UP 2007.9.4 yamaboushi

宝塚の秘境 立合新田を歩く

 ■日時:2007.9.2(日)
 ■天気:曇のち晴れ、気温32℃
 ■場所:宝塚市 立合新田 2.5万武田尾
 ■主催:宝塚自然保護協会

 ■参加者:30名
宝塚駅1015→(田園バス)→十万辻1035→長尾山荘跡1230〜1300→立合新田1340 →大岩稲荷1420→武田尾駅1445
Route Map
宝塚の秘境という言葉に魅せられて宝塚自然保護協会主催の自然観察ハイキングに参加する。立合新田 は十万辻から武田尾に抜ける道の途中にある民家3軒ほどの集落である。宝塚駅から波豆行き田園バスで十万辻下車(標高340m)。大宝塚ゴルフ場正門横から宝塚第2の高峰大峰山(552m)を正面に見て、舗装の道を行く。ガイドは(財)ひょうご環境創造協会のT氏。神戸大学修了の植物の専門家でまだ20代か、年配のガイドが多い中でたのもしい。

十万辻バス停

出発、右端ガイドT氏
ゴルフ場脇には、ハギが咲き乱れる。多くは帰化種のようで名前は分からないが、マルバハギやネコハギ(毛がふさふさしている)が混じる。大峰山登山口の道標を左に見て、道は林の中へ入っていく(標高370m)。すぐにある分岐の左の林道は、大峰山の北山腹を巻き、三角点・点名峯340m近くまで続く。沿道には絶滅危惧種ヤマシャクヤクが自生しているという。

大峰山登山口を左に、右はゴルフ場

ガイドするT氏
大峰山と検見山に挟まれた谷の舗装の道を緩やかに下る。検見山への分岐を右にみる。知る人ぞ知るヤブ山だから目印のテープがあるだけ。バイクや4輪車が時々通るのは、立合新田 への唯一の生活道路だからだろう。道路脇には県住宅供給公社の立看板がある。かつて、西谷のこの一帯は住宅開発予定地であった。バブルがはじけたお陰で貴重な自然が残ったわけであるが、今また、第2名神高速が予定されている。
暑い日ざしだが、木陰の道は結構涼しい。市街地では少なくなったミンミンゼミの合唱だ。

立合新田 への道
この時期は花をつけている草木は少ない。T氏は普段は通り過ぎてしまうような目立たない草木の一つひとつに足を止めて解説してくれる。皆さん熱心にメモをとったり、カメラに収めているが、私の方はどうも頭に入りそうもない。一つ2つだけ覚えることにする。「ヤブムラサキとコバノガマズミは葉の手触りがビロードのように柔らかい」。これを今日の収穫とする。足元にはギフチョウの餌となるヒメカンアオイやミッキーマウスの形をしたアリマウマノスズクサがある。道端のマムシがヤブに逃げ込んでいった。

オトコエシ

ヒヨドリバナ

シラヤマギク
渓流近くに白い花を見つけた。オトコエシとヒヨドリバナだ。赤い実はツチアケビ。みなさんそれぞれに、カメラのシャッターを切る。網を持った子供達も、手持ちぶたさのようで、時折飛んでくる蝶やトンボを追うが、ありきたりな生き物には満足しない様子。クヌギやコナラの木のうろを見つけてはクワガタ探しに余念がない。

長尾山荘跡
観察に熱心のあまり、約2Kmを2時間もかかって長尾山荘(廃屋)前に到着(標高270m)、路上で遅い昼食をとる。林が途切れ、民家が2、3軒見えてくるが1軒を除いて荒れ果てたままで、人が住んでいる気配はない。

ミヤマアカネ(オス)
ミヤマアカネだ。羽の両端に褐色の帯、赤い尻尾。事務局長のMさんが発見する。西谷地区にはいないと思っていたミヤマアカネの発見に会長さんが興奮気味に皆を呼び集める。自ら網で捕らえて、マーキングして空にはなす。私の住む逆瀬川沿いには結構その姿を見るが、県のレッドデータブックにも記載されている希少種。

立合新田(1)

立合新田 (2)
谷が開け、空が明るくなった。棚田の広がる立合新田 に入る(標高230m)。江戸中期から300年続く集落と聞いていたので、茅葺屋根を想像していたが、見事に外れた。明るいこぎれいな瓦屋根の民家が3軒ある。一軒は同じ家族が住んでいるそうで、2.5軒といってもいいと会長さん。車は行き止まりだが、秘境のイメージはない。道端の手の届くところに栗がたわわに実る。

大岩稲荷への峠越え

武田尾 僧川
取水場への道を左手に見て、車は通行できない林の中を登る。峠(標高245m)からはズルズルの急坂を下り、谷川に沿って大岩稲荷前の県道に降り立つ(標高140m)。朝と同じ運転手の田園バスが我々を追い越していった。僧川に沿って武田尾に下る。暑い日ざしが戻ってきた。

ツルリンドウ

トキリマメ

ツチアケビ

<出会ったお友達>

1.ネコハギ 2.ヤマハギ 3.ヤマハンノキ 4.マルバハギ 5.キクイモ 6.ヒカゲノカズラ 7.オオバヤシャブシ 8.アキグミ
9.ヤマノイモ 10.ヤブムラサキ 11.ムラサキシキブ 12.ヤマコウバシ 13.ツチアケビ 14.コバノガマズミ 15.キクバヤマボクチ 16.キンミズヒキ
17.ミズヒキ 18.ギンミズヒキ 19.オトコエシ 20.ヒヨドリバナ 21.シラヤマギク 22.ヒヨドリジョウゴ 23.ヤマジノホトトギス 24.チジミザサ
25.エビズル 26.ノアズキ 27.イヌザンショウ 28.トキリマメ 29.ノササゲ 30.エゴノキ 31.ミヤマガマズミ 32.トウゲシバ
33.ヤブタバコ 34.ミツバアケビ 35.ヒメカンアオイ 36.ヌマトラノオ 37.コマユミ 38.ツリバナ 39.アリマウマノスズクサ 40.コケオトギリ
41.コシアブラ 42.タカノツメ 43.キガンピ 44.ガガイモ 45.コケオトギリ 46.コツクバネウツギ 47.アキノタムラソウ 48.アカショウマ
49.ハエドクソウ 50.ヌスビトハギ 51.ノブドウ 52.クサアジサイ 53.カモメズル 54.ハダカホウズキ 55.ヤマウグイスカズラ 56.バイカウツギ
57.タケニソウ 58.ヤマトウバナ 59.クサフジウツギ 60.センニンソウ 61.ボタンズル 62.マツカゼソウ 63.ツルリンドウ 64.タカサゴユリ
65.ハナワラビ 66.ツユクサ 67.ヘクソカズラ 68.ノギラン 69.ヤマモモ 70.ホウノキ 71.ウツギ 72.マムシ
宝塚自然保護協会の調査資料を参考にさせていただきました。

トップへ戻る

inserted by FC2 system