UP 2023.11.18/2010.11.27 やまぼうし
但馬 朝来山と竹田城跡
■日時:2010.11.24(水) 天気 曇
■行先:但馬 朝来山(756.5m)、竹田城跡(城山353.4m)
      2.5万地形図 但馬竹田
■同行:ハナミズキ

<竹田城跡から朝来山を望む>
コースタイム:
宝塚0745・・・(舞鶴若狭道・北近畿豊岡道)・・・和田山IC0920・・・立雲峡P0940〜(遊歩道)〜竜神の滝0955〜愛宕神社1020〜(林道)〜むささびコース登山口1040〜展望台1135〜朝来山(1150〜1220)〜(戻る)〜むささびコース登山口1300〜愛宕神社1315〜(参道)〜立雲峡P1335
Route Map
竹田城跡が目当てだったが、すぐ隣に兵庫ふるさと100山に選定された朝来山がある。午前中に立雲峡から朝来山に登り、午後から竹田城跡を訪れることにする。天気予報で、本日は晴のはずだったが日本海側は曇の肌寒い天気。それでも紅葉と落葉を愛でるハイキングとなった。
立雲峡
 宝塚から一般道で舞鶴若狭道三田西ICへ、春日ICから北近畿豊岡道を和田山ICで降りて立雲峡まで約2時間である。高速料金無料は有難い。立雲峡は但馬一番の桜の名所であり、カメラマンには雲海や竹田城跡撮影の絶好のポイントとして人気がある。今日は曇で肌寒く、駐車場には2,3台の先行車があるだけである。ここから朝来山を目指す人はいないようである。
駐車場(標高250m)の案内板に園内の遊歩道のイラストマップがあるが、地図として使えるものでなく、朝来山の表示もない。とにかく一番高いところにある「おおなる池(大成池)」と「愛宕神社」を目標に、クマ出没注意看板のある遊歩道に入る。入口には樹齢300年という桜の古木がある。ところどころに案内表示があるが、どれを辿れば最頂部にいけるか良く分からない。
しばらく登ると西北方向の見晴らしが開け、円山川に沿った竹田の町や、竹田城跡が展望する。撮影ポイントがいろいろありそうだ。鳥居の前に出てきた。潜るべきか迷ったが、老桜の群生地・竜神の滝の表示に惹かれて右へすすむ。苔むした岩や苔に覆われた桜の老木が続く。2mほどの小さな滝があったが、これが竜神の滝であろうか。その上には人工の水路があり、横に小さなお宮さんが祀ってあった。これは愛宕神社ではなさそうである。
標高400mを越えて最後の展望ポイントから森に入る。461Pを回り込んだところが愛宕神社であった。といっても小さな社があるだけである。お宮さんの前を通り、左に東屋をみて森を抜けると林道にでた。おおなる池はどこ? 帰りに寄ることにして林道を東へ進む。

立雲峡から竹田城跡を望む

立雲峡駐車場(桜まつり時のみ有料)

遊歩道口とサクラの古木

愛宕神社鳥居

竜神の滝

愛宕神社

おおなる池
むささびコース
 林道はすぐに二股となる。右(西)へ行けば林道終点から南東尾根を登って朝来山へ行けるはずだが、やぶこぎを強いられそうなので、今日は林道を東へ、むささびコース登山口を目指す。南但馬自然学校近くから続く林道は、途中から舗装となる。15分ほど歩いて、朝来山登山道入口標識を見つける。「むささびコース」と「しかコース10」と書かれた標識もある。学校のトライアルウィークとして設置したようである。丸太階段がつけられており、頂上までずっと続くと思ったが、そうではなくてほっとする。ただ、いつ熊が出てもおかしくない雰囲気ではある。鈴を確認する。
きつい傾斜でジグザグに尾根を登っていく。むささびコースの番号標識が@からはじまり展望台のJまで続き、それぞれに、もみのき坂とか大岩とかきつねの穴とか名前がついている。中腹にかけてはモミ、ホウノキが、上部にはウリハダカエデの群落もある。 コシアブラ、ホウ、カエデなど落葉降り敷く道はいい雰囲気で、疲れを忘れる。標高650m付近で東にトラバースして隣の尾根にわたる。展望が開け、むささび展望台につく。西に竹田城跡、北に金梨山、東に粟鹿山を望む。

林道と朝来山登山口

むささびコース

登山道とコース標識NO1
朝来山
 すぐに東西稜線上の朝来山展望台(720m)である。ベンチと方位盤があり、周辺の山々を同定できる。主な山は、氷ノ山、鉢伏山、西・東床尾山、粟鹿山、青倉山、千ヶ峰、笠形山、段が峰、黒尾山・・・・。竹田城跡は朝来山最高峰の影で見えない。一服して稜線西の山頂を目指す。緩やかな起伏を10分ほど歩き朝来山頂上(756.5m)につく。途中、今日はじめての2人連れの若者にあう。カメラ片手に、ハイキングスタイルではないので、立雲峡に来られたのであろう。岩陰から突然現れたので、一瞬熊かとドキッとする。山頂には2等三角点と赤白ポールが立つが、立ち木に囲まれ展望はない。さらに西方に切り開きがあるが、未整備との注意看板がある。若者はここから登ってきたとのことで、えらい目にあったと話していた。寒空で昼食をとり、元の道を引き返す。
おおなる池は愛宕神社の裏手にあった。小さなため池には鯉が泳ぎ、遊歩道の橋まで架けられている。往路とは異なる愛宕神社参道を下って行くと鳥居に出てきた。鳥居越しに見る竹田城跡も絵になる風景である。

展望台から北の風景(右は粟鹿山)

方位盤のある展望台

朝来山頂上(2等三角点)
登山道の落葉

コシアブラ

モミジ

ホウ

タカノツメ
熊除けの鈴を身に付け朝来山     ハナミズキ
竹田城跡(城山)

立雲峡からの竹田城跡
中腹駐車場1405〜(Aコース)〜城跡花屋敷1420〜天守1435〜大手門1500〜(Bコース)〜中腹駐車場1515
Route Map  竹田城縄張り
 立雲峡Pから円山川対岸に渡り、昔ながらの竹田の町並みを通って城山の中腹にある竹田城跡P(250m)へ移動する。山道は大型バスは通行不能である。観光地だけあって50台収容の駐車場は半分以上埋まっている。城跡までは急階段のAコース(10分)と車道を回るBコース(15分)があり、それぞれ花屋敷と大手門にでる。最高地点は天守の標高353.7mで城山三角点がある。標高差は約100m、Aコースを上り、花屋敷きから本丸、天守、二の丸、大手門からBコースを下る。
歴史:
竹田城跡は、天守台を中央に南千畳・北千畳・花屋敷が放射線状に配され、城の築かれている山全体が、虎が臥せているように見えることから「虎臥城(とらふすじょう」とも呼ばれています。竹田城跡は、嘉吉年間(1441〜43年)に但馬の守護大名・山名宗全が基礎を築いたとされ、太田垣氏が5代にわたって城主となりましたが、織田信長の命による秀吉の但馬征伐で天正8年(1580年)に落城。最後の城主・赤松広秀が豪壮な石積みの城郭を整備したと言われます。

 縄張り(平面構成)の規模は南北400メートル、東西100メートルに及び、完存する石垣遺構としては全国屈指のもので、平成18年には日本城郭協会により「日本100名城」に選定されました。自然石を巧みに配置した近江穴太衆による石垣は、安土城や姫路城と同じ「穴太(あのう)積み」という技法が用いられ、400年を経た今でも当時の威容を誇っています。雲海に包まれた竹田城跡は、まさに天空に浮かぶ城を思わせ、この幻想的な風景を一目見ようとたくさんの人々が訪れます。
以上和田山町観光協会パンフレットから引用

大手門付近から本丸・南千畳を望む

天守から南千畳俯瞰

天守から北千畳俯瞰

天守から竹田の町と朝来山(右)と金梨山(奥は粟鹿山)

天守の城山三角点

中腹の駐車場

竹田城山門(駐車場)

花屋敷から本丸を望む
 現存する城跡は見事なもので、まさに天空の城、世界遺産にでも登録したいほどである。平地から300mも高い山の上であり、どうやってこれだけの石を調達したものたろうか、石だけでなく労役の調達も大変であったろうと往時を偲ぶ。今でも、これだけの遺産を維持していくことは大変であろう。駐車場も含めて無料開放している和田山町に敬意を表したい。

注:観光客の急増で、登山道の通行規制や観覧料(¥300)の徴収が始まっていますので現地にお問い合わせください(2013.10.18)

関連ページ:2011.3.18 雪の竹田城跡

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