UP2023.9.15/2008.2.24 yamaboushi
宝塚 行者山 自然観察ハイキング

ゆずり葉の森〜白瀬川源流〜行者山〜岩倉山〜塩尾寺

 ■日時:2009.2.16(月) 曇のち晴
 ■行先:行者山(415m)〜岩倉山(488m)〜塩尾寺
 ■集合:逆瀬川駅 10:10 バス西山団地下車
 ■参加:MNC 31名
 ■ルート:
  ゆずり葉森の広場1045→白瀬川源流→行者山→東観峰(1220〜昼〜1250)
  →岩倉山反射板→岩倉山三角点→砂山権現→塩尾寺→宝塚駅1500

Route Map 

行者山とは
近くにあっても余り知られていない行者山。六甲グリーンベルト整備事業の対象地域になっており、都市部の皆さんに自然に親しんでいただこうと地元コニュニティーが道標をつくり、また櫻守の会が枯松伐採、下草刈、植林、椎茸栽培、樹木名板つけ、など里山としての整備活動をしています。近くの逆瀬台小学校の自然環境学習の場にもなっています。
*六甲山系グリーンベルト整備事業とは、
須磨から東六甲の岩倉山までの約30KMの表六甲山腹斜面において、従来のコンクリート主体の施設整備を最小限にして良好な樹林で面的な整備を行って土砂災害を防止する事業です。樹林の整備により良好な自然環境や景観の保全に寄与するとともに事業に必要な施設敷を買収するためスプロール化にも役立ちます。目標は @土砂災害の防止 A良好な都市環境、風致景観、生態系および種の多様性の保全・育成 B健全なレクレーションの場の提供 C都市のスプロール化防止

1.白瀬川源流コース

*本コースは落石危険です。通行にご注意ください(2023.9.15)
さて、本日は朝方の雨で天気が心配でありましたが31名の参加を得ました。計画の尾根直登コースは傾斜がきついので、植生が豊富で上りの緩やかな渓谷を歩く白瀬川源流コースに変更しました。また自然観察ハイキングの趣旨に合わせて、皆様には植生と野鳥のチェックリストをお渡しして、ちょっぴり学習していただくことにしました。普段甲山で鍛えている皆さんにはもの足りないかも知れません。


ゆずり葉の森からスタート
準備運動のあと、ゆずり葉の森広場から出発します。基本的にはアカマツとコナラにリョウブやヒサカキの混成林です。スタートの広場にはすでに10種以上の樹木名板が架かっています。ゆずり葉ピーク234mにかかると背後に甲山や大阪市街が、また麓に宝塚高校や宝塚西高校が広がります。西山堰堤の内側を回って尾根に取り付きますが、ここから直登せずに白瀬川渓谷に下ります。
宝塚市内とは思えない渓谷となり、いくつもの堰堤を乗り越えていきます。間歩跡をご覧になりましたか。ここには鉱山があって、モリブデン、タングステンなどの鉱石を産出していたそうです。ヤマザクラの大きな木があります。自然林なのでソメイヨシノはありません。借金取りの木といわれるヤマコウバシが多いですね。


白瀬川源流起点

サワガニには少し早いようです。ヨコエビを見つけました。
だんだんと谷が狭まり、古い堰堤をいくつか越える。そのたびにロープの助けを借りる。崩れ落ちんばかりの崖が迫るところもある。最後の石積みの穴あき堰堤を越えると、苔むした小岩がゴロゴロする渓谷となり、流れも岩の下に潜る。やがて水も涸れ、落葉の降り積もる谷となる。

ロープの助けで堰堤を登る

行者山頂上415m

2.行者山

北側から行者山に取り付きます。415mのピークは寺院か山城の形跡があります。少し下ったところからはあっと息をのむ展望が広がります。朝の天気がうそのように澄みわたり、北は京都比叡山、能勢妙見山、東に生駒、二上山、南は金剛、葛城、和泉山地、大阪湾の向こうに関空の橋脚、加太から友ヶ島まで見ることができました。ラッキーとしかいいようがありません。突端の東観峰からはさらに眼下に阪神平野や大阪のビル街が一望です。ここで昼食タイムとします。

行者山直下(405m)からの展望です。


東観峰

甲山、左に深谷池と五ヶ池、右に北山ダムと大阪湾
行者山東観峰(383m)からの展望です。中央は武庫川。

行者山直下で記念写真
3.六甲縦走路

さて、行者山を折り返して六甲縦走路に取り付き、岩倉山の阪急反射板で休憩。


岩倉山反射板で記念撮影

岩倉山三角点488.4m

六甲縦走路を塩尾寺に向かう
六甲縦走路から横道へ入り、岩倉山三角点488.4mの祠に参拝します。あとは縦走路を宝塚に向かって下ります。先回りしていた会長と砂山権現で合流して、塩尾寺境内で休憩、参拝をしますが、「便所はありません」という非情な張り紙は年間数万人が訪れるハイカーの不評を買います。迷惑なのでしょうね。今日の学習のまとめをします。植物80種類、野鳥17種類を観察しました。冬枯れの木が多いですが、自然観察アドバイザーの資格を有する皆さんだけに、すごい観察力です。
行者山自然観察チェックリスト 2009.2.16

(アイウエオ順)

植物 野鳥
番号 名前 番号 名前 番号 名前
1 アカマツ 41 シャシャンボ 1 アオサギ
2 アカメガシワ 42 シラカシ 2 キジバト
3 アセビ 43 スギ 3 キセキレイ
4 アベマキ 44 スノキ 4 コゲラ
5 アラカシ 45 ソメイヨシノ 5 コジュケイ
6 イタドリ 46 ソヨゴ 6 シジュウカラ
7 イヌザンショウ 47 タカノツメ 7 ジョウビタキ
8 イヌツゲ 48 タニウツギ 8 シロハラ
9 イボタノキ 49 タムシバ 9 スズメ
10 ウツギ 50 タラノキ 10 セグロセキレイ
11 ウラジロ 51 ツクバネウツギ 11 ハシブトガラス
12 ウラジロナシ 52 ツルアリドウシ 12 ハシボソガラス
13 ウラジロノキ 53 テイカカズラ 13 ヒヨドリ
14 ウリハダカエデ 54 トウネズミモチ 14 ムクドリ
15 エゴノキ 55 ナツハゼ 15 メジロ
16 エノキ 56 ナンキンハゼ 16 ヤマガラ
17 オオバヤシャブシ 57 ナンテン 17 ルリビタキ
18 カクレミノ 58 ヌルデ
19 カマツカ 59 ネジキ
20 カラスザンショウ 60 ネズミサシ
21 クサギ 61 ネズミモチ
22 クズ 62 ハリエンジュ
23 クスノキ 63 ヒイラギ
24 クヌギ 64 ヒサカキ
25 クリ 65 ヒメヤシャブシ
26 クロバイ 66 ヒメユズリハ
27 クロマツ 67 ベニシダ
28 クロモジ 68 ホウノキ
29 ケヤキ 69 マルバアオダモ
30 コウヤボウキ 70 マルバハギ
31 コシアブラ 71 モチツツジ
32 コシダ 72 ヤブツバキ
33 コナラ 73 ヤブニッケイ
34 コバノガマズミ 74 ヤマイモ
35 コバノミツバツツジ 75 ヤマウルシ
36 コブシ 76 ヤマコウバシ
37 サザンカ 77 ヤマザクラ
38 サルトリイバラ 78 ヤマハゼ
39 サンゴジュ 79 ヤマモモ
40 シシガシラ 80 リョウブ
甲子園大学横を通り、塩谷川沿いに宝塚駅まで、キセキレイと追いかけっこしながら下りてきました。駅時計台の下で解散。皆さんいかがだったでしょうか。行者山はこれから全山コバノミツバツツジに覆われます。手近な山で6箇所の登山コースがあり、四季折々の自然を楽しむことができます。いつでもご案内します。定番のミンミンであわあわタイムを過ごす人とお別れです。お疲れ様でした。

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