UP2023.12.25 /2007.3.8 Yamaboushi
東六甲 船坂峠から社家郷山系周回

エデンの園〜細ヶ谷〜六甲縦走路〜船坂峠〜峠川〜小笠峠〜樫ヶ峰

■日時:2007.2.26(月) 晴れ
■場所:宝塚・西宮 2.5万地形図 宝塚
■同行:単独
■ルート:
  エデンの園1245→ナダウラ堰堤→細ヶ谷→六甲縦走路1335→大平山1420→船坂峠1445
  →峠川堰堤→東六甲ドライブウェイ1525→小笠峠1550→樫ヶ峰1635→ゆずり葉緑地1705
                       Route Mapはここ
暖冬異変。2月というのに、東六甲のゆずり葉の森ではミツバツツジが咲き始めた。うららかな日和につられて、自宅裏の東六甲を散歩する。本日のポイントは、エデンの園堰堤からの縦走路登りと船坂峠から東六甲ドライブウェイへの下りの踏査である。
「エデンの園〜岩原山」
エデンの園から逆瀬川に沿って小笠峠へ抜ける古道は、砂防工事に名を借りた宗教法人の墓地造成で立入り禁止となっていたが、地元の反対運動で中止となり、赤旗も撤去された。依然立入り禁止ではあるが、ハイキングコースが復活することを期待する。

ナダウラ堰堤

縦走路へ細ヶ谷を詰める
エデンの園の堰堤(ナダウラ堰堤)からは2本の山道が六甲縦走路に向かっている。一本は尾根伝いにゆずり葉山(526m)の脇を通っていく道(比較的良好な道)、もう一方は細ヶ谷を遡って、岩原山の直下へ登る道である。今日は久しぶりに細ヶ谷を遡るコースを行く。堰堤の内側には若干の水溜りができていた。微かな踏跡を辿って、ブッシュの谷底を登っていくと、ところどころの大木に古いテープが巻きつけられているから間違いはなさそうである。歩く人もないのだろう、イバラが繁茂している。ガケ地に突き当たる。

立ちはだかる崖を登る

崖地の上から阪神市街地が覗く

縦走路合流付近の疎林帯
左から大きく迂回して、落石のゴロつく急斜面を立ち木に掴まりながら登る。足元が崩れ落ちそうでひやひやものだ。単独だからいいようなものの、他人を誘って行くべきコースではない。ガケの上に立つ。振り返れば、冬枯れの木々の間に、阪神の市街地や甲山が覗く。傾斜が緩み、ネザサの生い茂る疎林となる。まもなく六甲縦走路に合流した。縦走路を宝塚寄りに進めば、宝塚最高峰の岩原山(573m)がある。
*右からロープで直登する道あり(2010.5.30)
「縦走路」
六甲最高峰方面に進む。宝塚へ向かう数人の単独ハイカーとすれ違う。縦走路はアセビの群落の中を大谷乗越の車道に降りてくる。車道を横断し、急階段を鎖を掴みながら大平山へ向かう。ここから先の道は2.5万の地形図にはない。

アセビの群落を通る六甲縦走路
途中、阪神平野を見下ろす展望地があったが、植林したスギが伸びてきて、視界を遮り、また地形図にある小笠峠への破線の道もヤブと化したようだ。無線施設の管理道を歩き、大平山をパスして船坂峠を目指す。植林地を下る踏跡を右に、また小笠峠へ下る踏跡を左に、さらにご成婚記念碑から船坂集落へ下る道を右に見ながら、やがてクマザサが増えてくると船坂峠である。
「船坂峠」
船坂峠は、六甲縦走路と東六甲を横断する峠道が交わる十字路のはずだ。峠を表す道標がなくなっている。ここから仁川上流の東六甲ドライブウェイへ下るつもりだが、それらしい踏跡が見つからない。地形図やガイドブックにもない。一服しながらあたりを偵察すると、クマザサの谷の奥に木立が少し開けた空間がある。いけるところまでの覚悟で分け入ると、果たして、踏跡が現れ、大平山側に戻るように山すそを巻き出した。

船坂峠からの下り

峠川源頭部

工事中の堰堤が現れる
ほとんど高度を下げないまま戻り続けると、急に谷に下リ出す。地形図の破線に合流したようだ。テープがある。仁川支流の峠川の源頭に達したようで、巨岩がごろつく沢を下る。突然前方が開け、工事中の堰堤に突き当たった。上には土砂搬出のロープウェイがかかり、数人の男が作業中であった。堰堤の左端の土手を這い上がって下流側に回り込むと、虎ロープの張った作業道になった。さらに下にはもう一つの堰堤(H3建造峠川堰堤)があらわれる。

堰堤脇の階段を下る

H3建造の峠川堰堤

東六甲ドライブウェイからは立入禁止
丸太階段を下ると東六甲ドライブウェイに降り立った。そこには、立入り禁止ここはハイキング道路ではありませんの立て札がある。私は立ち入ったわけではないからまあいいか。しかし、丹波杜氏が通ったであろう間道も、もはやこれまでかと寂しい気持ちになる。
「社家郷山系」
 仁川に沿って、車道を下る。毘沙門橋近くに堰堤工事の現場事務所があった。時間と体力に余裕があったので、小笠峠から社家郷山系を経てゆずり葉緑地に下りることにする。峠一帯の車道脇には不法投棄のゴミが転がり、目を覆うばかりだ。

山系最高峰の小笠峰

社家郷山(西三ツ辻出合)
峠から一気にこの山系最高の小笠峰490.3mに登る。小笠峰出合には外れ峰出合へ、西三ツ辻出合には林間ルートで西宮キャンプ場へ、東三ツ辻出合にはキレットルートで西宮キャンプ場へと、それぞれに道標がある。西三ツ辻出合には社家郷山の石柱が置かれていたが社家郷山という名称のピークはなく、この山系全体をそう呼ぶ。また東三ツ辻出合手前からは逆瀬川上流の焼石ヶ原に下りる道もある。

大平山

スタート地点のエデンの園
馬の背展望台からは夕日に輝く甲山や大阪湾が、振り返れば今しがた歩いてきた東六甲やゆずり葉の山々が連なって見える。木立に囲まれた樫ヶ峰451mを抜けるとガレ場となり、再び東の展望が開ける。そのまま鉄塔方向に進むとゴルフ場へ下ってしまうので、分岐でゆずり葉方向に向かう。

樫ヶ峰東肩から甲山と大阪湾、大阪・阪神間の市街地を展望
暗い森を抜けると鉄塔28の下に、さらにプラ階段を下って行くと岩倉橋に降り立つ。夕暮れ迫るゆずり葉緑地公園では、散歩の犬友同士の井戸端会議が始まっていた。

関連ページ:大平山から船坂峠を下る 2016.1.31


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