播磨 笠形山(笠形神社〜仙人滝)
作成2006.6.8やまぼうし
■山名:笠形山(939m) 2.5万 粟賀町
■日時:2006.6.4() うす曇
■同行:ファントム、ハナミズキ
■コース
福崎IC 0900…笠形山P 0920…大鳥居P 0935→笠形寺0945→林道終点P 1015→笠形神社(103545)→笠の丸1125→笠形山山頂(11551240)→笠の丸1310→ほうらい岩1340→仙人滝1415→林道1435→仙人滝登山口1505笠形山P 1520
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市川町の笠形神社コースを登り、仙人滝コースを下る。荘厳な笠形神社、スギ・ヒノキの人工林、長い林道歩きと丸太階段が印象的な山歩きであった。笠形山は播州富士とも云われ、兵庫50山に選定されている。

「笠形神社へ」
 福崎ICから播但道に並行してR312を北上、市川町落合から山あいに上牛尾を目指す。笠形温泉を過ぎて船坂トンネル手前を左折して寺家(じけ)の集落に入る。瀬加(寺家)バス停先の火の見櫓の前に、2〜30台の笠形山駐車場(無料)がある。今日はファントムさんと車2台なので、もう1台で標高280mの大鳥居まで上る。10台ほどの駐車スペースに先行車が2台ある。

笠形山駐車場から寺家(じけ)集落と笠の丸を望む
猪除けのゲートを開いて、人間世界に別れを告げる。ゲートに鍵はなく、立入り禁止表示もないので、車の乗入れが出来るが、ハイカーは遠慮すべきだろう。舗装の林道を歩き始めるとすぐに分岐があり、右折して笠形寺へ立ち寄る。庫裏の庭先に樹齢500年のコウヤマキをみる。スギ・ヒノキの人工林の中の登山道は、時々林道と出会いながら直進する。24丁のお地蔵さんを見つけた。笠形神社まで続くようだが、以降見失う。

大鳥居P、右手の林道にゲートあり

笠形寺参道、鐘撞き堂の左手にコウヤマキ
休み堂の東屋を過ぎてからはジグザグの林道を上る。沿道にはコガクウツギが咲き乱れ、木の枝には瀬加中と書かれた巣箱がいくつも架かっている。林業関係者らしい3人組の軽四が上がってきて、林道終点の駐車場(530m)に止まる。ここにも東屋があり、一息入れていると、2組ほどのハイカーが追い抜いていった。ヤマザクラやスギなどの巨木が繁る参道を上ること15分で笠形神社(630m)に到着する。

笠形神社の拝殿

大スギ
拝殿と3つの社殿が並ぶ境内はスギの高木に囲まれ、荘厳な雰囲気をかもし出す。とりわけご神木となっている大スギは根回り9.5m、高さ50mもある。姫路城天守閣の心柱となったヒノキもここから伐採したと記念碑にある。
「山頂へ」
 神社の裏手からスギの植林帯に入る。木の香りが漂い、落ち葉が足腰に優しい。標高700mで植林帯を抜け、ベンチの並ぶ尾根にでる。風が心地よい。南西方向の展望と、これから登る笠の丸方面が見える。タニウツギの咲く山道は、登るにつれて熊笹へと変わり、背後に展望が広がっていく。

笠形神社裏手の植林地帯を行く

タニウツギの登山道
丸太の階段が始まる。段差が高すぎるので、つい横の踏跡を歩いてしまうが、木の根を痛めてしまうのでご法度だ。仙人滝への分岐を左に見て直進する。これでもかと云わんばかりに続く階段を登りきって笠の丸(880m)に着く。

丸太階段が続く

笠の丸
小高いピークに東屋とトイレがある。ここで初めて笠形山の姿が望まれる。直線で600m、頂上の東屋や人影が見える。一度下って、エコー笠形からの登山道と合流して、岩ゴロの急坂を上り詰めたところが笠形山頂上だった。

山頂から千ヶ峰方面を望む
一等三角点(939.4m)のある小広場には、2つの東屋とベンチがあり、20人ぐらいのハイカーで賑わっている。360度遮るものもない頂上だが、霞か雲か、はたまた黄砂か、山々は墨絵のごとく霞み、辛うじて千ヶ峰を視認するにとどまる。立ち木の全くない頂は暑い。半分屋根の飛ばされた東屋で、子供連れの家族とともに昼食をとる。

ハイカーで賑わう山頂(中央に1等三角点)
「ほうらい岩」
 笠の丸まで戻り、鹿ヶ原からほうらい岩、仙人滝を経てもとの駐車地に下ることにする。仙人滝まで80分の表示がある。西に向かって植林地帯を緩やかに下る。参道のような神社コースと違い、自然豊かな山道である。林の出入り口にある2つの木戸を抜けると、背の高い熊笹の原となる。この辺一帯を鹿ヶ原というのだろう。

鹿ヶ原

ほうらい岩
いくつかのピークを越え尾根を西進する。東屋の先の768Pと思われる地点から、南に急降下をはじめる。ほうらい岩へは、仙人滝コースから少し外れる。あと20mの標識に従い急斜面を下る。6畳ぐらいの広さの岩がテラス状に絶壁にせり出し、高所恐怖症には、座り込んでいないと谷底に吸い込まれそうだ。ここから南側の福崎方面の展望が広がる(720m)。
「仙人滝」
 分岐に戻り、スギ、ヒノキの山腹を巻きながら、仙人滝に向かう。幾筋かの源流を跨ぐ。流れにさしかかるとカエルの鳴き声がこだまする。炭焼き釜を過ぎて、神社コースからの道と合流する。瀬音が近づいたと思うまもなく、仙人滝の下にでる(570m)。落差35m、一条の流れが黒々とした岩壁を伝う。千人の百姓が集まって雨乞いしたとか、天狗(仙人)が棲むところから名前がついたと云われている。

山腹を巻きながら仙人滝へ

仙人滝
再び山腹に取り付き、しばらくして急降下すると荒れた林道に降り立つ(500m)。林道が岩ゴロの渓谷に変わる。洪水で流失したようで、所々に舗装の道床が残り、岩に混じってアスファルトの破片が転がっている。長い林道歩きが始まる。林道の分岐点からは車も通行できるようになる。ゲートのある登山口へ着く(300m)。閂をはずして人間世界に戻る。駐車スペースがあるから、ここに車を止めれば少しは時間が短縮できる。

仙人滝登山口
寺家(じけ)の民家に向かって舗装の道を下る。振り返れば、笠の丸から西に張り出した尾根を見るが、笠形山は隠れて見えない。播州富士といわれる秀峰を拝することなく元の駐車場に戻ってきた。
靴濡らし蟇鳴く岩を越えにけり     ハナミズキ

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