武庫川 生瀬から仁川まで
UP 2009.3.8やまぼうし
 ■日時:2009.2.14() 晴れ
 ■場所:西宮・宝塚市 武庫川下流 生瀬〜仁川
      2万5千地形図 宝塚
 ■同行:主催 エコグループ・武庫川 参加者42名
ルート
  JR生瀬駅―丹波街道(くらがり街道)―生瀬宿―浄橋寺―皇大神社―神戸市水管橋―ウィルキンソンタンサン工場跡―宝塚市生瀬水管橋―見返り岩・丁字ガ滝(対岸より)―宝来橋―観光ダム―逆瀬川合流点―伊孑志の渡し跡―宝塚市役所前河川敷公園(昼食)―昆陽井堰―百間樋井堰―仁川合流点―百間樋公園―小仁川―弁天池
 Route map はこちら
「このページをご覧の方は是非エコハイク・武庫川のページもご覧ください。武庫川源流から河口までのハイキングの記録や予定があります。」
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 エコグループ・武庫川主催の武庫川縦断ハイクシリーズ、「生瀬から仁川までを歩く」に参加する。源流からはじまり、8回で河口に至るハイキングは今回で7回目。いよいよ下流域の阪神平野に入る。前夜来の大雨で増水した武庫川は、各井堰も全面に水が流れ、久しぶりに大河の様相を示す。参加者は42名。会の代表I氏自らガイドに立ち、櫻守の会がサポートする。

生瀬水管橋から武庫川下流を見る
「生瀬」
 渓谷を出た武庫川は生瀬(なまぜ)で大きく屈曲し、阪神平野を南下する。生瀬駅から旧丹波街道(くらがり街道)を歩く。生瀬は有馬街道、丹波街道の分かれ道(追分)の宿場町として、また浄橋寺(じょうきょうじ)の門前町として栄えた。有馬温泉への玄関口であったので、阪鶴鉄道開通時は有馬口という駅名であった。名物駅弁「鮎寿司」は生瀬にあった淡路屋が売り出した。今、武庫川で鮎は見られない。
 浄橋寺は鎌倉時代の浄土宗証空上人の創建。上人が有馬の湯に赴く途中、賊に襲われたが、武庫川に架橋して通行料を取り生計を立てるように諭す。その橋を浄橋と名付け、寺を浄橋寺としたといわれている。お隣には生瀬皇太神社がある。境内のご神木クスノキには、樹齢800余年、幹周り7mと書かれている。

生瀬駅からスタート

浄橋寺

生瀬皇太神社
「宝塚温泉街」
 生瀬大橋を潜り旧176号線に下りると武庫川右岸に高層マンションが見える。嘗てはここにウィルキンソンタンサンの工場があった。今はレトロなミニ記念館が残る。宝塚生瀬水管橋を通って左岸に渡り浄水場を過ぎると対岸に見返り岩を見る。ここは宝塚の名勝であり水泳場もあったが、今は護岸工事ですっかり姿を変えてしまった。この辺りは企業の温泉保養所がたくさんあり、宝塚グランドホテルもあったがいずれも高層マンションに姿を変えてしまった。ビルに挟まれて残るT紡績の保養所が昔を偲ばせる。

R176生瀬大橋を潜る

ウィルキンソン工場跡のマンション(手前生瀬水管橋)

見返り岩、左手奥には丁字ガ滝がある
 旧温泉街とを結ぶ宝来橋はフランス人女性彫刻家設計のS字橋となった。温泉町の再起を賭けた宝塚新温泉も寒々しくコンクリート壁を晒している。S字橋を横断して、観光ダムを見ながら、宝塚大劇場下を通り、乙女橋とも云われた宝塚大橋を潜る。対岸の宝塚南口サンビオラは再び再開発が始まろうとしている。(2011.11現在取り壊され、高層マンション建設中)

宝来橋(S字橋)を横断。対岸に宝塚新温泉の建物。

S字橋下流から、左旧温泉街、右ソリオ

宝塚大橋(乙女橋)と宝塚南口のサンビオラ
「伊孑志」
 旧良元(りょうげん)村の農業用水を取水する伊孑志(いそし)井堰は川幅一杯に水をたたえている。対岸に逆瀬川河口を見るが上流の大規模山腹砂防工事により暴れ川のイメージはなくなり、今は降水直後に流れを見るだけとなった。

宝塚新大橋と市役所を望む

伊孑志井堰

対岸から逆瀬川合流
 伊孑志の渡しは、中山寺から小浜宿を通り、西宮に至る街道にある武庫川の渡しで、18世紀の記録に残る。大正8年(1919)洪水で舟が流されるまで続いていたという。宝塚新大橋を渡り、市役所前の河川敷広場で昼食タイムとする。対岸に延々と続く人並みは神戸ウォーキング協会主催の武庫川ウォーキングのメンバーで、今日の参加者はいつもより少ない350人だそうである。恐れ入りました。

伊孑志の渡し跡

宝塚新大橋を渡る。対岸に宝塚市役所

市役所前の河川敷広場
「百間樋」
 伊丹市の農業用水・上水のための昆陽(こや)井堰を過ぎて武庫川新橋を潜ると百間樋(ひゃっけんひ)井堰がある。大市庄の灌漑用水として16世紀中頃に築造されたといわれる。仁川の下100間(約180m)に当初は木製樋を埋めて送水していたが、大正9年(1920)コンクリート製に変えられた。百間樋公園南側で吐き出される。現在は南部の農業用水、上水に使用される。

昆陽(こや)井堰。対岸は宝塚クリーンセンター。

武庫川新橋

百間樋井堰
「仁川」
 仁川が合流する。天井川で伏流となり、普段は水がないが、本日は久しぶりに流れを取り戻している。仁川の右岸を遡り、百間樋公園に立ち寄る。井堰からの水は公園南側で吐き出される。左岸に渡り、阪神競馬場を見て、支流の小仁川を遡る。もう完全な三面張りとなっている。

仁川合流

公園南の百間樋出口

仁川を渡る。堤防上のマンション。
 阪急仁川駅北側の踏切を渡り、弁天池で本日のハイキングが終わる。源流からの縦断ハイクも、いよいよ仁川から河口までを残すだけとなった。

三面張りの小仁川

弁天池のカモ
本文の一部はエコハイク・武庫川のページのガイド資料から引用させていただきました。

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