UP 2009.12.5やまぼうし
生駒 室池へのハイキングと自然観察

室池 かるがも橋からの中ヶ池の紅葉
■日時:2009.11.27(金) 9:30〜15:40
     天気 晴
■集合:JR四条畷 9:30
■行先:大阪府民の森 むろいけ園地
■園内ガイド:森の工作館 K館長
■参加者:シニア自然大学 28名
行程:歩行 約10Km
JR四条畷駅9:30〜(権現川コース)〜龍尾寺〜上水道取水口跡 →権現の滝10:50→室池かるがも橋11:15→新池公園(1140昼食12:20)
森の工作館(12:30〜自然観察〜14:30)〜(蟹ヶ坂コース)〜四条畷神社15:30〜JR四条畷駅15:40
Route Mapはここ
JR四条畷駅から生駒山系北部の標高約300mの所にある「大阪府民の森むろいけ園地」まで(片道約5.5Km)をハイキングし、むろいけ園地の自然観察を行う。むろいけ(室池)は、昔ここで産出する良質の天然氷を夏まで保存するために氷室があったことからこの名が付いたと伝えられています。現在は、大阪府民の森の一つ、「緑の文化園むろいけ」として遊歩道も整備されており、生態系豊かな園地となっています。
「権現川コース」
 JR四条畷駅前から四条畷神社に至る参道が真っ直ぐ伸びている。神社を迂回して権現川ハイキングコースを進む。健脚組は紅葉の美しい龍尾寺に立ち寄る。途中、四条畷市上水道発祥の地・清滝浄水場の原水取水口跡を見学する。かつては農業用水であった権現川の水を上水道として使用していた。舗装の上りは道路はきつい。飯盛山(314m)への分岐から地道となり、車はここまで。いよいよ山道になる。ハイキングコースをはずれ、権現の滝へ寄り道する。

龍尾寺

上水道取水口跡の碑

取水口

権現の滝への道

権現の滝

室池へ急登
「むろいけ園地の自然」
 コースに戻り、しばらく進んだところの分岐で、急登の丸太階段を上り詰めたところがむろいけ園地の入口で、落葉とモミジのトンネルに変わる。今を盛りの紅葉は青空に映え、思わずカメラのシャッターを切る。コナラ主体の自然林は全山、紅葉、黄葉、褐葉にまばゆいばかりだ。中ヶ池と古池を分ける「かるがも橋」は池面に映る逆さモミジが美しい。新池公園の広場で昼食とするが、枝道の多い遊歩道で別働隊とはぐれる一幕もあった。

かるがも橋

園内は錦のトンネル
森の工作館にはK館長、Iさん(シニア自然大学OB)がお待ちかね。館内では鶯の巣、コゲラの巣穴、フクロウの巣箱、ガマの穂やガガイモの種子を飛ばして歓迎してくれた。室池には110種の鳥、600種の草樹木、蝶は275種にのぼるという自然豊かな森である。

森の工作館

コナラの木のキツツキの巣穴を割る

ガガイモの種子
お二人の案内で、園内の自然観察に出発する。ご多聞にもれず森は荒れている。いわゆる里山放置林である。林床はネザサに覆われ、草も生えていない。白テープで囲ってあるところは、森林整備地域で25%の樹木をカットするようである。

湿性花園 水苔園

コゲラの巣穴?

ムクノキのリスの巣を見上げる
木道の湿原(水苔園)を下る。キセルアザミが目に付く。モウセンゴケ、サギソウ、トキソウ、ミミカキグサなどがあったが、心無いハイカーなどに盗掘されてしまったと嘆く。水辺を好むハンノキがある。竹やぶを見れば竹の花ならず、テングス病に罹っている。湿原はイノシシに荒らされているが、飼っていたイノブタが野生化したものとのこと。

シロスジカミキリにやられたアラカシの幹の穴

中ヶ池はブラックバス天国?

コナラのクラウンゴール(こぶ)
室池には4つの池がある(新池、古池(こいけ)、中ヶ池、砂溜池)。池を巡る山道ではシロスジカミキリにやられたアラカシの穴、キツツキ(アオゲラか?)の巣穴、ムクノキにあるリスの巣、珍しいニガキの木、アオモジ、最高の山菜ヤマウコギ、クサギの赤い実、アカメヤナギ、コナラのクラウンゴール(木の瘤)などを観察する。まだまだお話は尽きませんが時間切れ。ほんとうにありがとうございました。
「四条畷神社」
 帰りは蟹ヶ坂コースを下る。途中から山越えで御机神社を経て四条畷神社へ、楠木正行公(小楠公)を祀る神社も紅葉が見事であった。

四条畷神社

大鳥居
好天と紅葉の見頃にめぐまれ、JR四条畷駅から室池まで紅葉を楽しみつつのんびりとハイキングができた。また、むろいけ園地では、森の工作館館長の案内で、むろいけ園地の自然観察を行い、樹木や野鳥の知識を深め、充実した一日であった。
写真・編集/やまぼうし
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