氷上 カタクリの里と安全山
作成 2005.4.16やまぼうし
■行先:安全山(537.4m)
■場所:丹波市 氷上町 地形図 2.5万柏原、大名草
■日時:2005.4.6() 晴れ
■同行:ハナミズキ
■コース
 宝塚…春日IC→清住→達身寺→下新庄→林道→安全山→春日IC…宝塚
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ハイカーにとってカタクリといえば京都小塩山だが、ここ氷上町清住にも群生地がある。山すそのクヌギ林の一角に地元の皆さんが手厚く保護している。ドライブかたがたカタクリを観賞し、近くの安全山に登り、山歩きの安全を祈願する。

清住のカタクリ群生地

「かたくりまつり」
春日ICを下りて、氷上の町に入ると、「かたくりまつり」の幟が清住地区まで道案内してくれる。カタクリの花のように、奥ゆかしい色あいなのであまり目立たない。4/3の「かたくりまつり」はすでに終わっていたが、当日は肌寒く天候も悪かったため、あまり開花しなかったようである。もう一度やるのか、テントは片付けていない。
かたくりまつり会場
本日は花曇りの天気で気温も上がり、氷上の町中でも桜が開花した。清住地区に入ると、平日にも拘わらず、臨時駐車場は一杯だ。観光バスの団体さんもいる。入口の手製の箱に入山料\200を入れ足を踏み入れる。クヌギ林の斜面に淡い紫の花をつけたカタクリがうつむき加減に咲いている。2つの群生地に数千本はあるだろうか。それを囲むカメラの放列だ。

カタク

リの花
カタクリは10年近くを地下茎で過ごす。クヌギが葉を落とし、春の陽射しが林床に差し込む間隙をぬって葉をのばし、花をつける。気温が17度以上にならないと開花しない。やがてクヌギが繁り、日陰となると枯れ落ちてしまう。スプリングエフェメラル(春の妖精)といわれる所以だ。僅かの間に光合成を行い、でんぷんをたくわえる。これが片栗粉となる。いまはジャガイモにお株を奪われてしまっているが。
清住と水山
地元のおばさんが作った焼きたての草もちをほおばりながら、氷上の名峰、水山のどっしりとした山容をながめる。いつかは登りたいものだ。
膝ついて堅香子の花覗きけり       ハナミズキ
「達身寺」
集落の北にある「丹波の正倉院」と呼ばれる達身寺(たっしんじ)を訪ねた。本堂が茅葺屋根の質朴な感じの禅寺だ。奥の宝物殿には国の重文12体を含む仏像が並んでいる。
達身寺
寺伝によると達身寺は奈良時代に行基が開き、背後の十九山に大伽藍が広がっていた。多くの僧兵を抱えたが、明智光秀の丹波攻めで焼き討ちにあい、隠された仏像ともども江戸時代に再興したという。奈良や京都で腕をふるった仏師快慶を初めとする多くの仏師達の養成所ではなかったかと考えられている

「安全山」
頂上にアンテナを戴く安全山は氷上盆地のシンボル的存在だ。地形図を眺めると、麓から2本の破線が頂上に向かっているが、今日は登山スタイルではないので、林道をドライブする。下新庄のゲートは開いていたが、夕7時には閉門するの張り紙がある。ほとんど舗装してあるが、穴だらけなので車の腹を擦らないように慎重にハンドルをきる。しかし道路両側から伸びるススキや小枝ばかりは避けようもなく、車体は擦り傷だらけになる。
安全山
徒歩2時間の道のりを10分で頂上へ。対向車がなくほっとする。頂上にはNHK氷上放送局の施設とアンテナが氷上平野に向けて林立している。その傍らに、大きな全国安全祈願碑が立つ。今年の山歩きの安全と健康を祈願する。安全山のいわれは何だろうか。
山頂
地蔵さんの隣のベンチに腰掛けて、握り飯を頬張りながら氷上盆地の展望と山々の同定を楽しむ。東の五台山から始まり、向山、遠くの多紀連山、白髪岳、松尾山、西光寺山までざっと20あまりの山々が分かるが、未踏の播州方面はこれからの課題だ。
氷上盆地の展望
放送施設の脇から林の中を三角点まで登ってみる。山頂からの展望はないが、北西の稜線方向にテープがある。水山、カヤマチ山へ続くのだろうか。名残惜しい安全山を後にする。
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