六甲 有馬四十八滝の氷瀑を訪ねて
更新04.2.9やまぼうし
今冬第2回目の寒波襲来を待って、有馬四十八滝の氷瀑を訪ねる。有馬温泉観光案内所に聞くと1月下旬には凍結したが、今日は暖かいので分からないの返事。取り敢えず軽アイゼンを持って有馬温泉に車を飛ばす。
■場所:神戸北区 2.5万宝塚、有馬
■日時:2004.2.8(日)天気 晴れ
■同行:単独
■コース
(1)ロープウェイ有馬駅1005→林道→大谷広場1025→湯槽谷/紅葉谷分岐1035→白石谷/紅葉谷分岐1045→七曲滝分岐1050→蟇滝1055→七曲滝1100〜25→分岐へ戻る。
(2)七曲滝分岐1140→稜線→百間滝分岐1155→百間滝上→百間滝、似位滝1210〜40→白石谷ゴルジュ→白石滝1305→白石谷分岐1315→ロープウェイ有馬駅1345
★2014年8月の台風豪雨禍でロープウェイ有馬〜炭屋道分岐は通行不可(開通未定)。七曲滝への道は崩落し迂回路で行けません。別ルート(熟練者向け)があるようです。詳細はこちらです。(2018.4現在)
  Route Mapはここ


ロープウェイ有馬駅駐車場(標高430m)から鼓ヶ滝の道標に従う。ここは公園となっていて、行き止まりであった。失敗。元に戻り、ロープウェイ駅から奥地に伸びる舗装の林道を歩き始める。やがて砂利道となる。堰堤工事用道路と化しているが、日曜日は車が十分入れる。工事現場を過ぎて大谷の広場(480m)につく。川が氷結しているので氷瀑に期待が持てる。

大谷川
を左にみて、更に一部舗装の林道を登る。ここから先は車高のある車ならOKだ。やがて湯槽谷紅葉谷の分岐(520m)で林道は終点となり5,6台の車が停まっている。丸木橋を渡って紅葉谷へ向かう。

大谷(川は氷結)

湯槽谷/紅葉谷分岐
日陰は雪が凍結している。早朝のためかハイカーはまだちらほらだ。白石谷への分岐標識があり(560m)、こちらは上級者向きとある。凍結した沢歩きは怖いので、石の階段が続く極楽茶屋方面を選ぶ。帰りは白石谷からここへ出てくることになった。

白石谷分岐

蟇滝の横を登る
しばらくで七曲滝分岐標識がある(600m)。右手の細い道は谷側と山側に分岐するが、谷を選ぶ。右手の沢に10mほどの傾斜のゆるい滝が見えてきた。周辺がツララとなっているが、水勢の強い本流は凍り付いてはいない。後で分かったことだがこれは蟇滝であった。

ロープの助けを借りて、更に奥へ進み沢へ下りた。沢沿いの道がカチンカチンに凍りつき危険になってきた。アイゼンを取り出すのが億劫で、そのまま慎重に沢を遡る。しかし、流れを渡る飛び石の表面が凍りついていてうっかり足を乗せられない。

七曲滝
標高は620mを越えてきた。あっと息を呑む。右手に全面結氷した七曲滝が現れた。落差は30mあろうか、末広がりに凍りついた滝は圧巻だ。立ち去り難く、しばし鑑賞する。

ハイカーのグループが次々と到着して、写真を撮るのもままならない状況になってきた。下りは危険なので簡易アイゼンをつける。これで安心して沢歩きが出来る。元の七曲滝分岐に戻るまで、往復のハイカーのすれ違いで、大渋滞だ。

賑わいの七曲滝下
再び尾根をのぼる。GPSの高度が700mをこえる。見上げれば六甲の稜線がかなり近づいている。心配になって道を訪ねると、まだ上だという。ようやく百間滝分岐の標識が出てきた。左へ山腹を巻き、下る。かなり深い谷だ。途中で滝の頭に出て、その横を急降下する。四十八滝の中で最も有名な百間滝があった。落差30mの滝は、七曲滝に比べると細身だが全面結氷した姿は見事だ。

百間滝
すぐ隣の谷筋には似位滝がかかり、こちらは2段の流れで、8割ぐらいが氷結している。気圧高度計が620mを示している。谷が深くGPSは役に立たない。

似位滝
大休止した後、再び稜線まで登り返すのがしんどいので、白石谷を下ることにする。70才台と思われる赤シャツの年配者の後に続く。身軽な方でドンドン引き離される。アイゼンのお陰で自信を持っての沢歩きだが、流れを渡るたびに氷結した岩に慎重になる。

小滝を下ると、その先にゴルジュがあらわれた。東六甲の赤子谷より小ぶりだが、絶壁に挟まれた回廊に感動する。リーダーに引率された年配男女のグループが上ってきた。ゴルジュを辿る一団の声も弾み、皆元気一杯だ。寒い中、濡れるのはかなわないので、こちらは迂回路をとる。








白石谷の小滝を下る

ゴルジュ
大きな沢の分岐に出る(標高580m)。右手はととや道と合流して一軒茶屋に至る沢で、白石滝がかかる。日当たりがいいのか凍結していない。堰堤を越えて更に下り、流れを横切り土手を上ると往路の白石谷分岐点に出てきた。

白石滝

白石堰堤
滝見ルートとしては、ここから白石谷をつめて、白石滝→百間滝→似位滝→尾根越え→七曲滝→蟇滝がよさそうだ。いつまで氷結しているのか、3つの氷瀑では七曲滝が群を抜く。

有馬温泉循環バス
ロープウェイ有馬駅にでる。ユニークな形の温泉めぐりバスが目の前に停まる。相変わらず大渋滞の温泉街をぬけて家路につく。温泉に入りたい向きには、温泉会館以外に1050円で入湯できるホテルもたくさんある。

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