六甲 芦屋ロックガーデン〜岡本保久良神社
2008.5.25やまぼうし
■日時:2008.5.2(金) くもり ■行程:芦屋川10:00→高座の滝10:40→ロックガーデン→風吹岩 (11:45〜12:30)→保久良神社(13:10〜13:30)→阪急岡本14:00 ■同行者:シニア自然大学生26名 |
六甲山地は花崗岩から成り立つ。約100万年前の地殻変動により隆起し、現在の地形になったといわれている。江戸から明治にかけての乱伐により禿山であったが、マツやヤシャブシ等大規模な植林により緑を回復し、現在に至っている。本日は、新緑の六甲山麓を歩き、風化した花崗岩の作る六甲の地形、野生のイノシシの生態、保久良神社の遺跡や社叢を観察する。
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高座の滝
芦屋川駅から芦屋川沿いに急坂の住宅街を歩き、滝道へ入る。高級住宅地といわれた芦屋だが、阪神大震災後はマンションが目立つようになった。標高差200mを約40分、一汗かいて高座の滝へ。上流の高座谷は野生のイノシシの観察場で、シニア自然大学の哺乳動物の講座で訪れた方も多いのではないだろうか。本日はタイミングが悪いのか、あるいは餌を持たないのがわかったのか、待てどもイノシシは現れず。
高座の滝で一服 |
高座谷のイノシシ観察場 |
イノシシあらわれず |
ロックガーデン
ロックガーデンは花崗岩が風雨の侵食によって作り出された特異な景観をもつ。標高差約100mにわたり岩場を登る。ロッククライミング発祥の地といわれるだけあって、三点確保で岩を這い上がったり、時には鎖やはしごを伝う。途中、息が上がって一休みするメンバーもあったが無事通過する。
三点確保で岩登り |
ロックガーデン:背後に芦屋市街が広がる |
梯子を上る |
風吹岩
本日の最高地点は風吹岩(標高447m)である。六甲最高峰931mの半分にも満たないが、シニアの行事としてはこの辺が体力の限界か?眼下に阪神間の市街と大阪湾を眺めながら昼食タイムとする。イノシシならず野良猫が寄ってくる。
ロックガーデン途上から風吹岩を見上げる |
風吹岩からロックガーデンを見下ろす |
風吹岩で昼食タイム |
金鳥山
昼食後は岡本に向かい下山開始。山容は一転してなだらかな雑木林となり、登山道にはアカマツ、コナラ、ヤシャブシにヤブツバキが目立つ。金鳥山下の広場から、眼下に神戸市街や大阪湾の展望が開ける。六甲アイランド沖には、ゴミの最終処分埋め立て場フェニックスを見ることができる。
金鳥山下からの六甲アイランド展望(左海上フェニックス、右海上神戸空港) |
保久良神社
保久良神社は創建年月不詳であるが、近くで弥生時代の住居跡や遺物が出土していることから、六甲地域に多い高地性集落の一部と考えられている。境内の岩石遺跡から、古代の祭祀場であったと思われる。社頭の御神火は、古くから航海の安全を祈る「灘の一つ火」として崇められ、日本最古の灯台といわれる。
境内には、ヤマモモとクロガネモチの巨樹が林立しており、見るものを圧倒する。また、嘗て梅の名勝「岡本梅林」を今日に伝えるための梅林がつくられている。岡本梅林は時期を逸しているため今回はパスし、岡本駅へ向かう。
保久良神社拝殿 |
保久良梅林 |
灘の一つ火 |
ヤマモモの古木 |
岩石遺跡とクロガネモチ |
ヤマモモとクロガネモチの巨樹 |
イノシシに出会えなかったのが心残りだが、久しぶりにいい汗をかいた観察会であった。参考までに登山道で出会った春の花を掲げておきます。
<登山道の花>
モチツツジ |
コバノガマズミ |
マルバアオダモ |
ハリエンジュ |
ヤブツバキ |
ヤマツツジ |
コバノミツバツツジ |
ツクバネウツギ |
クサイチゴ |
スミレ |