2013.7.10Yamaboushi
猪名川 一目一万本 アジサイの大野山
■日時:2013.7.8(月) 晴れ
■山名:大野山(753.5m
■場所:猪名川町 2.5万福住
■同行:MNC山歩会17
  ルート
奥猪名健康の郷1015→西軽井沢登山口1030→水場1110→大野山山頂(1155〜昼〜1325)→丹波猪村下山口1325→猪村キャンプ場(1410〜1425) →奥猪名健康の郷1500
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MNC山歩会の皆さんと共に、ひと目一万本といわれるアジサイの大野山(おおやさん)へ登る。今年は空梅雨のためか開花が遅れてまだ6分咲き。しかしそれにもまして鹿の食害でアジサイ園は電線に囲まれ、丹波猪村下山道の熊笹はほぼ全滅です。環境問題を考える山歩きとなりました。

注意:阪急バス杉生線は、杉生バス停止まりとなり、西軽井沢バス停、柏原バス停とも廃止されました
「西軽井沢コース」
 MNC山歩会、平均年齢70才?男女が車6台に分乗して、「奥猪名健康の郷」駐車場に集合する。一目1万本といわれる大野山に登ろうとの呼びかけで17名が参加する。梅雨で天気が心配されたが、青空がのぞき暑くなりそうだ。熱中症とヒル・ダニ対策の注意の後、軽くストレッチングして登山口の西軽井沢へ車道を歩く。 途中で、無線アンテナが並ぶ山頂が見えたが山容が見えたのはここだけ。道端にホタルブクロを見つける。西軽井沢バス停前の登山口(330m)を入る。道標の文字は消えかかっているが、山頂までは2.5kmである。

奥猪名健康の郷からスタート

車道から見た大野山
 
登山口は西軽井沢バス停前
民家横の舗装の道を渓流に沿って登る。ここは軽井沢だが、カラマツの林ならず、カレマツと廃屋の並ぶガタガタ道だ。今日参加のN氏もここに土地を所有しているらしいが、どこだかわからないという。最後の廃屋を過ぎて、橋を渡ったところのテント小屋前(430m)で最初の休憩をとる。あと2kmの道標があり、ようやく登山道らしくなる。

テント小屋

ここから登山道 あと2km

荒廃した林に続く登山道
「大野山」
 単調な登りが続く。荒れた暗い林の中で、岩のごろつく歩きにくい道である。日陰はいいが、無風で、蒸し暑さに吹き出る汗で体はべたべた。ほぼ中間点の水場(540m)を過ぎて少し傾斜は緩む。道端にはコアジサイが群生しているが、もう花は終わっている。尾根直下の一気登りを詰めるとやっと無線アンテナが並ぶ稜線に出る。管理道に沿うように熊笹の道を緩やかに登っていくと東の展望が開けはじめる。深山から京都愛宕山が霞んで見える。すぐ頂上である。

水場
 
尾根直下の一気登り

無線アンテナが並ぶ稜線 
 標高753mの三角点と方位盤の頂上から、眼下に一目一万本といわれるアジサイ園が広がり、天文台の彼方に北摂の山々が霞んで見える。お目当てのアジサイはまだ葉が目立ち、6分咲きぐらいか。空梅雨のためか平年よりは一週間は遅れている。青花が主体だが白が際立ち、ところどころにピンクが見える。木陰を求めて昼食タイムとする。座るのはちょっと待った、鹿の糞があちこちにある。
 頂上では蝶が飛び交い、天空をツバメが舞っています。Oさんが携帯用の虫取り網で捕まえた蝶はツマグロヒョウモンでした。ツバメはコシアカツバメで無線施設の軒下に巣をつくっていると愛鳥家Nさんの解説です。Yさんはワラビ採りをはじめました。この時期でもあるんですね。

大野山山頂 

深山のレドームが光る

頂上から一目一万本のアジサイ園を見る(6分咲き)
 昼食後はアジサイ園や天文台を散策する。その数1万6千本といわれるアジサイは1990年代に猪名川町が植栽してきたものですが、散策路は電柵で囲まれ、自由に中に入ることができません。これは鹿の食害を防ぐためで、中には葉っぱのないアジサイもあります。アジサイは有毒植物ですが、最近は鹿が食べるようになったようです。

高圧電線で囲まれたアジサイ園

白花アジサイ(アナベル)がひときわ目立つ

アジサイに囲まれた天文台
 天文台まで降りてみます。展望台からは、箕面〜六甲〜三田〜篠山〜多紀連山まで一望です。大阪湾や淡路島までは霞んで見えませんでしたが、北摂の展望台といわれるだけあって素晴らしい風景です。振り返るとアジサイの帯が山頂へ続いていますが、以前と比べると隙間が多い気がします。巨岩めぐりコースがありましたが時間的に無理なので今回はパスすることにします。

天文台から見た大野山頂上

六甲山、大船山、羽束山

多紀連山
「丹波猪村コース」
 山頂に集合して、下山にかかりますが、予定を変更して、丹波猪村コースを下ることにする。壊れかかった手製の道標に従い、ヤブ道を下っていきます。以前にあった背丈を越えるような熊笹は全滅し、茎だけが残っています。これも鹿の食害に相違ありません。立ち木を掴みながら尾根を急降下していきます。踏跡なのでうっかりすると道を失いかねません。馬の背の両側から水音が聞こえ出すと間もなく里の林道です(490m)。この地点に大野山登山口と書かれた手製の標識がぶら下がっていた。林道を歩いて10分、頂上からわずか45分で丹波猪村キャンプ場へ(400m)下りてきた。県道に面したレストランで休憩。アイスキャンデーで体を冷やす。
 早く下山できたものの、スタートの奥猪名健康の郷までは3Kmほど炎天の車道を歩かねばならない。全員が歩く必要もないのでドライバー6人と有志が車をとりに行く。約40分、これが結構体に堪えた。猪村で待っていた人を回収して、ほぼ予定通りの時間に帰着する。
*7/16現在の開花状況 8〜9分咲き、平年より10日遅れ(2013.7.16猪名川町ホームページより)
*鹿の食害著しく、2015.7.4のアジサイ祭りは2分咲きの状態であった(2015.7.5朝日新聞ニュース)

丹波猪村下山口

尾根の急降下

馬の背 

林道に降り立つ

丹波猪村キャンプ場

 車道 西峠を歩く


大野山山頂で 山歩会一行

ホタルブクロ

オニグルミ

ノリウツギ

アジサイ(アナベル)

アジサイ
 平地より気温が4〜5℃低い大野山のアジサイは例年7月末まで楽しめますが、本日の梅雨明け宣言でこのまま枯れてしまわないか心配です。今回は、環境問題を考える山歩きとなりました。
文/平山、写真/日笠・平山、編集/平山

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