2022.7.6改定/2007.10.21やまぼうし
丹波 西光寺山
■日時:2007.10.21(日) 晴れ 2013.8.21(水) 晴れ ■山名:西光寺山(712.9m)、 ■場所:西脇市 2.5万地形図 谷川 ■同行:ハナミズキ |
ルート:
今田本庄BS…本庄墓地(駐車)9:40→西光寺池9:50→(関電巡視路)→#85鉄塔10:20→#84鉄塔10:40→541P11:15→(東尾根)→西光寺山12:10〜12:55→(表参道)→炭焼窯13:35→(林道)→東屋14:00→サギソウ自生地14:05→本庄墓地14:35
今田本庄からの西光寺山 |
西光寺山(さいこうじさん)は篠山市今田町と西脇市の播但界に優美な稜線を描く。北摂でも標高700mを越える数少ない山である。金の鶏の伝説を秘めた山頂には三宝荒神が祀られ、北摂、丹波、六甲などの展望が素晴らしい。 実に14年ぶりの登山だが、本庄から机坂峠への道はゴルフ場に絶たれてしまった。今回は、本庄から関電巡視路を辿り、東尾根を経由して登り、表参道を下山した。表参道には近畿自然歩道の標識が整備され、誰でも迷わずに登ることができる。
「近畿自然歩道」
今田本庄バス停を北上し、近畿自然歩道の道標に従って左折すると、七星ソースの工場が見えてくる。その前にある本庄墓地の駐車場に車を止めさせていただく。10台分のスペースがあり、入口に近畿自然歩道の案内板がある。トイレはない。林道が西光寺山に向けて伸びている。
西光寺池からのビュー(関電鉄塔と東尾根を望む) |
本庄墓地駐車場 |
程なく西光寺池(ため池)にでる。この辺りまで車でも入れるが、山仕事の邪魔になるからやめたほうがいい。西光寺山の影が池に映り、これからいく関電鉄塔と東尾根が見える。この先、流れを渡ると火の用心標識があり、すぐに右への分岐がある。サギソウ自生地まで行ってしまったら行き過ぎである。
「巡視路」
雑木林を上り、プラ階段を急登すると#85鉄塔(330m)にでて展望が開ける。上のほうに次の鉄塔が見える。随所にプラ階段のある巡視路を、大回りして登っていくと#84鉄塔(445m)に着く。この辺り、ウバメガシが多い。西光寺山から続く尾根の向こうに高山と猿藪の鋭鋒が覗く。
#85鉄塔から#84鉄塔を望む |
高山と猿藪が(#84鉄塔から) |
ウバメガシの群生する道 |
巡視路は一度下り、その後、山すそを巻くように上りだすが、そのまま進んでしまうとゴルフ場の方に行ってしまう。取り付きを探しながら歩くと白テープを発見する。GPSで現在地を確認する。まばらな立ち木の間を縫うように踏跡が続く。登りは、上へ上へと行けば間違いないが、下りはしっかりルートファインディングしないと方向を誤りそうだ。途中に台地状のところがあり、どの方向へいけばいいのか迷う。
541Pの巨岩 |
東尾根と西光寺山 |
ウバメガシの続く東尾根 |
大岩の下に出てきた。ここが地形図の541Pだろう。西に続く尾根の向こうに西光寺山のピークが見える。ここからはウバメガシの群生する尾根の一本道である。最後に急登して藪を右側に出ると、西脇「こぐり岩」コースの広いハイキング道に飛び出した。すぐに三角点(712.9m)の頂上である。ハイキング道から東尾根コースの取り付きを探すのは難しいだろう。
「山頂」
日曜日というのに先客はなし。展望を独り占めする。目ぼしい山々を拾ってみると、多紀連山、白髪岳・松尾山、西寺山、虚空蔵山、和田寺山、御嶽山清水寺、羽束山、大船山、千丈寺山、深山、六甲連山、オッコ、メッコ、淡路島等々、東播磨の山々は勉強不足で同定できず。
山頂から東方面:多紀連山、白髪岳・松尾山、とんがり山、西寺山 |
山頂から南東方面:西寺 山、虚空蔵山、和田寺山、遠方に海見山、大船山、千丈寺山、羽束山、古宝山 |
祠の近くにある東屋で弁当をひろげる。目の前に栗がたくさん実をつけているが、スズメバチが哨戒していて近づけない。西脇方面から、単独青年と中年夫婦がやってきた。
山頂の祠と東屋 |
山頂にて |
「表参道」
今田本庄方面からシニアの団体さんが登ってきたので、入れ替わりに下山にかかる。稜線を南下、途中から今田本庄3.2kmの道標に従い左手に下る。直進は寺坂道であり、14年前はここを下った。苔むした小岩の溝状の小道が長々と続く。滑りやすく、足でも捻りそうだ。降雨時はそのまま流路となるだろう。途中、シニアグループから落伍したと思われる初老の男性が、頭から汗を吹きだしたまま座りこんでいる。まだまだ先は長く、30分以上は遅れていると思われるが、付き添いもいない。非情な団体もあるものだ。
瀬音が大きくなり、炭焼き窯(380m)のところまで下りてきた。二つの窯と東屋があり、マキも積んである。覗き込んでみる。ウバメガシが多いことからまだ現役なのかも知れない。
表参道中腹の近畿自然歩道道標 |
炭焼小屋が見えてきた |
二つの窯 |
少し下りたところで、二つの渓流が合流する。コップがたくさんぶら下がる水場を経て、林道の終点(350m)に降り立つ。両側からススキの覆いかぶさる林道を歩くと東屋があり、しばし休憩する。西光寺山には金の鶏の伝説があり、別名「金鶏山」ともいう、と説明版にある。ここは寺坂道との分岐になっている。
水場 |
林道終点 |
東屋と寺坂道分岐 |
西光寺山 民話(クリックで拡大) |
少し下ったサギソウ自生地は、昔あった案内板もなくなっている。ごっそり盗掘されたと聞いたことがあるが、ハイカーではなくプロの仕業なのだろう。湿原にはサワギキョウが寂しく咲いていた。
サギソウ自生地 |
サワギキョウ |
西光寺山を背に林道を下る |
西光寺池から |
西日に輝く西光寺山を背に、林道を下り、元の駐車地に戻ってきた。赤く色づいたガマズミに深まりゆく秋を感ずる山歩きだった。立杭の陶器祭りに立ち寄る予定が、車の大渋滞に巻き込まれパスする。
山裾の炭焼き窯を覗き込み ハナミズキ
サギソウ自生地を訪ねて(2013.8.21)
案内板にあるサギソウ自生地(観察可)とG池には驚くほどのサギソウが咲いていた。数百本、それ以上かもしれない。もう雑草といっていいほどに無造作に咲き誇っていた。こうなるとありがたみがなくなるが、サギソウは今田町の町花として大事に保護されている。8月いっぱいは楽しめそうだ。
近畿自然歩道案内 |
自生地入口はやぶ |
木道 |
サギソウ数本 |
G池入口付近 |
G池西側 |
サギソウ UP
サギソウ1
サギソウ2