UP 2008.2.5 やまぼうし
樹氷と氷瀑の六甲山

有馬温泉〜紅葉谷〜六甲最高峰〜魚屋道〜有馬温泉

■日時:2008.2.3(日) 天気 終日小雪
■場所:六甲山(931m) 2.5万地形図 有馬
■同行:トッキーズ5名、ハナミズキ
ルート:有馬温泉0900→ロープウェイ駅0930→紅葉谷出合1005→七曲滝(1035〜1050)→紅葉谷→極楽茶屋跡(1200〜1230)→六甲最高峰1320→軒茶屋(1335〜1400)→魚屋道→有馬温泉1515
★2014年8月の台風豪雨禍でロープウェイ有馬〜炭屋道分岐の林道は通行不可(開通未定)。七曲滝への道は崩落し行けません。別ルート(熟練者向け)があるようです。詳細はこちらです。(2017.1.3現在)

Route Mapはここ


雪の氷瀑・七曲滝 2008.2.3
トッキーズ耐寒ハイキングは、思わぬ雪中登山となった。六甲山ではめったにお目にかかれない樹氷と氷瀑の風景に感動を覚える。
「有馬温泉」
 宝塚市内は雨だったが、R176生瀬から蓬莱峡に入ると一面の雪景色に変わる。ついに船坂峠手前の急坂で車にタイヤチエーンを装着することに。除雪車が出動している芦有道路ゲートを見ながら、恐る恐る有馬温泉街を抜け、ロープウェイ有馬温泉駅駐車場に入る。前夜からの車はあるが、今日一番の客のようである。ロープウェイ駅に揃ったのはトッキーズメンバ総勢7名。身支度を整え、小雪が絶え間なく降り続く中を出発する(標高430m)

ロープウェイ有馬駅を出発

七曲滝分岐でアイゼン装着
雪の重みで登山道にしなだれかかる木々を潜りながら、大谷川を遡り、紅葉谷を目指す。足跡から、先行者は一人だけのようだ。ここ数日暖かい日が続いているので、大谷川は氷結していない。七曲滝が結氷しているか不安である。湯槽谷分岐から紅葉谷方面へ入る。物差しで積雪を計ると10cmである。紅葉谷分岐から堰堤を乗り越えて、七曲滝分岐に到着、ここでアイゼンを装着する。
「七曲滝」

七曲滝へ沢を遡る

ロープを掴んでトラバース(帰途)
滝までは急傾斜の崖を斜めにトラバースして沢に下りなければならないが、ここでアイゼンが役立つ。ロープが張ってあるが下りは緊張する。おまけに対向者があると、すれ違いができない。二通りの道がついているが、一方通行にすればいいといつも思う。やはり、帰り道に対向するシニアグループに遭遇し、岩壁に張り付いたまま10分以上待機することになってしまった。

七曲滝で
期待に胸踊らせながら、滝の下にでる。うーむ、結氷はしているが、中央付近は水が流れがおちている。氷結度60%といったところだろうか。高さ20m、雪に覆われた末広がりの氷瀑は、それでも見ごたえ充分である。共同通信のカメラマンが取材中で、我々がモデルになったり、記念写真を撮ってもらったりした。名残惜しいが、後続のハイカーがぼちぼちと上がってくるので元の分岐に戻る。
「紅葉谷」
 尾根筋を上がって、反対の谷には百間滝、似位滝があり、例年氷結するが、この陽気では無理だろうと考えて、パスすることにする。標高700mを越えると雪がぐっと深くなる。樹氷のトンネルが続き、キュツキュツと鳴る靴音が心地いい。

紅葉谷を詰める

ブナ林で
ブナ林から上り詰めたところが極楽茶屋跡(860m)である。相変わらず小雪が舞っているので、木陰を探して雪を固め、昼食場所を確保する。この辺り、積雪は20cmもある。

極楽茶屋跡で昼食
「六甲最高峰」
 長居すると体が冷えてくるので、早々に最高峰をめざして歩く。登山道は、車道と交差しながら小山のアップダウンを繰り返す。車も少ないので、圧雪の車道を歩く。アイゼンに雪がだんごのように付き、歩きにくい。

車道を歩く

山頂の霧氷
一軒茶屋より手前から、最高峰へ直登する。霧の中に、マイクロウェーブのアンテナが、にゅっと現れる。最高峰の小広場には誰もいない。三角点も雪に埋もれて見当たらない。風がないせいか寒さはあまり感じない。ガスで展望は利かないので、霧氷をカメラにおさめて下山する。

六甲最高峰931m
車でやってきた家族連れが坂道でそり遊びに興じている。今日はゴルフ場で天然雪のスキーが楽しめるだろう。悴む手でアイゼンを外し、一軒茶屋に入る。がらんとした屋内に先客はおらず、無料休憩お断りの張り紙がやけに目立つ。甘酒で体を暖める。

一軒茶屋
「魚屋道」
 魚屋道(=住吉道)を下る。吉高神社裏から白竜滝を下りたいが、積雪時の下りは危険だろう。普段は単調で疲れるだけの魚屋道だが、樹氷のトンネルとなった今日は、疲れを感じない。お孫さん2人を連れたシニア男性とあい前後して下る。子供達にはいい思い出となるだろう。

樹氷のトンネル魚屋道

有馬稲荷神社へ降りる
射場山(690m)近くは東屋やベンチ、道標が整備されている。筆屋道から瑞宝寺への道をはじめて知る。射場山西方の分岐で魚屋道を外れて、有馬稲荷への道をとる。自然林の中の近道で、稲荷神社からの丹波・北摂の山々と温泉街の展望が良い。

稲荷神社から有馬温泉街

駐車場からロープウェイ駅
神社下で、解散して駐車場へ向かう。午後3時を過ぎた道路は除雪が進み、タイヤチェーンはもう必要ない。今年は、厳冬期にも関わらず南岸低気圧が次々に通過し、太平洋側に雨や雪を降らせる。ラジオは東京の積雪を報じていた。これも地球温暖化の兆候だろうか。ともあれ、六甲ではめったにお目にかかれない樹氷と氷瀑を堪能できた素晴らしい山歩きであった。

アイゼンの雪噛む音の続きけり     ハナミズキ

関連ページ:六甲 有馬氷瀑2010

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