六甲 熊笹を泳いで林山

作成2006.2.7やまぼうし

■行先:東六甲(芦屋)林山745m 2.5万宝塚
■日時:2006.2.5() 曇時々小雪
■同行:ハナミズキ
■コース
盤滝1015→大藪谷分岐1025→大藪谷東尾根1035→砂山→奥池分岐1125→奥池1145→熊笹峠1250→林山1335→奥池バス停1410・・・阪急芦屋川
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林山と奥池
奥池の背後に聳える六甲 林山は、熊笹の山だった。展望はないが、胸から首元に達する雪の熊笹を泳いでようやく山頂へ。
「大藪谷東尾根」
盤滝から大藪谷へ入ってすぐ、大藪谷川を右岸に渡ると古い堰堤に突き当たる。左から巻いて乗り越えるのかと思ったらそのまま直登して尾根筋に出た。これが大藪谷東尾根で、歩きやすい山道が尾根に続く。

大藪谷川を右岸に渡る

大藪谷東尾根
落葉に今朝の雪がうっすら積もっている。所々の切り開きから芦有道路の展望台が、また谷を挟んで小天狗山が見える。熊笹を抜けると明るい小松林に入る。観音山から続くこのあたりは、かつて砂山と呼ばれたが、今は造成され、階段状の土止めに松が植林されている。道が確定していないので迷いやすい。
「砂山」
分岐点に来る。茨谷(北)、剣谷東尾根(東)、奥池(南)の小さな表示がある。茨谷、剣谷は初めて聞く名前であったが、後で地形図で確認すると、今登ってきた尾根の両側の谷であった。

砂山540mピークから六甲山系(左から東おたふく、西おたふく、最高峰、林山、石宝殿、芦有展望台)

少し下って湿地を東に遡ったところがピーク(540m)でここにも同様の表示がある。東おたふく山、西おたふく山、最高峰、芦有展望台、東六甲の大平山までの展望が広がる。目指す林山も奥池の後ろに控えている。
「奥池」
ピークを下ると、東西の分岐点である。奥池は西へ下るが、東は観音山(526m)の方向だろう。フェンスにぶち当たる。ゴロゴロ岳への分岐である。すぐに奥池湖畔(505m)に出る。小さい方の池は全面結氷し、その上に雪が薄く積もっている。

一部結氷の奥池
熊笹峠・林山と書かれた道標に従い湖畔から分かれる。大藪谷分岐を左にとり、芦有道路に出る。道路を跨いで正面に熊笹峠・六甲山頂への古い道標があり、立派な登山道が直登している。地形図の破線とは100m以上もずれている。
「熊笹峠」
直登するにつれ、熊笹が増えてきた。振り返れば立ち木の間から宝塚市街や伊丹空港、大阪平野が覗く。林山は谷を挟んだ西側に見えているが、どこから取付くのか見当が付かない。そのうちにと思っているうちにだんだん後方へ遠ざかっていく。そういえばなんとなく谷へ下るような踏跡があったような気がしたが・・・。不安になって、GPSで現在地を同定すると、かなり上まで登ってしまったようだ。北側からアプローチできるかも知れないと考えて熊笹峠まで登ることにする。

熊笹峠

林山取付き広場

熊笹峠の道標(715m)に出る。すぐ下は芦有道路でその方向に踏跡が続いている。左の六甲最高峰への道を登っていく。林山の東の谷を通る地形図の破線を探すが見当たらず、そのままピークを越えると芦有道路脇の大きな広場に出てきた。ここに林山を示す大きな道標がありほっとする。六甲最高峰へは芦有道路脇をさらに直進する。
「林山」
手元の寒暖計はー2℃を示す。風が冷たい広場で腹ごしらえをして、林山への取り付きを探す。大きな道標の割りに取り付きが見あたたらない。谷へ下るような踏跡も見えるが(こちらが正解のようです)、急な崖を木の根をつかみながらよじ登る。その上にはれっきとした踏跡があり、また左から踏跡が合流してきた。

熊笹を泳ぐ

林山 頂上

熊笹道となった。だんだん深くなる。胸から首元に達する高さで、泳ぐといったほうがいい。雑木林に広がる薄暗い笹原の道すじは、足元の空間が頼りで、はずすと元へ戻れなくなりそうだ。曲折しながら延々と15分も続く。猪にとっては格好の高速道路だろう。熊笹が浅くなったところのピークが林山の山頂(745m)だった。目だった表示がないので行き過ぎてしまいそうだが、大きなアカマツが目印である。立ち木に囲まれ展望もないのでそのまま南へ伸びる踏跡を下る。
「奥池」
熊笹の踏跡道は、まもなく作業道のような広い道に変わる。雑木林の尾根をジグザグに下っていく。途中に左(東)の谷方向へテープがあったが、下に奥池の民家が覗いているので、かまわずどんどん下る。やがて舗装道路に変わり、廃屋が点在する荒地に出てきた。表札のある人家の横に出ると、今下りてきた道には立入り禁止札があった。どうやら分譲地跡のようである。

林山直下のジグザグ道

芦有 さるまる橋へ降り立つ
出るわけだから問題ないと自分に言い聞かせ、芦有道路の「さるまる橋」に降り立つ。地形図ではこの谷に熊笹峠への破線の道があるが、堰堤で完全に行き止まりであった。100m先には往路に取付いた登山道がある。

奥池バス停付近から林山を仰ぐ
奥池バス停で、発車間際の芦屋行きバスに飛び乗る。隣の東おたふく山登山口駅から幼児の団体が乗り込んできた。超満員で賑やかになったバスは、ヘヤピンカーブを曲折しながら芦屋川を下る。

雪笹を胸で掻き分く林山     ハナミズキ


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