京都 音羽山から醍醐寺
作成 2005.4.26やまぼうし
■行先:音羽山(593.4m)、醍醐山(454m)
■場所:京都府  地形図 京都東南部
■日時:2005.4.13() 曇り
■同行:ヤマモモの会2名、ハナミズキ
■コース
京阪大谷駅0940→蝉丸神社→東海自然歩道→音羽山1140→牛尾観音1230→桜の馬場1300〜20→横嶺峠1420→醍醐山→上醍醐1430→下醍醐1600→醍醐寺入場1615〜1645→地下鉄醍醐駅1700
Route Map1,Route Map2はこちら

音羽山からの展望
ヤマモモの会のお誘いで、東海自然歩道を音羽山から醍醐寺まで12kmを歩く。芽吹きの自然林の観察と世界遺産の醍醐寺を散策する歴史の山旅となった。
「蝉丸神社」
 京都と滋賀の境にある逢坂の関から、東海自然歩道を音羽山から醍醐山を経て世界遺産醍醐寺へ下る。4/13、大正生まれの会長とシニア自然大学仲間が主宰する「ヤマモモの会」にハナミズキと共に参加する。

峠の大谷駅

蝉丸神社
山科から無人の京阪大谷駅に下車する。ホームの勾配が400/1000もある峠の名物駅だ。駅を下りると旧東海道で、すぐ前に蝉丸神社がある。百人一首「これやこの行くも帰るも別れては知るも知らぬも逢坂の関」で知られる、盲目の琵琶法師・蝉丸を祀っている。
「自然歩道」
 名神高速と国道1号線に囲まれた旧道にはうなぎの看板を掲げた古い料亭がある。その前を通り過ぎて国道1号線に合流する。標高160mの峠にさしかかると一基の常夜灯と「逢坂の関」跡をしめす石碑が立つ。ここが県境である。

逢坂の関

陸橋を跨ぐ
東海道自然歩道は国道1号線を陸橋でまたぎ、自然林の山道に入る。東海自然歩道はいきなり急登と階段道だ。歩幅や段差がぜんぜん合わない不自然歩道を喘ぎながら登る。

階段の東海自然歩道

稜線のミツバツツジ
傾斜が緩み尾根筋にでる。コバノミツバツツジの歓迎だ。所々の切り開きから眼下に琵琶湖が覗くようになる。
「音羽山」
 NTTの無線中継所を過ぎて、ヒサカキ、コナラ、リョウブの林を歩く。自然観察リーダの資格を戴いた手前、見知らぬ樹木を通り過ぎるわけにはいかない。リュックの片隅から図鑑を取り出して、同定論議が始まる。こんな調子の山歩きなので音羽山頂上593mまで2時間もかかる。

音羽山三角点

琵琶湖と大津市街
三角点のある頂上は展望絶佳、眼下に山科盆地、東山36峰を挟んで京都盆地が広がる。目を西に転ずれば、比叡山から琵琶湖が、遠方に比良山系が覗く。風が冷たくなりヤッケを羽織る。
「牛尾観音」
 アセビやクロモジのトンネルを潜りながら、牛尾(うしお)観音標高370mまで下る。正式には牛王山法厳寺といい、本尊は十一面千手観音像である。山の斜面には高山植物のショウジョウバカマが薄紫色の花をつけている。

牛尾観音

天狗杉
また境内のはずれの天狗杉は樹齢1000年はあるだろうか。周囲の雑木に隠れて目立たないが、根元に近づくと天をつく巨木だ。
「上醍醐」
 立派な参道を下り、桜の馬場という広場に下りてきた(標高280m)。ここで昼食休憩をとり、再び渓流に沿って登る。食後の登りはきつい。ようやく尾根筋のゴルフ場への車道にたどり着く。車道を下り、横嶺峠から上醍醐寺への山道にはいる。上醍醐への参拝客はここに車を止めて、山道を登るのだそうだ。あと50mほどの標高差だ。

五大堂

如意輪堂
醍醐山ピーク454mをすぎて境内に入ってきた。上醍醐には、西国三十三観音霊場第十一番札所の准胝堂を中心に五大堂、開山堂、如意輪堂などの国宝、重要文化財に指定されている数々の堂が点在している。
「下醍醐」
 19丁の参道が麓の醍醐寺へ下る。長い階段の下りは苦手だ。秀吉の醍醐の花見で有名な5丁あたりで片膝が痛み出す。そのうち、かばったもう一方の足が肉離れを起こしたようだ。本当に不自然歩道だ。大正生まれの大先輩の前で弱音を吐くわけにはいかない。

長い階段が続く

上醍醐への参道入口
遅れをとりながら、何とか下醍醐の女人堂にたどり着く。醍醐寺の境内は高いフェンスに囲まれ入場できない。拝観料を払うために西大門までぐるり回り込む。途中、植樹中の醍醐桜がある。緑の葉をつけ白い花弁のヤマザクラだ。
「醍醐寺境内」
 大門通りのソメイヨシノは散り初めといったところか。お二人と別れて世界遺産 醍醐寺の境内に入場する。NHKで放映したしだれ桜は満開を過ぎていた。それほど広くはないが、金堂、大講堂、五重塔など国宝、重文級が並ぶ。

国宝五重塔

しだれ桜
桜吹雪の門前を通り、地下鉄醍醐駅に向かう。振り向けば醍醐の山々が西日に輝く。

醍醐寺西大門前
春冷えの風吹き上ぐる音羽山     ハナミズキ

トップへ戻る
inserted by FC2 system