2010.9.4やまぼうし
霊峰 加賀白山に登る
別当出合〜砂防新道〜観光新道
室堂から白山御前峰
■日時:2010.8.26(木)/27(金) 天気 晴
■山名:白山 御前峰(2702.2m)
■場所:石川県 白山市
     地形図 2.5万 白山
■同行:ゆずり葉コミュニティ5名(男2、女3)
加賀白山は日本100名山の一つで一度は登りたい山。地域のリーダーと女性陣3名に連れられて宝塚から一泊二日の登山に同行する。別当出合から砂防新道を登り、観光新道を下る一般ルート。ロープ、鎖場など厳しいところはないが往復14時間の体力・脚力勝負の山歩きであった。天気快晴、御前峰(ごぜんがみね)からはアルプスの山々から昇るご来光を拝し、高山の花々を堪能した山旅でした。
ルートタイム:
 第1日:8月26日(木)
  (往路)宝塚0400→(舞鶴若狭道)→小浜IC0600→(R27)→敦賀IC0700→福井北IC0800→(R416)→白峰→市ノ瀬0925→別当出合駐車0940

  別当出合1015・・・(砂防新道)・・・中飯場1110・・・別当覗1215・・・甚之助小屋(1320昼1350)・・・南竜分岐1420・・・黒ボコ岩1535・・・室堂1630(泊)

 第2日:8月27日(金)
  室堂0400・・・御前峰0500・・・ご来光0520・・・お宝庫0530・・・(お池めぐり)・・・室堂0645(朝食)
  室堂0815・・・黒ボコ岩0840・・・(観光新道)・・・馬のたて髪0910・・・殿が池小屋0945・・・仙人窟1045・・・別当坂分岐1120・・・(昼)・・・別当出合1310


  (帰路)別当出合1330→市ノ瀬白山温泉(1400〜1440)→福井北IC→敦賀IC→往路に同じ→宝塚2115

Route Map 航空写真

第1日(2010.8.26)

砂防新道を登る
「別当出合〜中飯場」
 宝塚4時発、車中6時間で山麓の市ノ瀬ビジターセンター(820m)に到着。土日祝日はシャトルバスに乗り換えて別当出合登山口(1260m)まで行かねばならないが、平日は直接車を乗り入れることができる。ここの駐車場(無料)は谷底にあるため、山腹の林道に止めている車が多い。空いていた隙間に駐車して、登山支度を整える。別当出合登山センターまで林道を10分歩く。まだ10時だが、下山のバスを待つハイカーがいる。ここから白山連峰を望むことはできない。猛暑の続く下界同様暑い。
別当出合登山センター
別当出合登山センターバス発着所
別当出合登山口
登山口 左観光新道、右吊橋は砂防新道 1260m
ここを起点に砂防新道コースと観光新道コースがある。観光新道はいきなりの激登りなので、往路は砂防新道を行く。10:15、吊橋を渡り、室堂まで6Km、標高差1200mの登山が始まる。まずは水場のある中飯場をめざす。登山道は石積み階段の連続だ。あまりに急で危険なので、上り下り一方通行箇所もある。振り返れば吊橋がどんどん遠ざかる。左手は別当谷、右手は深く切れ込んだ甚之助谷。砂防堰堤が上流まで延々と続く。白山は豊かな自然だけでなく、土砂災害の危険もはらんでいる事を知る。対岸に一筋光っているのは不動滝だろう。別当出合から1.5Km、11:20中飯場到着。手元のGPSは1490mを示す。
吊橋
吊橋を振り返る 向かいは別当出合登山センター
登山路
石積み階段が続く登山路
中飯場
中飯場1490m(水場)
「甚之助避難小屋」
 右手に甚之助谷を覗きながら、単調な登りが続く。車中6時間、ろくに朝飯も食ってないので疲労が重なる。別当覗(1750m)からは反対側の別当谷の大崩を見る。その尾根筋は観光新道である。ここから地形図の破線からはずれて尾根の中央寄りを行く。崩落で付け替えられたのだろう。尾根筋にも湿原や小さな池もある。自然保護の短い木道をいくつかわたる。登山路脇のクロウスゴの黒い実をつまんで口に入れる。甘酸っぱくておいしい。和製ストローベリーだ。突然工事現場が現れる。山小屋の建設中で多くの若者が作業中である。毎日麓から登って来て作業しているという。ほんとうにご苦労様である。

13:20、別当出合から3.5km、やっと甚之助小屋(1970m)に到着する。長かったが室堂までの中間点を過ぎた。木陰で遅い昼食を摂る。山を下りてきた航空自衛隊員とすれ違う。訓練であろう、しっかりした挨拶、少しも疲れを感じさせない立ち振る舞いの若者達が頼もしい。一方では外来生物の調査員とも出会う。ハイカーや建設工事で持ち込まれる外来種が増えているという。13:50冷たい水を補給して出発する。次のポイントは南竜分岐点。

砂防堰堤の続く甚之助谷を眼下に 光る不動滝
別当覗
別当覗から 別当大崩れと観光新道(遠方の尾根)

オオカメノキ(ムシカリ)の樹の下を行く
木道
湿原の木道
甚之助避難小屋
甚之助避難小屋 1970m(水場)
別山
甚之助避難小屋から別山2399mを望む
「南竜分岐〜黒ボコ岩」
 標高2000mを越えてきた。約30分の登りで南竜分岐点到着。ここからはトラバース気味に黒ボコ岩をめざす。少しは歩行が楽になる。お花が増えてきた。何枚も写真を撮る。あとで整理しよう。別当谷源頭の流れを渡り、十二曲がりを一気に登ると黒ボコ岩(2320m)だ。白山噴火の際、火砕流によって運ばれてきた火山弾とのこと。谷からガスが吹き上げてくる。涼しい。
ここで観光新道と合流する。道標は別当出合まで、砂防新道5.1km、観光新道5.2kmとあるからほぼ等距離である。室堂までは残り0.9km、元気がわいてくる。
南竜分岐
南竜分岐2090m
カライトソウ
カライトソウ群生
別当谷源頭
別当谷源頭
十二曲がり
黒ボコ岩をめざして(十二曲がり)
黒ボコ岩
黒ボコ岩2320m
「弥陀ヶ原〜室堂」
 弥陀ヶ原の草原の木道を歩く。ここまでくると白山連峰が見えるはずだがガスがかかってしまっている。最後の力を振り絞ってハイマツの五葉坂を登る。ピークの直下が赤い屋根の室堂ビジターセンターだった(標高2445m)。霧が晴れて、前方に白山御前峰(2702m)の秀麗な姿が現れる。なだらかな山だ。気温は18℃。

室堂と白山御前峰
弥陀ヶ原
弥陀ヶ原の木道
弥陀ヶ原
五葉坂から弥陀ヶ原俯瞰
イブキトラノオ
イブキトラノオ群生(室堂付近)
室堂16:30着。別当出合から6km、約6時間を要した。標準時間は4時間半だそうだ。ビジターセンターで宿泊の手続きをして、指定の宿舎へ案内される。上下2段のカイコ棚が向かい合わせに4段で一部屋20名の定員だが、今日は下段の10名だけ。金沢からの親子3代の家族連れ5名と同居する。一人一畳分ぐらいあるから窮屈ではない。一泊2食\7700、食事も悪くない。缶ビール¥500を頼んだら空き缶は持帰りである。20:30消灯だから夜中のトイレは「はなれ」まで懐中電灯必携である。ペーパーは流せない。満天の星が明日のご来光を約束してくれる。
室堂
室堂ビジターセンター2445m
食堂
食堂で乾杯
宿舎
夕暮れの宿舎と御前峰

第2日(2010.8.27)
「御前峰 ご来光」
 朝4時起床、ヘッドランプをつけて御前峰(ごぜんがみね)へご来光登山する。気温10℃、天気快晴で、ご来光OKの太鼓が響きわたる。長袖にヤッケを着込む。ほとんどの宿泊者が神主と共に頂上をめざす。標高差約250m、白山奥宮拝殿から小一時間の登りである。中腹から雲海の彼方、朝焼けの空に木曾御嶽山が目に入る。続いて乗鞍岳、奥穂、槍ヶ岳。少し離れて立山連峰や剱岳がくっきりと浮かぶ。頂上の奥宮にお参りした後、日の出を待つ間、神主が白山の歴史やアルプスの山々など展望の説明をする。5:20、奥穂と槍の間からご来光が昇る。ハイカーの顔がオレンジ色に染まる。それはあっという間だった。神主の音頭で万歳三唱、続いて金沢からきた修行僧の一団が般若心経を唱える。御前峰一等三角点(2702.2m)を囲んで記念写真を撮影する。
ご来光
ご来光に万歳 
アルプスの山々
立山連峰
立山連峰と剱岳(左)
槍・穂高
5:20 槍と穂高の間からご来光
木曾御嶽・乗鞍
ガイドする神主(乗鞍と御嶽山)
御前峰
御前峰一等三角点 (2702.2m)で
「お池めぐり」
 そのまま同じ道を下るのも能がないので、同室のおじいちゃんに教えていただいたお池めぐりコースを下る。大汝峰(おおなんじがみね)(2684m)、剣が峰(2677m)の岩峰を見ながら御前峰の稜線を御宝庫(おたからこ)まで進み、池の点在する火口へ下る。案内によれば大小7つの池が存在するという。紺屋ヶ池には雪渓が残り、更に伝説の残る千蛇ヶ池は全面雪渓に埋まっていた。このあたりはイワギキョウが群生している。御前峰の肩を越えると眼下に朝日に輝く室堂の赤い屋根が見える。ハイマツ林からホシガラスが飛び立つ。やがて往路と合流して奥宮拝殿に下りてきた。クロユリはすでに花が落ちてしまっていた。花期は8月中旬までである。
御前峰と奥宮
お宝庫から御前峰と奥宮を望む
大汝峰
大汝峰2684mと紺屋ヶ池
千蛇ヶ池
雪渓に埋まる千蛇ヶ池
室堂・弥陀ヶ原
御前峰から室堂と弥陀ヶ原を俯瞰する
観光新道を下る―
「黒ボコ岩〜殿ヶ池小屋」
 室堂で朝食を摂り、弁当を受け取る。8:15、名残惜しみつつ下山にかかる。特に前日の疲れは感じないが、下りは膝を痛めないようサポーターをつける。五葉坂を下り、弥陀ヶ原から黒ボコ岩へ。ここから観光新道へ分かれる。尾根筋を歩く観光新道は展望絶佳のコースである。また高山の花、花、花のコースでもある。登りのしんどいときに無理に花の写真を撮る必要はなかった。黒ボコ岩(2320m)から馬のたて髪(2200m)、殿ヶ池小屋(2050m)に至る標高2000m以上はハクサンフウロ、トリカブト、イブキトラノオ、サラシナショウマ、カライトソウ、マツムシソウ・・・・がいたるところに群生している。花の百名山といわれる所以である。
観光新道
馬のたて髪から観光新道を俯瞰
馬のたて髪
馬のたて髪2200m
お花畑
お花畑を下る
ハクサンフウロ
ハクサンフウロの群落
「殿ヶ池避難小屋〜別当坂分岐」
 はるかに別当出合を望みながら、稜線を歩く。これから下っていく尾根筋の道がずーと見渡せる。左手には別当谷を挟んで砂防新道、別山を望む。殿ヶ池小屋(2050m)からは低木が多くなり花は少なくなる。仙人窟(1850m)と呼ばれる巨岩のトンネルが室堂と別当出合の丁度中間点で、あと3kmの表示がある。まだ半分かとの思いだ。
殿ヶ池小屋
殿ヶ池避難小屋2050m(水場なし)

稜線を仙人窟に向かう
仙人窟
仙人窟1850m
「別当出合へ」
 相変わらず素晴らしい展望の尾根歩きが続くが、別当坂分岐(1680m)で尾根に別れを告げる。あと2kmだが、地形図でも分かるようにここからは激下りだ。展望はなくなり、丸太の階段また階段で膝が悲鳴を上げる。とうとうカニ歩きとなり、皆から相当遅れる。崩壊地を迂回していく。ダケカンバ、ブナが目立つようになってきた。どこか日陰の風通しのいいところがないか、昼飯の場所を探す。結局、別当出合まであと1kmの小広場(1400m)で昼食をとる。室堂で調達したチラシ巻きだが、キュウリの漬物や梅干が食欲をそそってくれる。
12:40出発、遅れた私はほとんど休憩なし。岩ゴロの階段は少なくなり、地道と変わる。瀬音が近づき往路の別当出合(1260m)に降り立った。13:10だから室堂から約5時間の下りであった。

別当坂分岐から別当谷と砂防新道を望む
別当坂分岐
別当坂分岐1680m

激下りの丸太階段道

別当出合まであと1km

瀬音を耳に別当出合へ下る

別当出合へ降り立つ(左:観光新道)
「白山温泉」
 市ノ瀬ビジターセンター前にある白山温泉(\600)で汗を流し、14:40帰路につく。考えてみれば標高差では富士山以上の登山であった。定例登山の行者山のように厳しいハシゴやロープはなく、ひたすら体力・脚力の山歩きだった。途中、小浜で夕食をとり、宝塚着は21:15であった。翌日から3日間は足腰立たず家でゴロゴロする。一度は延期したものの、お天気にも恵まれ、念願の白山に案内していただいたリーダーHさんに感謝いたします。ありがとうございました。
白山温泉
白山温泉永井旅館
市ノ瀬ビジタセンター
市ノ瀬ビジターセンター
「出会い 白山の花」 (2010.8.26/27)

ミヤマシシウド

アキギリ

ハクサンアザミ

フジアザミ

キツリフネ

ミソガワソウ

ウメバチソウ

シモツケソウ

ミヤマアキノキリンソウ

ハクサンカメバヒキオコシ

ホタルブクロ

アキノキリンソウ

サラシナショウマ

ツルニンジン

ヨツバヒヨドリ

アマニュウ

センジュガンピ

ハクサンシャジン

ミヤマホツツジ

イワカガミ

ハクサンボウフウ

ゴマナ

タカネマツムシソウ

キヌガサソウ

リンドウ(白)

ヤマハハコ

オタカラコウ

トリカブト

イブキトラノオ

イワオウギ

ヒカゲノカズラ

ミヤマリンドウ

ハクサンフウロ

ミヤマダイモンジソウ

カライトソウ

ミヤマコゴメグサ

タカネナデシコ

コバイケイソウ

イワギキョウ

クロバノヒキオコシ

ノコンギク

シラタマノキ(実)

ナナカマド(実)

ゴゼンタチバナ(実)

オオカメノキ(実)

タケシマラン(実)

ツバメオモト(実)

クロウスゴ(実)

チングルマ(実)

クロユリ(実) 
お花畑に暫し疲れを忘れけり     ハナミズキ
2010.9.4やまぼうし

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