丹後 鬼伝説の大江山
作成2013.11.3HRY
■行先:福知山市大江町
    大江山(千丈ヶ嶽)(832.5m)、鳩ヶ峰(746m)、鍋塚763.0m
■日時:2013.10.28(月) 晴 穏やか
■参加者:MNC山歩会15名(男10,女5)
大江山は京都府丹後半島の付け根に位置し与謝野町、福知山市、宮津市にまたがる連山で、鍋塚、鳩ヶ峰、千丈ヶ嶽(最高峰833m)、赤石ヶ岳と呼ばれる峰がある。酒呑童子伝説で知られ、新・花の百名山に選定されている。稜線には紅葉を始めたブナやナナカマドがあり山頂は笹原が広がる。360°の展望が開け、若狭湾、丹後半島を始めとして、視程の良い日には氷ノ山および白山、愛宕山なども望むことができる。
交通
(往路)宝塚IC0810→六人部PA(0850〜0900)→福知山IC0905→(R9,R175,府9)→大江山グリーンロッジ(0950〜1005)
(帰路)大江山グリーンロッシ1555→(府9,R175,R9)→福知山IC→にしきSA(休憩)→宝塚IC1800
登山ルート
大江山グリーンロッシ1005→(5.3km・車)→鬼嶽稲荷神社1015…1.1km…大江山(千丈ヶ嶽)(1110〜1125)…1.0km…鳩ヶ峰(1155〜昼〜1230)…0.8km…鍋塚休憩所(1250〜1300)…1.1km…鍋塚(1325〜1340)…0.5km…鍋塚分岐1355…0.7km…車道分岐1410…1.1km…林道分岐1430…1.2km…グラウンド1500…1.2km…大江山グリーンロッシ1520  歩行8.5km
Route Mapはこちら

大江山(千丈ヶ嶽) 鳩ヶ峰より

「鬼嶽稲荷神社」
 宝塚駅に集合した11名は、車3台に分乗して若狭舞鶴道を福知山へ。途中、六人部PAで新三田組4名の車と合流して、大江町酒呑童子の里にある大江山グリーンロッジに到着。月曜は休館日で鍵がかかっている。前庭の駐車場に車を止めて身支度を整える。当初の予定ではここから鬼嶽(おにたけ)稲荷神社まで車道5km余りを歩くつもりだったが、1台を残して、3台に全員を乗せて神社まで移動し、下山後回収することにする。単調な車道歩きをやめて時間短縮した分、大江山連邦のもう一つの峰鍋塚まで行くことができる。昨晩思いついたことだが、我ながら名案だ。

大江山グリーンロッジ

赤鬼・青鬼の出迎え
標高250mの大江山グリーンロッジから標高650mの鬼嶽稲荷神社まで、歩いたら2時間はかかるところ僅か10分で到着する。途中、赤鬼・青鬼が迎えてくれる。駐車場はないので少し下の路肩に駐車する。神社は丹後雲海の名所とあって境内から眼下に丹後の山々が見下ろせる。往路の三田・篠山・福知山は盆地霧に覆われていたので、おそらくここからも雲海が見えたことだろう。トイレと参拝を済ませていよいよ登山にかかる。近畿自然歩道の道標では大江山山頂(千丈ヶ嶽)まで1.1km、標高差は200mしかない。

鬼嶽稲荷神社

境内

丹後雲海の名所
「大江山」
 登山口からはブナ林の中、階段の急登が始まる。登山道沿いにはミズナラ、イタヤカエデ、カエデ、トチノキ、ハクウンボク、ウリハダカエデなど樹木銘版がつけられている。時間的に余裕ができたためかお得意の観察が始まり、隊列が伸びる。途中で立ち止まっては後続を待つことを繰り返す。尾根に上がると、左から赤石ケ岳からの道が合流してくる。あたりはヒノキ林となるがどの木も幹を紐で巻いてある。鹿害防止?

登山口付近

ブナ林を登る

稜線はヒノキ林
前方が開け、ススキの草原に出たと思ったら大江山(千丈ヶ嶽)(832.5m)である。三角点のある頂上広場から東・南の展望が開け、赤石ケ岳やピラミダルな三岳山、はるかに東床尾山や西床尾山を望む。展望岩に立てば、秋晴れの空の下に緩やかなうねりの大江山連峰(鳩ヶ峰、鍋塚、大笠)から、はるかに若狭湾、丹後半島までが見える。赤い建物は航空保安施設宮津VORだ。
 
千丈ヶ嶽頂上広場

南東方向の展望(三岳山と赤石ケ岳)

展望岩

大江山連峰(鳩ヶ峰、鍋塚、大笠)と若狭湾(展望岩より)

大江山山頂で
「鳩ヶ峰」
 小休止の後、千丈ヶ嶽を下り鳩ヶ峰に登り返す。1.0kmの道のりだが、小岩のゴロゴロする歩きにくい道だ。鞍部では展望はないが、木々は黄や紅に色づきはじめ、秋深しの気配である。ひときわ紅葉の目立つ樹はコシアブラだろうか。鳩ヶ峰の登りから振り返る千丈ヶ嶽は丸い穏やかな形で、とても鬼など想像できない。明るい南斜面にはリンドウやセンブリが顔をのぞかせている。鳩ヶ峰(746m)で昼食とする。秋空の下、360度の大展望をほしいままに至福のひと時を過ごす。

紅葉の登山道 コシアブラ?

鳩ヶ峰への登り、リンドウやセンブリが咲く

鳩ヶ峰頂上

鳩ヶ峰から鍋塚を望む

眼下は加悦町

鳩ヶ峰の下り
「鍋塚」
 鳩ヶ峰を下ったところが鍋塚休憩所(640m)で、駐車場とバイオトイレがある。車でここまで上がれるので、千丈ヶ嶽や鍋塚へ容易に登ることができる。予定ではここから車道を出発点の大江山グリーンロッジへ歩くつもりだったが、時間が短縮できたので三角点のある鍋塚(763.0m)まで登ることにする。麓から眺める山容は鍋塚というだけあって、巨大な古墳を思わせる。緩やかな登りだが昼食後の足取りが重い。

鍋塚
到着!大岩に手足を伸ばす。若狭湾がぐっと近づいた。宮津の町が白く光る。天の橋立はと目を凝らすが半島の陰となってしまっている。ひときわ高い山は若狭富士といわれる青葉山である。
 
鍋塚山頂

鍋塚山頂から宮津の町と大笠の航空保安施設(赤い建物)を望む
「グリーンロッジへ」
 航空保安施設宮津VORの大笠まであと一息の距離(2km)だが時間がない。名残を惜しみながら元の道を下り、途中からグリーンロッジへ向かう。熊笹を切り開いた広い道を緩やかに下っていく。熊笹は一定の高さで剪定したように葉っぱがない。植林地をネットで囲んであるのは鹿害対策だろう。車が通れるような林道から、登山道の様相に変わり、急にジグザグに下りだす。降り立ったところはグラウンド脇で、ここからは舗装の車道が続く。ドライバー4人は車を回収するために先行する。鬼のモニュメントを望みながら、赤鬼・青鬼の門をくぐり元の車道に合流するとグリーンロッジはすぐだ。1台の車に乗り込み、鬼嶽稲荷神社へ置いてある車を回収し、戻ってきた。近くには鬼の交流博物館、鬼瓦工房など見どころがあるが月曜日は鬼の休日。残念ながらすべて休館。巨大な平成の鬼瓦前で集合写真を撮って帰路につく。

鍋塚分岐

大江山の家グラウンドに降り立つ

鬼のモニュメント

平成の鬼瓦で
お天気、眺望、センフ゛リやリント゛ウ、赤い実を愛でながら、独り占めの大江山に満足の一日となりました。お疲れ様でした。
<出会い>

リンドウ

センブリ

ツリガネニンジン

ヘビノボラズ

ナナカマド@

ナナカマドA

ソヨゴ

スミレの仲間

サルトリイバラ

アキノキリンソウ

ヤブムラサキ

ガマズミ
観察は同行Mさんのレポート に詳しい。ここではマイカメラに納まったものだけ掲載します。

関連ページ:鬼伝説の大江山縦走 2005.9.23


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