但馬 須留ヶ峰と大杉山
up 2009.3.23やまぼうし
■日時:2009.3.21(土) 天気 晴
■山名:養父市 須留ヶ峰(1053.5m) 大杉山(1048m)
     地形図 2.5万 大屋市場
■同行:ゆずり葉メンバー4名
ルートタイム
・往路:宝塚0630・・・播但道福崎IC・・・朝来IC0800・・・県道70号建屋・・・餅耕地・・・林道P0830
・登山:林道P0835〜大石0850〜林道出合0930〜尾根分岐1020〜大杉山(1050〜1105)〜須留ヶ峰(1140〜1150)〜大杉山(1220昼食1300)
・下山:大杉山1300〜尾根分岐1330〜林道出合1410〜岩滝1425〜大石1440〜林道P1455
・帰路:林道P1500・・・餅耕地・・・県道70号建屋・・・北近畿道和田山IC・・・春日IC・・・舞鶴道・中国道・・・三田西IC・・・宝塚1830

Route Mapはここ


大杉山と須留ヶ峰(左奥) 県道70号内山から
須留ヶ峰(するがみね)は養父市の最高峰、兵庫50山の一つで建屋(たきのや)富士とか大屋富士と呼ばれる美しい山です。兵庫50山を踏破し、播但に詳しいHさんの案内で、裏山登山仲間のベテラン女性3名とともに久しぶりの1000m級の登山となりました。朝は冷え込んだものの、快晴無風の好天に恵まれ、冬枯れのブナ林、残雪に輝く氷ノ山の展望と、山歩きを堪能した一日でした。

*冬季以外はヤマヒル対策必須です。

「餅耕地」
 県道70号線を建屋(たきのや)から餅耕地(もちごうち)へ入る。集落のはずれの山神社の鳥居前に須留ヶ峰登山の案内板があり、ここで一般コース(公団林道)とベテランコース(岩屋谷)に分かれる。一般コースは途中まで公団林道を歩くが、長く、退屈そうなので、谷筋を登るベテランコースを選ぶ。鳥居を潜って車線一杯の林道を奥へ進み、終点(標高370m)まで乗り入れる。3、4台の駐車が可能である。
「須留ヶ峰と大杉山」
 さて随所に設置してある養父教育委員会の登山案内板を良く見ると、須留ヶ峰(磨ヶ峰(すりが峰)ともいう)山頂は地形図では無名の大杉山1048mを表わしており、大杉山という山名表示はどこにもない。最高峰で三角点があるのは須留ヶ峰1053mだが、優美な姿で建屋富士とも言われているのは大杉山である。地元では大杉山を含めた一帯の山を須留ヶ峰と呼んでいるようである。従って案内板の須留ヶ峰までの距離や時間は大杉山までのものなので注意が必要です。

山神社鳥居の分岐点(一般コースは右)

林道終点の駐車地(370m)
「林道出合まで」
 この山は、ネットで見るとヤマビルが多く、やられた記事が満載である。皆さんスパッツを準備してきたようだが、寒さが残るこの時期は大丈夫だろう。今朝の内陸部は一面に霜が降りている。
 8:40、支度を整えて出発する。案内板によるとベテランコースは全長5km、登山2時間20分である。まずは餅耕地川にかかる丸木橋を渡る。苔蒸した岩の道から沢に下り、丸木橋を右岸、左岸と渡りながら谷を詰めていく。

餅耕地川渓谷

大石(480m)
標高480mで右手に巨岩が現れる。大石という。岩の上にも木が生えており、その上にも崩れ落ちんばかりの巨岩がそそり立っているので足早に通過する。岩屋谷口の表示があり、しばらく進むと広い明るい谷に変わる。鹿よけネットのゲートをあけて、山の斜面をジグザグに登る。この辺りから見える2筋の流れが岩滝のようである。再び明るい谷歩きとなり、二つ目の鹿よけネットをあけて出てきたところで一般コースの林道と合流する(標高660m)。

岩滝付近の鹿よけネット(550m)

広く明るい谷

一般コース(林道)合流(660m)
「大杉山へ」
 林道はすぐに終点となる。ようやく大杉山が姿を現す。ここまで約1時間まだ道半ばで、大杉山まで残り1.9km 70分と表記してある。尾根の急登が始まる。スギ・ヒノキの植林帯に入る。スギの落ち葉がふかふかして気持ちがいい。倒木のツララが朝日に輝く。植林帯から明るい自然林に変わる。冬枯れのブナ、ミズナラ、カエデの林が美しい。登山道脇の木の幹に巣穴が3つ見える。遠くからキツツキのドラミング音が聞こえてきた。

林道終点から見上げる大杉山

林道終点から尾根に取り付く(670m)

冬枯れの自然林

大杉山南稜線(880m)
大杉山と小須留ヶ峰を結ぶ南の稜線(標高880m)に到着する。緑はアセビだけ、大杉山に向かってブナ、カエデのプロムナードが続く。最後に急登すると大杉山頂上(1048m)で、展望が一気に開ける。

大杉山に向かうカエデ・ブナ・ミズナラ林のプロムナード(950m付近)
「大杉山」
 まず目に入ってくるのが残雪の氷ノ山、鉢伏の山々。西に中国山地、東に目を転ずれば、妙見山、蘇武岳、床尾山、遠く大江山が霞む。天滝も見える。南には平坦な段ヶ峰が。快晴無風で暖かく、春先には珍しい好天である。

大杉山頂上で

氷ノ山・鉢伏山

妙見山・蘇武岳方面、手前御祓山

段ヶ峰

大杉山頂上(1048m)

山名の由来の大杉
「須留ヶ峰」
 老夫婦が登ってきた。まだ時間も早いので、須留ヶ峰(1053m)へ向かう。ブナ、ミズナラ、カエデの稜線を二つのピークを越えて約30分で到着。途中の斜面にはところどころに残雪がある。三角点があるが、立ち木に囲まれ展望がない須留ヶ峰だが、冬枯れの今の時期は結構展望がきく。振り返る大杉山はふるさと富士といわれるだけあり優美な姿だ。頂部に山名の由来の大杉が見える。

須留ヶ峰(1053m)

ふるさと富士の大杉山
「下山」
 大杉山へ戻ると、静岡から来たという単独青年が写真撮影中。聞けば全国のふるさと富士を回っていて、400余山のうちすでに200山を越えたという。世の中にはいろいろな山歩きを楽しむ人がいるものである。
昼食とする。愛妻弁当のHさん以外はコンビニ弁当やおにぎりだが、素晴らしい展望の中で食べるのはまた格別である。

13:00 至福のひと時を過ごした後、同じルートで下山にかかる。登りとは別の風景が展開する。以下見落とした風景を掲げる。

ブナ林を行く(850m付近)

スギ・ヒノキ植林帯を下る(800m付近)

岩滝を見下ろす(550m付近)

渓谷を渡る

大石

丸木橋
15:00無事駐車地点に帰り着く。誰もヒルにやられてはいない。ミツマタの花開く林道を餅耕地へ下る。北摂・丹波と違い、長い山歩きだったが、冬枯れのブナ林、頂上からの残雪の氷ノ山の展望が忘れられない。
残雪の山と真向ひ握り飯     ハナミズキ

トップに戻る 

inserted by FC2 system