丹波 粟 鹿 山
up 2010.5.4やまぼうし
■日時:2010.4.30(金) 天気 晴のち曇
■山名:粟鹿山(962.3m)
     兵庫県朝来市 2.5万地形図 矢名瀬
■同行:ゆずり葉メンバー4名
ルートタイム
・往路:宝塚0700・・・三田西IC・・・(中国・舞鶴道)・・・・春日IC・・・(北近畿道)・・・山東IC・・・山東自然の家P 0850
・登/下山:自然の家P 0900〜登山口0918〜砂防ダム0957〜林道1010(休)〜展望台1037(休)〜(NTT管理道)〜粟鹿山(1145昼1215) 〜(NTT管理道)〜展望台分岐1255〜林道1320〜砂防ダム1335〜登山口1415〜自然の家P 1440
・帰路:山東自然の家P 1445・・・(往路に同じ)・・・宝塚1645

Route Mapはここ


粟鹿集落から粟鹿山を望む
粟鹿山(あわがやま)は但馬・丹波の国境にそびえる一等三角点の山。三角点の位置は朝来市にある。頂上に多くのアンテナが立ち並ぶように、360度の展望が素晴らしい。ふるさと兵庫50名山のひとつ。西宮市山東自然の家を起点に約4.5kmの登山道を往復する。

「山東自然の家」
 春日ICから北近畿豊岡道に乗り、遠阪(とおざか)トンネルを出て山東ICで下りる。目の前に雄大な粟鹿山が迫る。頂上にはアンテナが林立している。基点とする西宮市山東自然の家はその山懐にある。ピンクの八重桜が咲く駐車場に車をとめ、身支度を整える。シジュウカラのお出迎えだ。森の奥からツツドリの声も聞こえる。

山東自然の家駐車場

山東自然の家管理棟

粟鹿川を渡る
9:00出発。管理事務所に駐車の許可をいただき、簡単なハイキングマップを貰う。宿泊棟のある大きな研修施設だが人の気配はない。ただ、今日は大型バスが入るらしい。敷地の奥から舗装の林道が山に向かう。鹿柵を開けてログハウスを過ぎ、粟鹿川を渡ったところが登山口で、ここにも駐車場がある。ここまで上がればよかった。粟鹿川を遡れば雌滝、雄滝があり、上り詰めれば登山道に合流しそうだが、台風で荒れ通行不能のようである。懐に入りすぎてここから山頂を望むことはできない。

粟鹿山登山口
「林道まで」
 粟鹿山へは林道から外れて、スギ、ヒノキの植林帯をジグザグに登って行く。登山口(290m)の道標にはあと4000mの表示がある。落葉でふかふかの道は足腰に優しいが、単調な上りは疲れる。標高490m付近で植林帯を抜ける。一時展望が開け、山東町が覗く。2回目の鹿柵の扉を開き、右手に谷を見て山腹を回り込むように進むと砂防ダムの下に出る(530m)。

スギ・ヒノキの植林帯を登る

砂防ダム付近
ダムの下を横切り、再び植林帯を上りきると林道に飛び出した(597m)。工事中の林道は遠阪峠から稜線の北側斜面を横切って与布土方面に下っているようである。林道工事の写真や遠阪峠、粟鹿山の自然と歴史を記した掲示板がある。それによると、現在の粟鹿山は粟鹿峰、オーガ峰と呼ばれていたという。ここで初めて山頂を望むことができた。

工事中の林道
「車道歩き」
 林道につけられた階段を上り、再び植林地を登る。標高700mぐらいから自然林と植林地の境界尾根を進むようになる。登山道にヤマザクラの巨木がある。自然林には新芽をつけたウリハダカエデが群生し、エドヒガンザクラが咲いている。このあたりはまだ季節が1ヶ月ほど遅い。

自然林と植林の境界尾根のヤマザクラ

展望のない展望台
コンクリートの展望台が見え、車道に出る(740m)。展望のない展望台で小休止したあと、車道を歩く。ここはNTTの管理道で、ここから頂上まで2.2Km、標高差200mの舗装道路が続く。積雪が多いのだろう、ガードレールとともに赤白のポールが立ち、所々になだれ防止柵がある。退屈な車道歩きは自然観察に限る。道路わきにはリョウブ、ミズナラ、ネコヤナギ、アセビ、谷にヤマザクラが咲く。土手にはスミレ、イカリソウ、ショウジョウバカマ、ムシカリが、蛇も日向ぼっこしている。樹皮が剥かれた樹が多い。粟鹿山というくらいだから鹿が多いのだろう。食いちぎられた鹿の足が転がっていた。

NTT管理道 あと2Km

頂上の電波塔をめざして
「山頂」
 行く手に大きなアンテナが見え始めた。頂上も近い。4基ある無線施設の下を大きく回りこむとNTTドコモの中継所で車道は終点。11:40、階段を上った小高いところにある一等三角点の頂上(962.3m)に到着する。NTTと国交省の建物が邪魔をして、360度の展望とはいかないが、眼下に山東の町が、遠く幾重にも但馬の山々が見える。東床尾、西床尾山が近い。

粟鹿山三角点で

山頂から山東町と東床尾、西床尾山を望む
「下山」
 三角点広場を独り占めして弁当をひろげる。風が冷たい中、差し入れの暖かい味噌汁がおいしい。雲行きが怪しくなってきた。12:15下山にかかる。北側の斜面には、往路に横切った工事中の林道が見える。地形図にある北西から北に伸びる尾根を下れば、スタート地点付近まで戻れそうだし、また林道に下りることもできそうだが、初めての粟鹿山なので元の道を引き返すことにする。

管理道から氷上方面 正面五台山、右岩屋山

NTT管理道分岐 右展望台
再び車道歩きだが、南から東の展望を楽しむ。見覚えのある山々も目に入る。赤白鉄塔の目立つ岩屋山、ハングライダー基地があった。遭難の五台山、多紀アルプスの御嶽、西ヶ岳、その右は松尾山、白髪岳だろう。背後に霞むのは六甲山系かも知れない。白い風車は黒川ダムとリーダーの説明である。登ってくる二人連れの女性ハイカーと行き交う。今日はじめて会う人である。すぐに展望台のある登山道分岐に戻ってきた。

見事な植林地

砂防ダムを下る
往路に気づかなかったが、標高700m付近のウリハダカエデの立ち並ぶ湿原にはニリンソウが群生している。まだ花はつけていない。砂防ダムから植林地への間はコバノミツバツツジが咲き乱れている。小雨がぱらつく。植林帯で、車道であった女性ハイカーに追い抜かれる。姫路からという、かなりの健脚である。
14:15登山口に戻ってきた。寄り道のためか、往路とほとんど変わらない時間であった。帰り道、山東ICの手前から粟鹿山を振り返る。雄大である。遠阪トンネルにかかる頃から雨となった。
芽木光り展望利かぬ展望台     ハナミズキ

ヤマザクラ

ムシカリ

アセビ

コバノミツバツツジ

ネコヤナギ

ショウジョウバカマ

ニリンソウ

イカリソウ

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