京都 新春の大文字山
作成2006.1.11やまぼうし
■行先:京都 大文字山466.0m  2.5万京都東北部 
■日時:2006.1.3() 曇 寒風
■同行:トッキーズ9名、ハナミズキ
初詣登山は昨年の京都愛宕山に続き五山の送り火で名高い大文字山へ。寒風吹き上げる大文字山火床から雪時雨の京都市街を一望し、銀閣寺、哲学の道を経て平安神宮に初詣する。山歩きというより、新春の京都の風情に触れる街歩きだった。
コース
JR山科1000→毘沙門堂101530→大文字山11551240→火床1300→銀閣1330→哲学の道→若王子神社1410→平安神宮14301450(知恩院、円山公園、八坂神社、祇園)→四条河原町1600
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大文字山火床にて

「毘沙門堂」
 JR山科駅でトッキーズ面々11名が集合する。今日は女子大生AYチャン、里山整備に第2の人生をかけるYさん、町内の長老Iさんが初参加だ。駅前からガードを潜って北側の道路へ出て、幟はためく毘沙門堂の参道を行く。寒波の襲来で、曇り空から今にも雪が降りそうな天気だ。

毘沙門堂参道

境内で甘酒を戴く
疎水に架かる安朱橋(あんしゅはし)を渡ると正面に毘沙門堂が見えてくる。予定になかったが、一息入れるのに丁度いいので立ち寄ることにする。石段を上ってお参りし、境内で振舞いの甘酒をいただく。焚き火で暖をとっていると、隣に居合わせた女性が大文字山に元旦参りしたという。

「山科道」
 境内続きの山科聖天の門前を経て、再びハイキング道路に合流する。後山階陵遺跡の石碑を山側に入ると、舗装道路から落ち葉の山道に変わる。直進すると蹴上・南禅寺に至るようだ。シシオドシが山中にこだまする。渓流を右に見ながらやがて深い森に入っていく。道端にはフユイチゴが群生している。甘くおいしいので皆さんに勧める。

後山階陵遺跡から山道へ

植林地帯を行く
いくつかの丸木橋を渡り、流れが涸れるころ大きな分岐(標高300m)にさしかかる。いずれをとっても大文字山に至るはずだが、左手(西)方向の谷筋を進む。下枝が払われ、手入れが行き届いた杉の植林が続く。残雪がところどころに見える。先頭を行くは日ごろ阪急ハイキングで鍛えている長老格のKさん。遅れているYさんは、倒木で杖を作っている。

「大文字山頂」
 急登すると稜線に飛び出した。いきなり北西の寒風にあおられる。山科側は東山連邦で風が遮られていたわけだ。ゴーゴーと唸る風の中、稜線を登る。冬枯れの立ち木の間から時々京都市街がのぞく。蹴上からの道が、ついで鹿ヶ谷からの道も合流し、ハイカーが増えてきた。京都一周トレールの道標が立つ。

大文字山頂上

寒風を避けて昼食
汗をかくまもなく大文字山頂上(466m)に着く。西側の立ち木が切り払われ、山科、東山連邦、京都市街が展望するが、しばしば雪時雨にかき消される。記念写真の三脚が吹き上げる強風に倒された。手元の温度計は0℃、フル充電してきたデジカメの電池アラームが点灯する。

寒風を避けて林のくぼ地で昼食タイムとする。3人がコンロ持参だ。おにぎりの手がかじかむ。Yさんの姿が見えないと思ったら、登山道に切り倒されているソヨゴの枝落としに夢中だ。商売道具の鋸と剪定バサミはいつもザックに入っている。

「火床」
 小岩のごろごろするえぐれた道を下ること20分で火床の頂部(350m)に出る。「大」の字の横棒の右端に相当するところである。火床は大谷石を平行に並べたもので、その上に松割木を井形に組み上げ、松葉や藁とともに点火する。

火床頂部から京都市街を展望
眼下に京都市街の素晴らしい展望が広がるが、正面の愛宕山は時雨に霞んでいる。吹き上げてくる寒風にあおられ、いたたまれない。記念撮影を済ませて早々に火床の急階段を下る。

火床を下る

「大」の字の中心
大の字の交点に当たるところに十字の火床があり、ここが中心だ。その前には弘法大師を祀る祠がある。横80m、縦160mの大の字に計75基の火床が並んでいるそうだが、ここから「大」の字全体を想像するのはなかなか難しい。

「哲学の道
 長い石段に続き、緩やかな落葉道を下ると銀閣寺の境内に入ってきた。千人塚から銀閣寺正面に回り込み、初詣客で賑わう参道を疎水べりに下りる。銀閣寺橋から哲学の道が始まる。水路に沿って石畳の道が若王子神社(にゃくおうじ)まで1.6Km続く。

銀閣寺境内を下る

哲学の道

琵琶湖疏水につながる清流は冬枯れの桜を映し、静かで歩く人も少ない。もともとは明治時代に京都の北部地域の灌漑 (かんがい) 用水路として造られたもの。途中に西田幾多郎の石碑が建つ。寒さゆえか、あるいは清流過ぎるがゆえか魚の影は見当たらない。

「平安神宮」
 山歩きの終着は平安神宮。表参道の大鳥居が見えてきた。京都には由緒ある神社仏閣が多いが、ここは明治の御世に、平安遷都1100年を記念して創建された新しい神社。 応天門をくぐる。正月も3日目だが、境内は大勢の初詣客で賑わっている。晴れ着姿の女性も多く、華やかな雰囲気に包まれる。

平安神宮表参道

参拝して破魔矢を買い求める。矢軸には本物の葦が使われているのが嬉しい。青空に向かって立つ大鳥居を見上げていると、本当に晴れ晴れとした気分になります。

冬ざれや火床に延ぶる大の文字       ハナミズキ


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