UP 2007.5.26/2017.1.16改定 yamaboushi

六甲 アイスロード〜油コブシ

■日時:2007.5.20(日) 晴れ
■場所:神戸市 六甲 2.5万 神戸主部
■同行:ハナミズキ
ルート:Route Mapはここ
(1)アイスロード:阪急六甲(0900)・・・ケーブル下(0915)→車道→アイスロード入口(0940)→ベンチ(1015)→前ヶ辻(1125)→記念碑台(1205)
(2)油コブシ:記念碑台(1235)→ゴルフ場(1310)→油コブシ口(1330)→油コブシ(1400)→高羽道→ケーブル下(1510)・・・阪急六甲(1530)

*アイスロードは台風禍で通行止め→開通(2017.1.16現在) 詳細はこちら

アイスロードを登る
アイスロードの名称は、明治から昭和初期の頃に、零下15度近くにもなる厳冬期の六甲山上の池から氷を切り出して、神戸の町まで運んだ道に由来している。山上にある30ヶ所の池は、氷をとるために作ったものであるという。地球温暖化の影響か、今はスケートもできない。

緑したたるアイスロード
「六甲ケーブル下から」
 阪急六甲から神戸市バスでケーブル下へ。日曜日、バスは途中まで神大生で満員だったが、終点の六甲ケーブル下で降りて歩くハイカーは我々だけになった。1週間前に降りてきたアイスロードを今日は登る。

六甲ケーブル下駅
登山口まで旧車道をテクテク歩く。相変わらず車が多い。すでに標高は250mほどあるので、眼下に六甲アイランドや大阪湾が、対岸の和泉山地が遠望する。左手に弁天滝が、その上では砂防ダム工事が進行中だ。市街地に近い大きな滝だが、いずれなくなってしまうのだろうか。

弁天滝

新六甲大橋のアーチが見えてくる
「アイスロード取り付き」
新六甲大橋のアーチをくぐり、ドライブウェイの交差点信号を渡る。カーブNo51にアイスロード登山口の道標が立つ(標高350m)。

アイスロード登山口

ドライブウェイのガードをくぐる
橋を渡ってすぐ右手にあるコンクリートブロックは旧ロープウェイ駅舎跡である。ドライブウェイのガードを潜り、左手に谷を見ながら登っていく。シャガの群生地をとおり、ぬかるみの堰堤を乗り越える。真水茶屋跡から真水谷を渡って休憩ベンチ(470m)に到着、一息入れる。

真水茶屋跡

ベンチ
この辺には水呑茶屋もあったらしい。仰ぎ見れば、前ヶ辻谷の源頭から六甲山上の建物群が間近に見えるが、まだ300mは登らなければならない。
「前ヶ辻谷」
 ベンチ上方の堰堤を右側から高巻き、前ヶ辻谷を右岸にわたる。谷を右手に見つつ、木陰の小道が続く。緑の山肌に藤の紫がにおう。ウグイスに混じって、ホーホーはツツドリ、チヨチヨ・・・ジーはセンダイムシクイのさえずりのようだ。

前ヶ辻の支谷をわたって尾根へ取り付く

山上の建物が間近に迫る
前ヶ辻谷と分かれて支谷を遡る。谷川を左岸に渡ると、尾根に取り付く。明るい尾根からは、辿ってきた谷筋の向こうに大阪湾が覗く。別荘地が近づき、手すりの道から舗装道路へ、石段を上りきったところが前ヶ辻(760m)だった。

前ヶ辻

自然歩道
記念碑台へは車道を避けて自然歩道を回ることにする。車道を横切り、阪神稲荷神社の鳥居の前からシュラインロードへの道を進む。33番石仏を過ぎて、右手の自然歩道へ入る。六甲山ホテルの裏道といったところである。アセビの群落やモリアオガエルの池、またチゴユリ咲く1Kmほどの道は、自然観察ガイドコースとなっている。
「記念碑台」
 素晴らしい天気の日曜日とあって、記念碑台三角点(796.0)の広場は家族連れで賑わっていた。GPSの高度もどんぴしゃりだから、気圧も安定している。

記念碑台からの展望(ポートアイランド、神戸空港、関空、紀淡海峡を望む)
展望ベンチに腰掛けて、手作りのおにぎりをほお張る。神戸空港、関空、葛城、金剛、和泉山地、紀淡海峡から淡路島が展望する。昼食後ガイドハウスに立ち寄り、管理人さんからこの時期の花のお話を伺う。ここには、土日祝日にはボランティアガイド「六甲山案内人の会」の方が詰めており、無料で自然観察案内をしていただける。

油コブシを下る

「油コブシ」の名前の由来は諸説あるが、昔、灘のなたね油売りが六甲を越えて有馬や丹波に行く途中、険しい道のためよく油をこぼしたから、ほんとうは油コボシという。これはガイドハウス管理人さんの弁である。


油コブシの山塊
「ケーブル山上駅から」
 六甲山小学校から神戸ゴルフ倶楽部を通り抜けて、ケーブル山上駅近くの車道から油コブシルートを下山する。道標に従い、車道から石段を下っていく。眼下に、油コブシの山塊が見える。別荘地を縫って下り、やがてクマザサ、アセビの林の中へ。珍しくもトチノキを発見する。ケーブルの音を右手に聞きながら幅広の平坦な道を行く。

油コブシ下山口

アセビの油コブシ道
鞍部からすこし登ったところで、渦が森へ下る寒天山道を分ける。道標がしっかりしているから迷うことはない。
「油コブシ」
 油コブシ三角点(625.5m)は岩に囲まれてあり、あたりは立ち木で展望はない。タッチしてから急な道を選んで下る。親切にも、「急な道」、「緩やかな道」の道標があるが、どちらも合流するから脚力にあわせて選べばいい。

油コブシ三角点

油コブシ展望所
やや下って展望広場に出る(590m)。ベンチが並び、大阪湾が一望の下に広がる絶好の休憩所だ。一服してから、森の中、苦手な丸太階段を急降下する。膝サポーターを着ける。
「高羽道」
関電鉄塔を過ぎてT字路に行き当たる。渦が森と鶴甲を結ぶ峠道で高羽道という。右手の鶴甲団地方面に進む。眼下の市街地が近づいてきた。

高羽道から大阪湾の展望
再び丸太階段を急降下していく。一帯にはハリエンジュ(ニセアカシア)が多く、登山道の真ん中にも巨木が聳え立つ。今晩のおかずにその花をいただく。甘い香りはトイレなどの芳香材として良く、またテンプラにするとおいしい。

高羽道の道標

ハリエンジュの花咲く高羽道を下りる
KDDIの基地局横から階段を下ると車道に降り立つ。マンション、老人ホームの建物を見ながらケーブル下に出てきた。
アイスロードは緩やかな谷道、油コブシは急峻な尾根道と対照的だ。油コブシの上りは、階段も多く、かなりきついだろう。

山風に稚児百合の揺れおさまらず     ハナミズキ

出会い


フタリシズカ

ジャケツイバラ

シャガ

シハイスミレ

キランソウ

ウツギ

コウライテンナンショウ

クサイチゴ

コバノガマズミ

チゴユリ

ヤマブキ

ツクバネウツギ

カキドウシ

ムラサキケマン

タツナミソウ

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