東六甲 赤子谷左俣から行者山
                                                         作成 2004.8.28  ハナミズキ
◆日時:2004.8.25(水) 曇りのち晴れ
◆場所:東六甲 2.5万宝塚
◆同行:コープ山の会   19名
◆コース
JR宝塚0904発電車→JR生瀬0907着→西宝橋0935〜0955→赤子滝1015→ゴルジュ上1040→岩倉山鉄塔下1150〜1235→行者山1305→行者山東観峰1320〜1340→逆瀬台小学校上1405→逆瀬台センタバス停1415→阪急逆瀬川駅
Route Mapはここ
初秋の一日、是非もう一度行きたいと願っていた赤子谷左俣を歩く。靴には防水スプレーをかけ、予備の靴下を用意し、わくわくして参加する。谷を吹き渡る風は涼しく、ミズヒキがひっそりと咲き、早くも秋の気配が漂う。岩倉鉄塔下の急坂では足が重かったが、変化に富んだ山歩きに大満足の一日となる。

赤子谷ゴルジュ

JR生瀬駅から西宝橋」
JR生瀬駅下車後、国道176号線に出る。大田多橋を左折し、国道51号線を有馬方面に向かう。千都橋を渡り、グランドを右に見ながら急坂を上る。行き手をフェンスに遮られるが右端から山へ入る。左に赤子谷川が流れ、涼風が私たちを迎えてくれる。キンミズヒキが咲き乱れる西宝橋そば(標高130m)でいつも通りのミーティングと準備体操をする。リーダーより赤子谷にまつわる悲しい話を聞く。
(通行不可の場合は手前を左折して、家屋横から川に下りて遡行するとフェンスの反対側に出られる(2009.5)。

R51有馬街道を行く

キンミズヒキ
「西宝橋からゴルジュ」
いよいよ出発。朽ちかけた丸木橋を渡りだんだん山の中に入っていくと湿気を含んだ空気が体中を包む。はやくも流れに足を落としてしまうメンバーがでる。水音が小さくなるとツクツクボウシの鳴き声がきこえ、まもなくケルンのある右俣、左俣の出合いの広場に着く。ケルンを右に見て左俣へ。渓流を右に左に渡りながら進むと、すぐに堰堤があり、その堰堤の左側をよじ登る。しばらく行くとしめ縄のかかる赤子滝(標高200m)が見えてくる。


しめなわの赤子滝

竹樋の水


マイナスイオンいっぱいの大気を思い切り吸い込む。血液がみるみる浄化されていくような感じがする。滝の右側の急坂をまたよじ登り滝を越える。あちこちに白や黄色のキノコが目に付く。前方にゴルジュが見えてくる。薄暗い岩峡からは冷風が吹き抜け、水音がすさまじい。なんとも不気味な感じがする。「靴やズボンが濡れるのは覚悟して!」とリーダーの声が飛び、ゆっくりとゴルジュに向かう。自分の体重を自分で持ち上げられないメンバーはサブリーダーの助けを借りるが、みな慎重に流れを遡る。


ゴルジュ入口

サブリーダーからは「楽しんで!楽しんで!」との励ましが・・・。岩を掴む軍手はだいぶ濡れたり汚れたりしたが、全身を澄ませ急流と遊ぶ。なんとも楽しく、快い。今の季節ならでは楽しみと思う。ゴルジュ上で振り返り、自然の奇形美にしばし見とれる。
*「ゴルジュ」とはフランス語で咽元の意味で、そそり立つ岩壁に狭められた峡谷のこと。
「ゴルジュから鉄塔下」
ゴルジュを後に進むと左に三段の滝が見えてくる。リーダーがロープをリュックから出しつけてくれる。ロープの助けを借り岩の側面をひやひやと越え滝の上にでる。流れはだんだん細くなってくるが、傾斜が増してくる。コアジサイのつややかなた葉がよく目に付く。水音が途絶え、かわりにツクツクボウシがにぎやかに鳴いている。足元は石ころから落葉に変わるが、ますます傾斜が増し、遅れるメンバーが出てくる。前方が明るくなり東六甲縦走路脇の岩倉山鉄塔下(標高480m)に到着する。ここで食事を摂りながら八ヶ岳や白山に行ったメンバーの写真を見せて貰う。高山植物がとても美しく撮れている。

3段の滝を上る

最後の滝を上る
「鉄塔下から行者山」
六甲縦走路を西に進み、「ゆずり葉方面」の表示のある所を左に下りる。道の両側のササがきれいに刈ってあり、とても歩き易い。木肌の美しいリョウブが目立つ。雲が途切れ、太陽が顔を出しはじめ、蒸し暑さが増してくる。「エデンの園」と「行者山」方面表示の分岐を左の行者山へと向かう。このあたりまで来れば、我が家の裏庭に等しい。見晴らしのきかない行者山(415m)を素通りし行者山東観峰へとむかう。低い木々の間から歌劇場の赤いレンガ屋根が見え隠れする。青々とした大きなイガをつけたクリの木を見つける。

行者山の頂

行者山東観峰

阪神間が一望できる東観峰(383m)に到着し、しばらく休憩。生駒山、二上山、葛城山、金剛山が一望に見え、いつ来ても晴れ晴れした気持ちになる。ここは地元のゆずり葉コミュニティの皆さんが整備し、大切にしている地域の山で、毎月定例ハイキングがおこなわれている。5箇所ほどの登山口のうち光が丘に下りる予定であったが、逆瀬台のほうがバスの便が良いので逆瀬台小学校上のフェンス脇に下りることにする。足元は砂で滑りやすく、そばの枝に掴まって慎重に下りる。早くも紅葉しかけたヤマウルシが目を楽しませてくれる。 

東観峰から阪神平野を望む

小学校からバスの発着する逆瀬台センターまでの坂をのんびりと下る。逆瀬台センターで解散し、ここから逆瀬川までバスに乗る人と歩く人に分かれ、それぞれ帰途につく。皆さんお疲れ様でした。あー楽しかった!

秋の訪れ

東観峰から甲山を望む


一身をロープに委ね秋の滝        ハナミズキ

関連ページ
(1)東六甲 生瀬から塩尾寺、赤子谷右俣(2003.6.1)
(2)東六甲 秘境赤子谷 左俣〜右俣(2003.7.6)
(3)東六甲 赤子谷左俣〜中尾根(2009.10.4)

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