東六甲 蓬莱峡・座頭谷から船坂峠
更新2023.7.28 /2003.7.1やまぼうし
■場所 西宮 蓬莱峡/船坂峠 2.5万宝塚
■日時 2003.6.29(日) 晴れ
■同行 ハナミズキ
■コース
(JR宝塚駅)→知るべ岩BS(11:00)→座頭谷口(11:20)→4段堰堤(11:35)→座頭谷岩峰群(昼12:30〜13:00)→棚越新道取付き(13:15)→六甲ミツバチハニー(13:40〜14:00)→661ポイント→ご成婚記念碑(14:55)→六甲縦走路(15:05)→船坂峠(15:30)→清水谷→船坂BS(16:15)→(JR宝塚駅)
Route Mapはここ
蓬莱峡・座頭谷の景観
生瀬から船坂への県道51号線(有馬街道)は左手に奇岩の蓬莱峡を望む。梅雨の晴れ間に、知るべ岩から座頭谷を経て船坂峠まで歩く。奇岩、巨岩に囲まれた蓬莱峡はこの世のものとは思えない不思議な光景だ。谷を間違えないよう注意が必要です。
-座頭谷-
「知るべ岩」
知るべ岩BS(標高150m)を下りると、すぐ尼信蓬莱峡山荘への入口があるが、その先の工事中の橋を渡る。砂防ダムの工事用にしては洒落たデザインである。さて谷筋が2つあり、最初からどちらか迷う。地図で確認し、堰堤が続く左手の流れをさかのぼる。県道に近い右手の谷は屏風岩方面だ。河原の道は工事立入り禁止札が立っている。仕方なく、工事道路を進み、途中から河原の雑木林に下りる。ハイキング道は流れからは離れていて、所々に河原へ下りる道がある。最近はあまり訪れる人がないのか、荒れ気味で噴水や簡易トイレの跡が残っている。
知るべ岩 蓬莱峡堰堤 |
堰堤の連続 |
「座頭谷」
流れが二股に分かれる。このまま右岸を行くと大谷へ行ってしまうのでどこかで、流れを渡らねばならない。浅瀬を見つけ対岸に渡り、もう一方の川の右岸に出る。すぐに堰堤にぶつかる。おかしいなと思いつつ堰堤を強引に左に巻いて乗り越えると広い道に出た。左から川をわたって続いてるこの道が正解で、われわれは少し早く川を渡ってしまったようだ。ここには座頭谷入口の標識がぶら下がっていた。(標高220m)
4段堰堤 |
「河原歩き」
古い堰堤をいくつか越えながら川筋を遡ると、前方に4段の堰堤が現れた。下の3段は石積みだが、最上段は震災後の平成8年製コンクリートである。コンクリートの階段を登り広い河原に降り立つ。ここからは、岩のごろごろした広い河原を遡るが、道はない。次々と堰堤が現れるが、右側(左岸)を高巻いて乗り越えていく。良く注意すると、雑木にテープの残骸があるのでわかる。(*最近は左側(右岸)にしっかりした道がつけられていて安全です)
蓬莱峡(座頭谷)
だんだん前方に巨岩、奇岩が迫ってきた。堰堤を乗り越える砂礫の岩場は足元がずるずる滑り、つかんだ岩がぼろぼろ崩れ落ちる。ルートを誤り、立ちはだかる高さ20mもある岩場の隙間を越えようとした。這いあがったが、あと2,3mで進退極まってしまった。足が震える。30分もかかっただろうか、ハナミズキが見守る中、やっと元の河原に降りる一幕もあった。(標高290m)
巨岩を乗り越えて(左岸) |
乗り越えに失敗 立ち往生した岩場(左岸) |
「ローソク岩」
握り飯を食って、落ち着きを取り戻す。ようやく、別のルートが見つかった。気付くと、いつの間にか周りを巨岩、奇岩に囲まれてしまっている。ローソクのような岩、人面のような巨岩がそそり立つ。不気味でこの世のものとは思えない光景だ。ぼう然と立ちすくむ。
やっと植生に近づくが取付き地点が分からない。テープが密集しているところを発見、船坂への取付きであることがわかる(標高340m)。
砂礫の岩場 |
ローソク岩 |
人面岩 |
「六甲みつばちハニー」
ひんやりした雑木林を急登すると、車道に近い広場(450m)に飛び出した。左にみつばちハニーの養蜂場がある。ここは休日だけ店を開く(最近は平日でも駐在しており、鈴を鳴らせば店を開けてくれる)。休憩かたがた、店を覗き込むと、冷たい蜂蜜レモンのサービスだ。各種の蜂蜜を匙ですくって勧める。主人の講釈を聞いているうちにも、コップにミツバチが飛び込んでくる。お土産に量り売りのアカシヤ蜂蜜を求める。(2012.4現在閉鎖)
蜂蜜直売 |
ハニー農場 |
-船坂峠-
「ご成婚記念碑の道」
ここから船坂峠へは、ガイドブックでは車道を少し下ってカーブNO2から林に入るとある。しかし目の前に赤錆びた鉄柱があり、奥に広いやぶ道が続いている。近道して入り込む。倒木が多く怪しくなる。左右の分岐で迷ったが右手(西)にとって正解であった。やがて右下から登ってくるしっかりした山道に合流し、南西方向に辿る。661ポイントのピークまでは、りょうぶ、コナラ、赤松の雑木林の登りで、かなり疲労する。
661ピークの右肩を過ぎると突然現れるヒノキの植林に息を呑む。やがて熊笹に変わる。谷筋にヒノキの大木と今生天皇(平成天皇)のご成婚記念碑(昭和33年)が立つ。植林の記念であろうか。
ヒノキ植林地 |
今生天皇ご成婚記念碑 |
新緑の熊笹道 |
柔らかい新芽の熊笹を掻き分けて10分、大平山と船坂峠の中間点の六甲縦走路にでる(標高680m)。テープがあるだけで表示はない。次々とハイカーが通り過ぎる。ちょっと立ち止まると、蚊が寄ってくる。
「船坂峠」
標識の立つ船坂峠(標高660m)へは15分だった。ここは六甲縦走路と船坂と東六甲自動車道を結ぶ道が交差する。東六甲自動車道への下りは、踏跡程度であまり歩かれてはいないようだ。比較的明るい道(清水谷)を船坂に向かって下りる。MTBを担いで登ってくる若者がいる。もしやネット仲間ではと思うまもなく、先に私たちの名前を呼ばれる。さとゆきさんだ。奇遇である。かねちゃんのHPの取り持つ縁でその名は知っていてもお会いするのは初めてである。友好を深め、記念写真を撮る。
船坂峠 |
さとゆきさんと |
船坂清水谷取付き |
「船坂集落」
苔むす岩の谷筋に入る。瀬音が近づき、前方に人家が見え出すと引き水があり、冷たい水で顔を洗う。コップもあるから飲めるかも知れないが、六甲の生水は要注意だ。アジサイの咲く舗装道路を車道に下りた。船坂から登るときはここの防火用水が目印になる。車を待つ間、ひとりの若者が降りてきて元気よく挨拶し、通り過ぎていった。
船坂 防火用水前 |
オカトラノオ |
ホタルブクロ |
アジサイ |