丹波 深山北尾根 満燈山
2007.12.23 yamaboushi
■日時:2007.12.2(日) 晴 
■山名:満燈山(566m) および川原谷 東西尾根
■場所:篠山・園部境界 2.5万福住
■同行:ハナミズキ
■ルート
ささやまの森公園1040→ママ谷→鉄塔#70(1140〜1205)→満燈山1210→舩谷山1320→庫阪峠1330→683P 1350→鉄塔#90 1445→ささやまの森公園1500
Route Mapはここ  ささやまの森公園案内図

鉄塔#71付近からの満燈山
ささやまの森公園から、深山北尾根の満燈山へ登る。さらに川原谷を挟む東西尾根を周回する。公園を巡る散策路や作業道が縦横にあるので、迷い込みに注意が必要です。
「満燈山」
 黒豆収穫も早く終わったので、春の深山登山のときに登り損ね、ずっと気になっていた北尾根の満燈山(566m)に登ることにした。深山は時間的にあきらめて、川原谷を挟む東西尾根を周回する。ささやまの森公園の活動拠点事務所に挨拶をして、1万分の1の地形図をもらい、公園に入る。園内には2.5万地形図にない散策路や作業道が縦横に走っているのでこれは必携である。

ささやまの森公園
兵庫県立ささやまの森公園は、深山の北、川原谷を挟む東西尾根に囲まれた自然豊かな場所にあるが、都市部から遠く離れ、交通も不便なので、ほっておくと訪れる人もない。年間100件以上のイベントを企画するなど、人集めに苦労している。今日は数人のボランティアがパン焼き窯作りにいそしんでいた。

ママ谷を上る

マツカゼソウが群生
ママ谷の作業道を入るとスギ、ヒノキの人工林である。綺麗に手入れされている。足元には、丸い葉のマツカゼソウが群生している。ミカン科では唯一の草本、花は散っているが、その姿に松風の趣がある。作業道が左に、右に分かれていくので要注意。やっぱり道を間違って、行ったり来たりで時間ロス。作業道途中の谷筋に、東尾根に取り付けそうな踏跡を見つける。

作業道から東尾根への取り付き

東尾根への登り
スギ林の中にピンクのテープがところどころにあるが頼りない。谷が尽きたところから、崩れた丸太階段が現れて、ジグザグに山腹を登ると尾根にでた。尾根筋には明確な踏跡道があり、丸太階段がつけられているところもあるから迷うこともないが、尾根から下る時は分からないだろう。何の目印もない。

#70鉄塔から多紀連山の展望
鉄塔#70に出て北の展望が開ける。弥十郎ヶ嶽、多紀連山の西ヶ嶽、三嶽、小金ヶ嶽、八ヶ尾山、雨石山、櫃ヶ嶽が同定できる。錦に輝く山々を眺めながら早い昼飯とする。

落ち葉に埋まる満燈山頂上
鉄塔のすぐ上が満燈山(566m)だった。ただし、尾根筋の縦走路は頂上をバイパスするようにつけられているから見過ごしに注意だ。一面の落葉に覆われた細長い頂は、アカマツやコナラの立ち木に覆われて展望はなく、石柱がぽつんと立っている。透明アクリル板に満燈山と書いたプレートが木にくくりつけてある。2.5万地形図には満燈山の表示も標高もない。
「東尾根」
 尾根を急降下する。落葉ですべる。鞍部からは左手(東)に下りる踏跡が見られるが、天引峠に下るのだろうか。再び上り道となる。「満燈山」と「雑木林の散策路」の道標が出てきた。右手に「雑木林の散策路」への道を見送り、少し登ったところに大きな岩がある。地形図で526Pとあるが、これが蛇岩だろうか。

蛇岩

東尾根上の道標
上りがきつくなってきた。標高700m、前回迷走した地点に到着する。「活動拠点施設」と「深山」と書かれた道標があるが、深山から下ってきたときに「活動拠点」方向に進むと谷に下りてしまうのではないかと錯覚する。直進方向の尾根筋に広い作業道があるからだ。活動拠点と合わせて東尾根とか満燈山の表示があれば誤ることはないのに。尾根の下りは怖い。
「庫阪峠」
広く平坦な道となり、アセビの群落に入ると京都・大阪・兵庫の三府県境の舩谷山(730m)である。表示がないと、どこがピークか分からない

アセビの群落にある舩谷山
深山は時間がないのでパスして西尾根に向かう。この辺りは平坦な雑木林なので、方向をよく見定めなければならない。踏跡が落葉に埋もれて見えないのである。

冬枯れの庫阪峠
下り階段を見つけて下りたところが庫阪峠(644m)である。篠山の川原と能勢の天王を分ける。なだらかな馬の背に広がる冬枯れの雑木林が美しい。
「西尾根」
 西尾根に続く階段を登る。明るい落ち葉の尾根を拾っていくうちに683Pに到達、そのまま真っ直ぐに尾根を下るうちに踏跡がなくなった。50mほど下りてきて現地確認すると、西尾根から外れていることが判明。慌ててピークに引き返し、ルートファインディング。なんと直角(北東)に急降下する踏跡を発見する。西尾根には道標は全くない上、2万5千の地形図にも破線表示はない。尾根の下りは怖いことをまたしても思い知らされる。

西尾根の683P

鉄塔#73を足早に通過
ドサクサで、頼りの事務所でもらった地形図をどこかに落としてしまった。幸い、683Pをバイパスする広い道に合流できてほっとする。ところが、この先、関電巡視路や作業道らしい分岐がいくつかあり、そのたびに方向を見定めるのに時間を費やす。事務所に約束した3時下山の予定が危うくなって来た。鉄塔#73を足早に通過する。

鉄塔#90から八幡谷ダムを望む

散策路から駐車場と事務所
488Pを経て鉄塔#90に到達。正面に八幡谷ダムが見える。道は先に伸びているが、活動拠点は右手(東)のはずなので、下り道を探す。巡視路を発見する。眼下に駐車場が見えてきた。伐採木の積んだ間を縫って、やがて散策路に合流、3時ぎりぎりに公園の事務所に戻ってきた。汗がどっと吹き出る。またもや迷走してしまったが、落葉の絨毯と冬枯れの雑木林に心癒される山歩きとなった。(了)
*注 満燈山は慶佐次盛一著 「兵庫丹波の山」では「タキ谷567.8m」と記され、読み方は「ばんとうさん」。ささやまの森公園の1万分の1地形図では満燈山566.1mと記されている。
    *松茸シーズンは西尾根、東尾根は入山禁止なのでご注意を。ささやまの森公園内はOKです。
関連ページ:◇ささやまの森公園から深山 2007.4.29
        ◇深山縦走(ささやまの森公園〜るり渓温泉) 2009.4.26

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