一目百万本 ツツジの葛城山 |
作成 2013.5.21 やまぼうし
■山名:葛城山(958.9m)
■場所:大阪府、2.5万地形図御所
■日時:2013.5.20(月)天気 曇りのち晴れ
■同行:MNC山歩会16名
大阪府最高峰で、ひと目百万本といわれるツツジの名所葛城山に登る。くじらの滝コースを登り、自然研究路から北尾根コースを下りる。雨上がりで、霧に包まれていた山頂も、お昼を食べるころから晴れあがり、見事なツツジ群を見ることができた。
葛城山(2013.5.20) |
コースタイム
ロープウェイ山麓駅10:15→(くじらの滝コース)→くじらの滝10:30→732P11:30→天神社前11:55→葛城山三角点12:10→自然ツツジ園(12:40〜13:10)→北尾根コース口13:40→(自然研究路)→北尾根コース分岐14:10→(北尾根コース)→ロープウェイ山麓駅15:00
Route Mapはここ
「くじらの滝コース」
葛城山ロープウェイはピストン運転、行列は1時間待ち。ロープウェイ駅はひと目百万本と言われるツツジがお目当ての観光客でごった返している。最寄りの御所駅からのバスも臨時運転している。今年の開花は春先の寒波で遅れ、今がちょうど見ごろとのこと。山歩会の催行日が遅いとの思いは杞憂に終わる。行列をしり目に、山歩会一行16名はくじらの滝コースを登る。ロープウェイ駅(標高320m)を左に見て、緑の谷道に入る。すぐにゲートがあり、ここで人間世界に別れを告げる。北尾根コースをやり過ごし、橋を渡って右岸を遡る。しばらくで、櫛羅(くじら)の滝である。別名不動の滝、一の滝ともいう。後ろが付いてこないのは観察が始まったに違いない。あえてゆっくり歩いているつもりだが、立ち止まっては写真を撮っていたら、いつ頂上へつくのかわからない。ほっておいて先行する。
1時間待ちのロープウェイ駅 |
くじらの滝コースへ |
くじらの滝 |
急傾斜が始まる。登山道は整備されてはいるが、階段また階段の連続、前夜の雨でぬかるみとなっていて歩きにくい。ところどころに木橋がかかっているが、滑らないよう慎重を期す。ロープウェイの下をくぐる。地形図では谷を遡るように登山道が続いているがこちらは通行止め。尾根に取付く。やがてスギ・ヒノキの人工林の道となる。上の方まで枝打ちが行われているから手入れをしているようだ。霧にかすむ森林を行くのはなかなか趣があっていい。二の滝(地形図では不動の滝)への分岐があるが、時間が遅れているのでパスする。湿度が高く、ムシムシとする。汗がひかない。きれいな声でさえずっているのはオオルリだろう。ピーツクピーツクはヤマガラ、シジュウカラ、トッキョキョカキョクはホトトギスだ。遠くでホウホウといっているのはツツドリだ。気が付けば目標位置5とか、6とか道標に番号表示がある。どうやら頂上が10のようだ。
階段が始まる |
丸木橋は慎重に |
スギ・ヒノキの植林帯を進む |
地形図の732Pを通過、このあたりもっともきついところ。一段と登ったところから谷筋への下りにかかるあたりからブナが散見する。もう頂上は近い。高原ロッジ分岐を見送りロープウェイ駅方向に進むと舗装の散策路にでてきた。ロープウェイを利用した観光客で賑わいを見せている。ここではじめてヤマツツジに面会する。緑に映えてきれいだ。
732Pでターン
谷筋への下り
頂上付近のブナ林
「山上」
茶店の並ぶ通りから頂上を目指す。ベアグランドの中で踏みつけられそうな三角点358.9mにタッチ、山名表示板前で先行者だけで集合写真を撮る。360度の展望のはずが、時折霧が流れて、見晴しが悪い。待つこと20分で全員が揃った。
ベアグランドの頂上
先行G(健脚組)集合
葛城山三角点958.9m
山上部から高原ロッジの前を過ぎて、ツツジ展望桟敷に着くや霧が晴れて、眼下にツツジ群が広がった。正面の金剛山も雲間から姿を現した。ラッキー!芝生に座り込みツツジを鑑賞しながら昼食タイムとする。午後からは散策路を周回つもりが迷路に入り込み、思わぬツツジのトンネルをくぐることになった。下からツツジを眺めると緑とのコントラストも趣がある。近くで見れば花の色も微妙に違って美しい。
ツツジを俯瞰する
ツツジを仰ぎ見る
ツツジ園を背景に |
「自然研究路」
帰りは北尾根コースを下る予定であったが、3人がロープウェイ下山を決め込む。もう少し山上を散策し、ロッジの風呂で汗を流してから下りたいとのことで麓のバス停で待合せることにする。ロープウェイ駅に向かって下りる途中にある北尾根コースの道標に従う。予定ではダイヤモンドトレイルをたどるはずであったが、この道は自然研究路である。森の生態などの説明版が随所にある。遊歩道の喧騒がうそのように人影もなくなり、緑の真っ只中に突入する。足元も腐葉土のようなふかふか道で足腰に優しい。ダイヤモンドトレイルへの分岐が2か所ほどあったが、ルンルン気分の下りはもう止まらない。余裕の観察ムードになる。ハナイカダで足が止まる。標高差で約150mほど下り、木の橋を渡ったところでロープウェイ駅方面に戻る自然観察路と別れる。
緑したたる自然研究路 |
北尾根コースへの分岐 |
ハナイカダ |
「北尾根コース」
谷を上がり、ダイヤモンドトレイルから下ってきた北尾根コースに合流する。こちらの道もほとんど階段はなく、U字溝の柔らかな道がどんどん下っていく。往路と同じようにこちらの目標位置表示は下からアイウエオ、カキクケコである。登山道には卯の花が咲き乱れ、ホトトギスがなく。まさに「夏はきぬ」の情景だ。途中の休憩ベンチから往路の尾根道や山頂が、眼下には御所の町が覗く。標高450m付近から尾根を外れて、ジグザグに谷に下りていくと往路のくじら滝コースに合流した。ゲートを出て人間世界に戻ってきた。2時間の予定が1時間半で下山した。バスには50分の余裕がある。
北尾根コースの目標位置表示 |
くじらの滝コースの尾根 |
御所の町 |
臨時バスが出るというのでロープウェイ組を待たずに帰路に就く。私一人を残して。危ぶまれた天候だったが、頂上に到着するや晴れあがり、見事なツツジを堪能することできた。山歩会の面目躍如の山歩きであった。
ロープウェイ |
登山道の卯の花 |
やまぼうし
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