2007.5.17/2017.1.16 改定 yamaboushi
六甲 シュラインロードからアイスロード
■日時:2007.5.12(土)晴れ
■山名:古寺山(636m)
■場所:神戸市 2.5万有馬、神戸主部
■同行:単独
---ルート---
(1)神鉄有馬口(1000)→東山橋(1030)→逢山峡→古寺山往復 (11251220)→シュラインロード起点(1225)
(2)シュラインロード→前ヶ辻(1340)→記念碑台(13501410)→前ヶ辻(1420)→アイスロード→ケーブル下(1545)・・・阪急六甲(1600
Route Mapはここ
かつての唐櫃道と前ヶ辻道。神戸居留外国人がシュラインロードとアイスロードと名づけた六甲の古道を辿る。途中、気になっていた古寺山に立ち寄る。

―逢山峡―
 神鉄有馬口駅(標高295m)から線路沿いのフェンス道を通って踏切りを渡る。こいのぼりの上がる民家の背後に逢ヶ山(722m)のなだらかな稜線が、阪神高速のかなたに古寺山(636m)が見える。高架の手前の分岐は、車止めのある左手の林道へ進む。ここからは逢山峡となり、奥山川を右下に見ながらの舗装の林道歩きになる。

有馬口から逢ヶ山を望む

有馬口から古寺山を望む
東山橋を過ぎてすぐに逢ヶ山の取付きテープがあるが見過ごしそうだ。逢山峡砂防ダムをすぎて「いのはなこばし」を渡り左岸に。名勝猪ノ鼻滝は音は響くが、若葉に隠れてその姿が見えない。しかし、長い林道歩きも、瀬音と鳥のさえずりが心地よい。

鍋滝川(奥山川支流)

いのはな橋
紫木場堰堤の先で仏谷・逢ヶ山への道、その先に小川谷・湯槽谷峠への道をそれぞれ左手に分ける。緩やかに登ると舗装もなくなり平坦な道となる。長尾谷を大きく回り込んで鍋滝川にかかる「いのはなばし」を渡りしばらくすると再び舗装道路となる。
―古寺山―
 峠近くの右手にある賑やかなテープは古寺山(ふるでらやま)への取付きのようだ。時間もあるので寄り道する。丁度向かい側から来た中年単独ハイカーとともに取付きの土手を這い上がる。この地点(550m)から標高差は100m足らずだが立ち木を掴みながらの急登で息が上がる。

古寺山取り付き付近

巨岩の古寺山頂上
頂上と思ったのは南のピークで、一度下って登りかえしたところが古寺山頂上(636m)であった。途中、クマザサや篠竹の繁るややこしい踏跡道で、テープがあちこちにあるから、よく見極めないとあらぬ方向へ行ってしまいそうである。巨岩の頂上は立ち木に囲まれ展望はないが、すこし西側に下りたところの岩場からは神鉄沿線の住宅地や西六甲の山々が一望する。上り30分、下り20分で元の林道に戻る。
シュラインロード
 古寺山取り付きのすこし先にシュラインロードへの起点がある。道標は前ヶ辻まで2.0Km、神鉄六甲まで3.2Kmとある。かつては唐櫃道(からとみち)といい、神戸の居留外国人がシュラインロード(行者道)と名づけたこの道には、西国33霊場になぞらえて33体の観音様の石仏が並んでいる。石仏は唐櫃のご婦人方によって清められ、お花と水が絶えることがないという。

シュラインロード鳥居

シュラインロード
鳥居を潜り、裏六甲ドライブウェイを横切る。すぐに11番、12番の石仏がある。1〜10番は見過ごしてしまったが、後日ドライブウェイを少し下ったところに、九体仏が、鳥居左手に10番仏を確認した。

九体仏(1〜9番)

1番仏

11番仏
丸太階段の登りが続く。道から奥まったところにも石仏があるから、見過ごしてしまいそうだ。27番仏で行者堂(735m)につく。トタン屋根の休憩所の奥に、役の行者を祀った祠がある。

行者堂

役の行者像

33番仏
一服して、遅い昼飯を摂る。これから先は平坦な道となり、やがて別荘地に入る。ノースロード分岐を右に見て、前ヶ辻の車道に出る。最後の33番仏は、前ヶ辻手前にあった。
記念碑台
 前ヶ辻から六甲山ホテルの前を通って三角点(796.0m)のある記念碑台へ。六甲山自然保護センターの展望ベンチから見る大阪湾は少し霞んでいるが、神戸空港や目を凝らせば関空もそれとわかる。

記念碑台から大阪湾の展望(ポートアイランド、神戸空港)
アイスロード

*アイスロードは台風禍で通行止め→開通(2017.1.15現在) 詳細はこちら

 前ヶ辻(760m)からアイスロードを下る。昔、前ヶ辻道といい、唐櫃の人達が唐櫃道(シュラインロード)を登り、灘へ下る商いの道であった。その後、明治から昭和初期にかけて、六甲山上の池から切り出した氷を運び出すための道となり、居留外国人の間でアイスロードと呼ばれるようになった。地球温暖化の影響で、最近はスケートもできなくなった。

アイスロードへ

前が辻谷に降り立つ
石段を下り、別荘の間を抜けると尾根の小道となる。所々に石段があるが、ひなびた歩きやすい道だ。谷川(前ヶ辻谷)に降り立ち、右岸に渡る。堰堤を過ぎて再び左岸へ、標高470m付近の広場のベンチで小休止する。

ベンチ(標高480m付近)

ドライブウェイに飛び出す
谷川(真水谷)をわたり、堰堤を乗り越えたあたりから車の騒音が響きだし、やがて右下に表六甲ドライブウェイが覗く。ドライブウェイをトンネルで潜り抜け、橋を渡ると再びドライブウェイに飛び出す(350m)。
道標がなく、どう行ったらいいか戸惑ったが、車道を下りるほかない。信号を渡り、旧道を下る。歩道もなく、結構車が多いので神経を使う。右手に弁天滝を見て、左に大きくカーブしたところが六甲ケーブル駅(250m)であった。

六甲ケーブル下
下り1時間20分、苦手な長い階段もなかったので、膝を痛めることなく下山。氷の解ける間もないアイスロードであった。待機していた神戸市バスに飛び乗り、阪急六甲まで10分だ。

<出会い>


フタリシズカ

ムラサキケマン

チゴユリ

アケビ雌花・雄花

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