能勢の郷から剣尾山、横尾山

更新 2003.3.2 やまぼうし

■山名:行者山(469m)、剣尾山(784)、横尾山(784.9)
■場所:能勢町 2.5万埴生
■日時:2003.2.15 晴れ
■同行:テツチャン、ハナミズキ
■コース:
能勢郷駐車場(10:00)→行者山登山口(10:20)→行者堂(10:55)→行者山ピーク(11:10)→六地蔵(12:10)→月峰寺跡→剣尾山頂(12:25〜13:10)→横尾山(13:55)→南尾根→岩峰(14:35〜14:45)→大鉄塔→頂上広場(15:00)→見晴し峠→一休み峠(15:25)→つづら折れ→能勢郷郷土館(15:55)
route mapはこちら


横尾山南尾根岩峰からの剣尾山

2度目の剣尾山であったが、今回は横尾山を周遊した。剣尾山まではハイキング道路が整備されすぎてしまっているが、横尾山から能勢の郷へは変化に富んだ山歩きを楽しむことが出来た。
「磨崖仏の行者山」
能勢の郷の有料駐車場¥500はガラガラだった。山すそを東に歩くと玉泉寺からの道との合流地点に登山口の標柱がある(標高280m)。車幅ほどの舗装道路が山に向かっている。すれ違い用のスペースにハイカーのものと思われる車が数台置いてあるが、地元の方の迷惑になるので駐車場を利用すべきである。
行者山への案内板(330m)から山道に入る。霜解けの丸太の階段道が続く。露岩が現れ、一汗掻くころ大日如来像の描かれたえぼし岩につく。横に胎内くぐり岩への横道があるので辿ってみる。大岩の間が洞窟状になっているが、見上げると今にも落下しそうな岩があり、とおり抜けは遠慮した。この辺一帯は修験道の道場らしくあちこちに修行の岩場がある。


行者山の磨崖仏

まもなく杉の古木のある行者堂(440m)に到着。巨岩に達磨大師や地蔵が祀られている。鈴を鳴らして無事を祈る。巨岩の間を縫う。絶壁上の「東の覗き岩」からは眼下にテニスコートのある能勢の郷を、またこれから行く横尾山が望める。剣尾山は684m峰に遮られて見えない。岩場を登りきると平坦な道になり、行者山山頂標柱(469m)があった。
「剣尾山」
 ここからは緩やかな雑木林の道になる。3cmもあろうか、関西では珍しい霜柱が立っている。鉄塔のある684m峰を右から巻いて上るが、整備されたハイキング道は単調で疲れる。あせびがもうつぼみをつけている。600m付近の雑木の合間から南に猪名川三山(三草山、竜王山、堂床山)や妙見山、五月山方面が霞む。


六地蔵

熊笹の長い階段道を上りきると、赤いよだれがけの六地蔵が待っていた。隣には岩陰地蔵もある。ここで標高720mだからあと一息である。キャンプ場からの登山道が右から合流し、月峰寺跡に到着。日陰にうっすらと雪が積もっている。笹薮を急登すると山頂(784m)に飛び出した。いくつかのテーブル状の岩には先行の何組かの夫婦連れが弁当を広げている。霞みがかっているが暖かく、快晴無風の上天気である。半国山、京都愛宕山、レーダーの深山、多岐アルプス、電波塔の大野山、三田の千丈寺山、大船山、羽束山、六甲連山、妙見山、五月山、箕面の山々、しばらく山座同定を楽しむ。ひときわ大きなかえる岩で握り飯を頬張る。至福のひと時である。


剣尾山山頂

「横尾山」
さて前回はここから引き返したが、今日は横尾山へ向かう。北に向かって尾根をゆっくり下る。自然な山道になり、ほっとする。もうハイカーはいない。堂々たる横尾山が前方に見え隠れする。熊笹の細道は摂丹国堺の標柱がある分岐にぶつかる。右にとるとキャンプ場へ降りてしまうから注意を要する。左手に進む。しばらく進むとあたり一面に白い墓標のようなものが現れ一瞬ぎょっとする。よく見るとヒノキの苗木を保護する高さ1mほどの白いプラスチック製の筒である。見ればこの周辺のみならず、近くの山腹一帯に林立しており、その数は数千個に及ぶのではないだろうか。


横尾山への道

680mの鞍部から再び横尾山への登りにかかる。熊笹は背丈を越える。登りきると再び国堺の標柱があり、右手に反射板をみる。左手の平坦な道をたどるとすぐ山頂だ。あせびと雑木に囲まれ展望はないが、三角点(784.9m)が鎮座している。剣尾山より少し高い。展望で損をしている。ここから南下する踏跡道があるが、降りてはいけない。明瞭な道をそのまま西へ進む。
「南尾根」
平坦な道がどんどん西へ続くので道を誤ったかなと思うころ、黒いネットに突き当たる。これを左にとり、ネットに沿って急降下する。能勢の郷まで1時間の手製表示がある。これが南尾根で、左手には冬枯れの林を通して剣尾山が、右手は視界が開け、R173の向こうに大野山、大船山などが遠望。
下るに従い、露岩が現れる。いつの間にか702Pを過ぎてしまったようだ。前方に鉄塔のあるピークが見える。鉄塔の背後の岩峰(680m)からは剣尾山の全貌と、なだらかな稜線で結ばれた横尾山の展望がすばらしい。しばらく展望を楽しむ。巨大な鉄塔の下をくぐり次のピークへ。


絶景の大鉄塔

「遊歩道」
このピークが「頂上広場」(600m)だ。ここは能勢の郷からの遊歩道の終点である。1組のアベックが憩う。今下りてきた横尾山方面には、子供やお年寄りには危険の看板がある。左は「さわがに広場」へ下る表示がある。ここは尾根筋を直進する。再び雑木の下りである。「見晴らし峠」(460m)で右の谷へ下る道をやり過ごし、「一休み峠」へ向かう。小松林を縫う岩場と砂地の急勾配は結構きつい。


頂上広場(遊歩道の終点)

一気に高度を下げて、雑木の一休み峠(390m)で休憩する。黄色い肌のそよぎが目立つ。もう一度ピークを越え、シダの群生するジグザグの階段を下る。左に瀬音を聞く。もう里が近い。つづら折を下ると能勢郷土舘の横に出てきた。
休憩を含めて横尾山頂から2時間もかかってしまった。汐の湯温泉を予定していたが、疲労困ぱいの上、時間も遅くなってしまったのでパスすることにした。春を思わせる上天気の山歩きであった。テッチャンもハナミズキも大満足。

稜線の先の先まで花ススキ   ハナミズキ

関連ページ:2009.1.4 剣尾山と横尾山

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