丹波 とんがり山から西寺山
作成 2003.10.17 やまぼうし
■山名:とんがり山(620m)、西寺山( 646.2m)
■場所:篠山 2.5万谷川、篠山
■日時:2003.10.5(日)
■同行:ハナミズキ
■コース:四斗谷公民館11:10→妙見宮11:20→妙見宮跡11:40→とんがり山(12:20〜50)→峠13:20→570P14:05→西寺山(14:25〜40)→下小野原16:15→四斗谷公民館17:00
Route Mapはここ
10年ぶりにとんがり山(別名丹波槍)に出かける。四斗谷から西寺山を回遊するつもりであったが下山で尾根を誤り、下小野原へ降りてしまった。

井根野口池からとんがり山

「四斗谷」
 コスモス、彼岸花の咲き乱れる立杭の郷から上小野原交差点を渡り、四斗谷を目指す。井根野口池から見るとんがり山は秀逸である。火の見やぐらの立つ四斗谷公民館の駐車場に先行車はない。自転車のおばあちゃんに道を尋ねると、妙見さんのお参りを勧められる。黒豆どうかね、用意しておくから帰りに寄りなされと、なかなか商売上手だ。先ほど30人ほどの団体が登っていったそうだ。とんがり山も有名になったものだ。

四斗谷公民館

妙見堂
「妙見堂」
 いやに人出が多いと思ったら農作業でなく、ゲートボールだった。麓の妙見堂にお参りして山道に入る。標高380mにある妙見宮跡まで昔の参道を登る。杉の巨木に囲まれた跡地にH4年に立てられた石碑がある。裏手に山道が続くが、取り付きがちょっとわかりにくい。
テープが集中しているところから急坂の林を登る。杉、ヒノキの林から雑木林に変わる。昔あった鳥居はもうなかった。手前の530mピークから、雑木の間にとんがり山が覗くが、麓から見た鋭利さは感じられない。露岩が多くなり、傾斜がきつくなる。一汗かき、頂上に飛び出す。

妙見宮跡

とんがり山頂上
「とんがり山」
 狭いピークに祠が祀ってあり、周りの立ち木が伐採されている。GPS高度もドンぴしゃり620mを示す。曇り空ながら、ほとんど360度の展望だ。目の前に白髪岳、松尾山、篠山盆地の向うに黒頭峰、夏栗山、三尾山が同定できたが春日、氷上、福知山方面の山々は勉強不足でわからない。

白髪岳 松尾山(右端)から篠山方面展望
南は虚空蔵山、和田寺山、清水山、西光寺山、高山が、彼方にはオッコ、メッコ、明石大橋、淡路島が光る。六甲は和田寺山の影になってしまう。団体さんはもういない。頂上を一人占領して握り飯の昼食をとる。

西光寺山(左端)、高山(右端)
「西寺山」
 急な崖を下り、西方向に歩く。5分ほどで分岐らしいところに出るが、この辺は踏跡も定かでないので迷いやすい。南西方向の尾根に乗ればかなり明瞭な道がある。10年前の記録ではヤブと書いてある。標高430mの鞍部に下ると峠の十字路があり、左(東)へ下れば四斗谷の集落に戻れる。今日はここから550mピークへ直登する。

550Pから西寺山への切株道

570Pから西寺山
かなりきつい登りだ。何度か息を整えて、漸くピークに立つ。立ち木が伐採されて、これからいく西寺山や西光寺山が間近に迫る。急降下し、再び570P に登り返す。切り開きが続くが、切り株が鋭利で注意が必要だ。最後の長い登りをこなすと、西寺山のピークに出た。狭い山頂には三角点があるが、展望は伐採された立ち木の向うに、白髪岳がかろうじて見える程度である。倒木に腰掛けて小休止する。プレートが何枚かかかっている。

西寺山頂
「迷走」
 下山にかかるが、南西方向の明瞭な道は、やがてヤブと化し、難航したという記事が多いので、最近の歩多楽さんの記事から南東尾根を下り、四斗谷へ戻ることとした。
暗いが、ちょっと南東方向の林にもぐると明瞭な踏跡が稜線上に続いている。所々にテープがあり迷うような道ではない。ヤブを覚悟していたが、ルンルン気分でテープに従う。620mの南東ピークからは明石大橋や淡路島など南の展望が開ける。
ここから尾根の急降下になる。道が怪しくなるが、思い出したようにテープがあるから違ってはいない。480m地点からテープを見失う。尾根を下っているはずが、どうも谷へ向かっているようだ。岩場が現れた。左手の山塊が気になる。GPSも林の中で役に立たない。
空の明るいところでルートチェックする。漸く受信したGPSの緯度経度から地形図と照合すると、いつの間にか隣の尾根筋を下っていることが判明した。気づくのが遅く、かなり下ってしまった。戻るより、もう少し下って山越えしたほうが早い。
「下小野原へ」
完全に谷に下りてしまった。鞍部への道が現れることを期待して沢を下るが一向に気配がない。鞍部まで100mまで近づいたのでヤブを漕いで稜線に取付こうとしたが、ハナミズキが渋りだす。
 15時を回り、時間が遅い。もし迷い込んだら日没で動けなくなる。結局安全サイドを取り、沢を下ることにした。実線の林道にたどり着けば下小野原の車道に下りられる。実線が林道であることを期待したが、薄い草薮であった。昔は林道であったかも知れないが、地形図からは抹消すべき道だ。
右から別の沢が合流する。H330mで腐った丸木橋にぶつかる。渡れないので沢に下りて這い上がる。

下小野原への林道

朽ちた橋
再び朽ちかけた丸木橋だ。やがて背丈を越す藪を突っ切ると堰堤が現れ、その先に学校が見えた。ということは、西寺山からの南西下山道と一緒になったことになる。そういえば、丸木橋付近で右から沢が合流したが、そこへ下りてくるのかも知れない。 ススキと萩にふさがれた道を下ると、下小野原の交差点に出た。


上小野原からとんがり山
約3kmの車道を迂回して四斗谷に戻る。おばあちゃんが心配しながら帰りを待ってくれていた。一束700円の黒豆を500円に負けてもらった。
団体さんとは遭遇せず、結局誰一人にも会わなかった。尾根を誤ったのが悔やまれる。今夜は眠れそうもない。

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