東六甲　秋色の樫ヶ峰 ―逆瀬川上流を歩く―

■ルート
ゆずり葉森の広場0910→(白瀬川源流)→エデンの園1010→焼石ヶ原1045→東三ツ辻出合1120→樫ヶ峰(1130〜昼食〜1200）→ゆずり葉緑地公園1235→ゆずり葉森の広場1300

ゆずり葉コミュニティの仲間と秋色の逆瀬川上流焼石ヶ原から社家郷山系の樫ヶ峰を歩く。紅葉に彩られたゆずり葉山系の山々や甲山の向こうに広がる阪神間の展望が素晴らしい。

樫ヶ峰から焼石ヶ原の展望

「白瀬川源流」

　いつもの集合地ゆずり葉の森公園からゆずり葉ピーク234mを経て、白瀬川源流を遡る。宝塚西高校裏の大堰堤から始まるこのコースは普段下ることはあっても、登ることは少ない。途中の高い木の枝に巨大なスズメバチの巣がある。さすがにこの時期はハチの動きも鈍く、巣の周りをうごめいてだけで刺すことはない。昔、鉱山があった間歩跡を覗きながら、いくつかの堰堤を乗り越えて行く。最後の堰堤を補助ロープに頼って登りきると、苔むした岩を踏みながらの沢歩きになる。やがて水も涸れ、源頭を離れて落ち葉降り敷く林を登るとエデンの園（老人ホーム）から上ってくる広い道に合流する。

白瀬川源流コーススタートの大堰堤

頭上のスズメバチの巣

白瀬川の流れ

最後の堰堤

補助ロープの助けで堰堤を乗り越える

「焼石ヶ原」

　ゆずり葉台からエデンの園に向かって下る。軽車両が入れる道は、入口にチェーンがあるものの、不法投棄の家電品などが転がる。ゆずり葉台の住宅地をかすめて、エデンの園の北側、譲葉社の前を通る。宮水はもう涸れ果ててしまっている。ナダウラ堰堤を右に見て川を渡り、立入り禁止と書かれた鉄製の門を潜って焼石ヶ原へ。このゲートは、砂防工事の名の下に某宗教団体が墓地造成を図ったときに作られたものである。住民運動の結果中止となったが、依然として私有地である。不法投棄の車を防ぐ意味もあるようだ。

そのまま直進すれば千石ずりを経て小笠峠の車道に出るが、左の逆瀬川の河原に下りて左岸を行く。低い堰堤がいくつかあるが、高い堰堤を乗り越えてから右岸に渡る。ところどころに焚き火の跡が残る。かつてキャンプや飯盒炊爨で賑わっていたところである。まむし注意と書かれたところのロープを上り、段丘の上にでる。そこは社家郷山系からの沢が下ってきて、逆瀬川に合流するポイントである。沢筋を確認して、岩ゴロの谷を上り、左の支尾根に取り付く。過去に尾根を間違えたことがあったが、親切にもピンクテープがついている。

焼石ヶ原から社家郷山系へ、痩せ尾根の登り

東三ツ辻出合

「樫ヶ峰」

　風化の進んだぼろぼろの花崗岩の痩せ尾根を登る。高度を上げるにつれ背後に雄大な東六甲のパノラマが広がる。ゆずり葉山系は紅葉真っ盛りである。最後に急登して社家郷山系の尾根にたどり着く。東に進めばすぐ東三ツ辻出合で、キレット・社家郷キャンプ場への道を分ける。樫ヶ峰へ向かう途上の馬の背からは、北に大平山、ゆずり葉山、岩倉山、行者山が、南に甲山、阪神市街、大阪湾が、さらにゴロゴロ岳、観音山も展望する。天気がよければ大阪湾をはさんで金剛山、葛城山も見える。

社家郷山と書かれた石柱が立つ樫ヶ峰は森の中で展望はない。標高は、国土地理院25000地形図457m、宝塚市都市計画測量図464.4m、道標表示461.1mで、どれが正しいのか良く分からない。測定地点が違うのだろうか。

樫ヶ峰

樫ヶ峰から東に下りたザレ地から再び展望が広がる。眼下に西宮ゴルフ場が、甲山もぐっと近づく。まさに山装う風景である。展望を楽しみながらお昼の握り飯をほお張る。

山装う甲山

「ゆずり葉台」

　昼食後ゆずり葉台へ向かって下りる。そのまま直進するとゴルフ場へ下りてしまうから要注意、分岐で左に進む。しばらく下ると鉄塔＃２８へ、ここから先は関電巡視路のプラ階段を下りる。高度を下げるにつれ、麓の宝塚西高校、ゆずり葉緑地公園の砂防ドームが近づく。甲山が紅葉の海に浮かぶ。

鉄塔＃２８

紅葉の海に浮かぶ甲山

諭鶴羽橋から樫ヶ峰（左）を望む

岩倉橋西詰に下りる。ゆずり葉緑地公園の中を歩き、諭鶴羽橋を渡る。橋から今日のコースを振り返る。自然石の堰堤の向こうに、秋色の樫ヶ峰が輝く。マンションアベルデの前庭を通り、スタート地点のゆずり葉の森公園に帰ってきた。自宅から歩いて4時間のハイキングだったが、こんな素晴らしい自然の中に住んでいることに感謝したい。

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