六甲 大藪谷から小天狗山
作成2006.2.1やまぼうし
■行先:東六甲(西宮)小天狗山557m 2.5万宝塚
■日時:2006.1.29() 快晴 穏やか
■同行:ハナミズキ
■コース
盤滝1100→大藪谷口1115→沢分岐1135→小天狗山(12401300)→芦有道路1405→芦有展望台1420→奥池分岐1500→大藪谷→盤滝1550
Route Mapはこちら

小天狗山(奥)
寒波一段落で朝から穏やかな晴天。思い立って、近場の東六甲小天狗山へ。冬枯れで明るくなった雑木の尾根を辿れば、木立の間から大平山やゆずり葉山系、宝塚市街が覗く。芦有道路への出口で熊笹に阻まれ迷走したものの、久しぶりの静かな山歩きだった。

「盤滝取付き」
自宅から車で僅か5分、盤滝トンネルの手前、六甲山方面への車道分岐点の近くに駐車する(標高366m)。すぐ先にはチエーン着脱場がある。車止めの旧道を仁川に沿って下り、しばらく取り付きを探す。

取付きはゴミステーション

仁川を渡る
ゴミステーション横のガードレールにマジックで奥池と書いてあるのを発見して河原に下りる。川を下るのか、上るのか、渡るのかでまたうろうろ。朽ちた木札を見つけて飛び石伝いに対岸に渡ると、踏跡が現れた。取り付き探しで15分ロスした。
「大藪谷」
やがて仁川の支流、大藪谷川の左岸に沿う落葉の道になった。10年ほど前にこの谷を下ったことがあったが、薄暗くてあまりいい気持ちはしなかったが、今は明るく広びろとしている。大藪谷東尾根分岐を左に見て直進すると、新しい大きな堰堤(大藪谷川堰堤)が見えてきた。プラスチックの階段で乗り越えると河原で中高年の団体さんが昼食中である。奥池からここまで下山してきたという。

大藪谷川堰堤

尾根に取り付く
右から大蛇谷川が合流しテープが賑やかになってきた。どうやらこのあたりが小天狗山への取付きのようだ。よくみると黄テープにマジックで小天狗山と書かれている(380m)。2012年現在、ケルンができている。
「小天狗山」
沢沿いにも行けそうだが、かすかな踏跡を頼りに尾根に取り付く。赤ペンキの印は右手に下って行ってしまった。登りは上を目指せば間違いはないが、下りは要注意だ。ビニール紐や時々黄テープが表れるからルートに乗っているようだ。

大平山が覗く

アカマツ広場
460mのピークに出る。冬枯れで葉を落とした雑木の間から左手に芦有展望台が、右手に大平山のアンテナが見え隠れする。鞍部に下ると明確な十字路だ。左は小天狗山分岐を沢伝いに辿れば、ここへ出てくるのだろう。右手はどこへ続くか不明だ。
直進して上りきったところはアカマツの巨木のあるミニ広場だった。大平山が近づき、振り返れば宝塚市街や阪神競馬場が霞んで見える。尾根道にはリョウブ、ソヨゴ、ヒサカキ、ネジキ、アセビ、シキミなどが密集している。

難所

小天狗山頂上
難所が待ち構えていた。露岩と落葉の降り積もった崖を四つんばいでよじ登る。落葉がすべるのは分泌する油のせいである。三等基準点の埋まる小天狗山頂上557mに到着した。ほとんど展望はないが、それでも葉を落とした木立の間から東六甲の山肌が覗く。時々車道を走る車の音が聞こえてくる。
「熊笹」
昼飯を食べてさてどうしようか。東北東に伸びる尾根もあるが、芦有道路へ出て奥池から大藪谷を盤滝へ下ろう。倒木を潜り、あるいは乗り越えてやせ尾根を西へ歩く。後でこの尾根をとかが尾ということがわかった。高度が上がるにつれて、北斜面には残雪が現れる。

迷走の熊笹原
突然熊笹道に変わる。近くに熊笹峠という所があるが、だんだん熊笹が深くなり胸の高さまで達する。踏み分けたようなところを拾いながら進むうちにとうとう道がわからなくなってしまった。谷に向かって下りるより(結果的にこちらが正解)はピークを目指して熊笹原を掻き分ける。ピークも熊笹に覆われ、道らしいものがなかった。下の方に芦有道路が見えているがどこから降りて良いやら、ハナミズキが弱音を漏らす。GPSで現在地を同定する。

道を探すのをあきらめて芦有道路に向けて藪こぎ開始。心配は道路が切り立った擁壁になっていないことだ。斜め斜めに下り、ようやく道路わきの電柱に降り立った。ほっとする。ずいぶん長く感じたが、この間20分ぐらいだろうか。しかし、ふと先を見ると取付きを示す黄色テープが見えているではないか。僅かのところで迷走したようだ。
「展望台」
芦有道路の反対側にゲート付きの大きな広場がある。古い駐車場のようである。車道は危険なので広場を横断して山道を探す。広場のはずれには朽ちた大きな廃屋があることから、どうやらここは旧展望台であったようだ。

芦有展望台

奥池を俯瞰する
土手を下ったところが芦有展望台(650m)であった。茶店があり、多くのドライバーが休憩して展望を楽しんでいた。眼下に奥池やゴロゴロ岳、観音山が見える。奥池への山道を探すがなさそうなので、やむなく車道を下る。凍結したループの金井トンネルをぬけると、眼前に今辿ってきた小天狗山の稜線が、またこれから下る大藪谷が展望する。堰堤が白く光って見える。

大藪谷と宝塚市街
白線の歩道を歩くが、車がびゅんびゅん通り過ぎ危険だ。道路管理の車が止まり、ここは人の通行は禁止だと注意を受ける。すみません、気づきませんでした。芦有道路から大藪谷へ分岐する地形図の点線の道はなかった。さらに道路を下り、奥池まで200mの道路表示の手前に、道路を横断する登山道を発見する。朽ちた道標から、奥池から熊笹峠を経て六甲最高峰に至る道と判明する。左折して奥池方面に進む。
「大藪谷」
奥池・熊笹峠・大藪谷と書かれた手製標識に従って谷へ下りていくと大藪谷川の源流に出た。あとはひたすら沢沿いを下るだけだ。単独行のハイカーに遭遇する。この近くの山歩きが日課のようで、ゴロゴロ岳から観音山、大藪谷東尾根を下り、盤滝からこの谷を登ってきたという。山情報を交換して別れる。

大藪谷川
往路の堰堤の上流にもうひとつの新しい堰堤があることがわかった。これが芦有道路から見えていたものに違いない。小天狗山分岐に戻ってきた。振り返る堰堤は西日にまぶしく輝いていた。仁川の流れを渡り盤滝道路にでる。

トップへ戻る
inserted by FC2 system