UP 2010.2.2やまぼうし
淡路最高峰 諭鶴羽山
日時:2010.1.30(土) 天気晴れ
行先:淡路島 諭鶴羽山(607.9m)、先山(448m)
    25000地形図 諭鶴羽山
同行:ハナミズキ、ささゆり会3名
行程:宝塚0700・・・(阪神高速・淡路鳴門道)・・・洲本IC0815・・・(R28)・・・三原サイクリングセンター0830諭鶴羽ダム登山口0855→神倉神社0910→18丁分岐0933→諭鶴羽山(1020〜1030)→平和祈念1050→諭鶴羽神社(1100〜1125) →杠山荘(1130昼食1200)→奥ノ院篠山神社1215→(諭鶴羽山)→諭鶴羽ダム(1345〜1355)→三原サイクリングセンター1400
Route Map

平和祈念塔からの諭鶴羽山頂
諭鶴羽山(ゆずるはさん)は淡路島最高峰で、ふるさと兵庫50山をはじめ近畿百名山、関西百名山にも選定され、またひょうごの森百選でもある。登山口の諭鶴羽ダムまで淡路・鳴門道で宝塚から僅か1.5H、ゆずり葉ささゆり会5名とともに8年ぶりに訪れる。アカガシの照葉樹林と無線アンテナが印象に残る山旅であった。
「論鶴羽ダム」
 洲本ICを下りて諭鶴羽ダム放水路下の三原サイクリングセンターについたのは8:30である。男2名、女3名、身支度を整えて出発。南国淡路といえども風は冷たく、南あわじ市の最低気温は氷点下1℃。時間に余裕があるので、ダム湖面のカワウが潜る様子を見ながら湖畔の登山口(標高180m)へ向かう。階段下の標識には山頂まで2.7kmの表示がある。この道は諭鶴羽古道と呼ばれ、平安の頃から修験者たちの修行の道として、また信仰の道として活躍してきたという。諭鶴羽神社を起点として灘黒岩へ下る表参道十八丁と、諭鶴羽ダム・牛内ダムへ下る裏参道二十八丁があり、今は近畿自然歩道となっている。(1丁=109m)

諭鶴羽ダム

湖岸道路の裏参道登山口(二十八丁)
「諭鶴羽古道」
 階段から、スギ林を急登し、尾根に出ると右から牛内ダムからの道が合流してくる。文政2年の道標を見て約15分で神倉(かんのくら)神社(標高260m)へつく。案内文によれば、諭鶴羽神(イザナギ、イザナミの神)の乗った鶴が大樹で羽を休められたという由緒ある場所で、平成6年まではここで神倉講の衆がお祭りを行っていたが高齢化が進み解散、諭鶴羽神社に移管したという。8年前には再建計画もあったが、今は廃屋同然の姿となってしまっている。

神倉(かんのくら)神社(二十五丁)

牛内ダムが覗く
ここからは常緑樹林の中、緩やかな尾根歩きとなる。足元には小岩がごろつき歩きにくい。展望はないが、ところどころに残る丁石仏に古を偲び、また近畿自然歩道の樹木、野鳥、動物の案内看板に歩を止めながら頂上に向かう。ヒサカキ、シキミ、ウバメガシ、アセビ、ネジキ、カゴノキ・・・。ヤマザクラの古木も多い。

十八丁の石仏

岩ゴロの諭鶴羽古道
タブノキはどれ?道端の黒い糞はキツネ?鳥?など自然観察モードになる。十八丁に大きな分岐がある(標高380m)。地形図の破線は昭和の新道で左側の斜面についているが、古道は直進で尾根を行く。
「諭鶴羽山」
 八丁で急登して頂上尾根に出る。すぐに洲本土木事務所の無線中継所がある。ここからは舗装道路となり、まもなく諭鶴羽山頂である。山頂は五丁で、小広場には一等三角点(607.90m)、諭鶴羽山神社御旅所、展望デッキがある。周囲の立ち木で展望はあまりよくないが、展望デッキから遠く鳴門大橋や四国を望むことができる。

山頂広場の一等三角点と御旅所(五丁)

諭鶴羽山山頂にて

展望デッキ、右手に鳴門大橋・四国が展望
「諭鶴羽神社」
 諭鶴羽神社に向かって下る。見通しがきくので無線中継所が多く、3基を数える。アンテナ越しに淡路三山の一つ柏原山(586m)と紀伊水道を望む。

山頂付近の無線中継所

柏原山を望む
鬱蒼たるアカガシ林に入る。諭鶴羽神社の社叢(しゃそう)のアカガシ林は面積12,000uに及び、樹齢300年を超えるものもあり、兵庫県天然記念物に指定されている。奥ノ院篠山神社を左にみて林の道を下る。

アカガシ林

やまぼうしの広場の平和祈念塔
戦没者を祀る平和記念塔のあるやまぼうしの広場に立ち寄る。ここから沼島が見えるはずだが、海と空の境界も定かでない天気ではっきりしない。

諭鶴羽神社

お神酒を戴く
神社境内へ入る(標高520m)。神社には誰もいない。参拝して、テントの中の記帳簿にサインして用意してあるお神酒をいただく。地酒「南長」と諭鶴羽に因んだ「白鶴」である。裏参道から入ったことに気づき、もう一度表参道の鳥居から入りなおす。2度参りも許してくれるだろう。

天然記念物 親子杉

諭鶴羽山記念碑

境内のアカガシ
諭鶴羽神社は修験道の聖地として信仰を集めたところで、かつては山中に28の大伽藍が建てられ、霊場として繁栄していたという。古くは譲葉山とも呼ばれたらしい。ご神木はユズリハ。我々も六甲のゆずり葉の森に住んでおり何かの因縁を感ずる。

無料休憩所 杠(ゆずるは)山荘

表参道の鳥居で

表参道下山口 灘黒岩郷へ
無料休憩所、杠(ゆずるは)山荘に入り、昼食とする。誰もいない。宿泊も可能な山荘は座敷と土間を合わせてざっと50人は座れる。ここにもお神酒が置いてある。それにしても木へんに工で「ゆずりは」と読めませんね。このまま表参道を下り、黒岩水仙卿を訪ねたいが車に戻らねばならず、元の裏参道を下る。団体さんが登ってきた。この時期は水仙がお目当てである。神社のお神酒も空になってしまうだろう。
対岸は阿波の国なり山椿     ハナミズキ

先山(448m)
折角の淡路なので、淡路富士ともいわれる先山(せんざん)448mに登る。イザナギ、イザナミの二神が国生みのとき、最初に創った山だといわれている。頂上の先山千光寺は淡路西国八十八ヶ所第一番札所、淡路花遍路第二十九番花の札所でもある。

先山(下内膳から)

スダジイの古木

庫裏

本堂へ最後の石段を上る
時間がないので洲本安田橋から山頂の千光寺直下まで車を乗り入れる。創業300年、淡路でここだけという「でっち羊羹」の西の茶屋前を通り、スダジイの巨木のあるところから石段を上る。庫裏につながるお堂があり、さらに奥に進むと洲本八景の展望休憩所。ここから洲本市内やはるかに諭鶴羽山系を望むことができる。アンテナの立つ山は諭鶴羽山だろう。さらに急階段を上り、朱塗りの仁王門を潜ると本堂である。ここが最高地点であり、境内には三重の塔や鐘楼もある立派なお寺である。故事に因んだ、狛いぬならぬ狛いのししが面白い。

仁王門

千光寺境内 右3重の塔、左鐘楼
淡路のお土産といえば「たまねぎ」と「たこせんべい」。津名一ノ宮IC近くの「たこせんべいの里」に立ち寄り、試食と無料コーヒーをいただき帰途につく。明石海峡大橋が西日に輝いていた。

たこせんべいの里

たこせん売場と無料休憩所

西日の明石海峡大橋
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