三田 焼山と西鎌倉山
2018.1.15更新 やまぼうし
■山名:焼山455.4m、西鎌倉山460m
■場所:三田市2.5万藍本
■日時:2002.11.16土 晴れのち曇
■同行:ハナミズキ
■コース
藍本(日出坂)→溜池#1(1110)→越良国有林入口(1115)→溜池#2(1125)→小屋(1135)→関電巡視路(1145)→鉄塔#37(1155)410m分岐(1202)→鉄塔#36(1217)→西鎌倉山(1220)410m分岐戻る(1240)→焼山(12581325)→もとに戻る(1430)
Route Map


R176波田橋付近から焼山(2002.11.16)

「越良国有林」
 R176藍本を過ぎて公民館方面へ右折、橋をわたり集落をさまよう。道が狭く適当な駐車場所がなく、ようやく工事中らしいカーブの鉄板路に止める。結果的には日出坂BSから入るのが正解で、近くに一寸した駐車スペースがある。掃除中のおばさんに西鎌倉山を尋ねるが分らない。関電の道といったら分ってくれて、山を越えてお寺さんにいけると聞いたことがあるという。岩倉の五葉院のことであろう。確信を得て民家の横を分け入ると、すぐ大きなため池の堤防に突き当った。堤防からふり返ると、近畿道の向うに全山紅葉の虚空蔵山が見える。池の左を林道のような大きな道が杉林に入っていく。越良(こしら)国有林の看板表示がある。

虚空蔵山を見る

国有林へ

#2溜池
「関電巡視路」
 橋をわたると、薄暗い杉や桧の森林帯で霊気が身を包む。
沢にかかる橋を何べんかわたり、緩やかに登る。再び左手に溜池がある。池面に紅葉の山影が映る。正面奥手に鉄塔が見える。たぶんこれから登る関電の鉄塔であろう。再び杉林に入る。行く手に古ぼけた番小屋がある。このあたりから急に沢沿いの踏跡道に変る。すぐ分岐があり、右の道を選んだが失敗、沢の左手を奥に進む。再び分岐で沢は続くが、沢から離れ右手の山に入る道に目印の紐がぶら下っている。すぐに火の用心の関電巡視路の標識があり、#38と#37を示している。ここは#37にとる。雑木林に、落葉で埋まったプラ階段が現れる。かなりの急勾配で、あえぐが10分ほどで#37の鉄塔に到着。

初めて視界が開け、鉄塔越しに虚空蔵山や海見山を望む。ここはまだ中腹でさらに#
36の鉄塔を目指して登る。明るくなり、こならや赤松の雑木林の間からまわりの景色が見えるようになる。410mのピークに#36を示す火の用心があり、そこから道は下る。よく見ると、右手に続く稜線に、踏跡道がある。地形図で確認するとこのポイントが焼山との分岐である。ここから#36鉄塔及び西鎌倉山を往復することにする。

#37から海見山を望む

関電巡視路を登る

西鎌倉山(左ヤブ)
「西鎌倉山」
 下った道はすぐ上りとなる。このあたりから、雑木の間に東側の展望が開けだす。尾根から張出している焼山の向うに須磨田三山、千丈寺山がそれと分る。#36鉄塔は西鎌倉山ピークより少し西へ下がったところにある。西鎌倉山は雑木の中で、進入路がないので藪漕ぎし、一番高いところに立つが、表示もない。立木を分けて少し東側にまわると絶景が広がった。立木が目障りながらも背伸びすれば、眼下は須磨田の集落、その向うは全山紅葉の須磨田三山、さらに峰ケ畑、千丈寺山、三田の市街地から六甲連山、オッコ・メッコ、淡路島等等。ゆっくり座って休憩したいが、藪に沈んでしまう。適当な休憩場所を探して、戻るうちに410m分岐についてしまった。


西鎌倉山から須磨田三山、千丈寺山展望

「焼山」
 ここから焼山方向の尾根を進む。踏跡が薄いが所どころにテープがある。5分ほどで再び尾根上の分岐にでる。焼山(やけやま)はここから南にせり出しているので左へ進む。ふり返ると、切り開きから北にずんぐりとした紅葉の本庄奥山が覗く。10分で焼山到着。雑木の中の一寸したスペースに三角点と境界石がある。展望はない。周りを見回しても山名表示もない。松ノ木のてっぺんに白い木製のアンテナのようなものがしばりつけてある。測量のためだろうか?シートを広げて大休止。ハナミズキ特製の雑穀米おむすびだが、山で食べれば何でもうまい。付近を探索すると、境界石が南と東方向に下っている。直登コースがあるのかも知れない。
*焼山は岩倉山といって神様が降りてこられる「岩座」のある山として崇められていた。ある年、武庫川が大洪水となり、収穫は大きく減り、実った作物もイノシシに食べ荒らされた。村人はイノシシ狩りに山へ入り、山頂でイノシシ肉を焼いたところ強風に煽られ山火事になってしまった。「神様がおいでになる所で肉を焼いて食べたから神様が怒っている。」「岩倉山と呼ぶからたたりがあるのだ。焼けた山だから焼山と呼ぼう。」こうしていつか岩倉山は「焼山」と呼ばれるようになった。(三田の民話から)

本庄奥山

焼山三角点455.4m

焼山山頂
「下山」
 風が冷たくなってきたので腰をあげ、もとに戻ることにする。時間があるので、本当は山喜多さんのように南西の尾根を辿って岩倉側に下りたいが、駐車地点まで山塊を迂回して、相当歩かなければならない。あきらめて、写真を撮りながらぶらぶらともとの道を引き返した。虚空蔵山がハイカーで賑っている反面、こちらはひとりのハイカーにも会わなかった。それにしても全山紅葉の素晴らしい一日であった。

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