。ここで別れる。
しかし考えてみると、このアプローチは横尾町の市街地以上に迷う道である。約40分、二人連れがいなかったらまだうろついていたかも知れない。これで一応縦走路全てを歩いたことになる。須磨〜ひよどり,ひよどり〜新神戸、新神戸〜宝塚の3区間だがいずれ全山縦走にトライしたい。

須磨アルプス馬の背

                                           
以上

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