up 2014.11.19改定やまぼうし
南比良 蓬莱山縦走(和邇〜志賀)
◇日時:2013.11.24(日) 晴時々曇
◇場所:滋賀県大津市 南比良山系
◇山名:権現山(996m)、ホッケ山(1055m)、蓬莱山(1174.2m)、打見山(1103m)
◇同行:男2、女2
南比良山系の権現山、ホッケ山、小女郎峠、蓬莱山、打見山を縦走する。小春日和のお天気の下、冬枯れの雑木林と広々とした草原歩きは快適であった。2014.11.17再度MNC山歩会13名で訪れた。本文は2013.11.24の記録です。
行程:
和邇駅0850→タクシ→霊仙山口0915…権現山1105…ホッケ山1145…小女郎峠・小女郎ヶ池(1220〜昼〜1310)…蓬莱山1345…打見山1415→ロープウェイ山麓駅1430…志賀駅1510  歩行約10km(ロープウェイ除く)
Route Map

小女郎峠付近からの蓬莱山
「権現山」
 湖西線和邇(わに)駅を降りたハイカーは我々4人だけだった。駅前にタクシー乗り場はあるが、我々が予約した車だけ。御用の方は呼び出さなければならないようだ。基本料金は¥520と安いと思ったが、1.3kmまでで以降は200m毎にメーターが上がるから、結局遠距離は高くつく。栗原集落奥の霊仙山口まで5.3kmで¥2,120であった。霊仙山と権現山の登山口となる広場(標高430m)にはすでに先行車が3台ある。

 身支度を整えて権現山方向の林道を歩きはじめる。15分ほど歩くと林道は終点(500m)となり、ヒノキ林の中の登山道に変わる。見渡す限りのヒノキは背丈ぐらいの高さまでビニールテープが巻いてある。その数は数百本いや千本を越えるかもしれない。帰宅後調べてみると鹿による表皮剥がれ対策とわかる。まだヤマビルが首をもたげている。

 標高650m付近でヒノキ林からリョウブ、コナラの自然林に変わる。間もなく霊仙山(750m)からの道が合流してくる。地図上でズコノバン(730m)という地点である。岩場の急登が始まる。息が上がり、休憩回数が増える。岩陰に深紅色に輝いているのはイワカガミである。その名の通り、岩場に生えて、葉が鏡のように光っている。

 自然林を抜けクマザサ地帯になると一気に展望が開け、アラキ峠からの道が合流すると権現山の頂上(996m)である。カラマツの広場に標高を記したポールと道標が立つ。振り返れば、眼下にシルエットの霊仙山と遠く比叡山が霞んで見える。琵琶湖が白くひかる。

和邇駅で予約のタクシーに乗り込む

霊仙山口(420m):直進は権現山、左は霊仙山へ

林道終点(500m)

ヒノキ林を登る

ズコノバンで霊仙山からの道が合流(730m)

本日一番の難所

イワカガミ 

権現山から振り返る 霊仙山と比叡山 琵琶湖が白く光る

カラマツの権現山山頂(996m)
「ホッケ山」
 一息入れて、疎林の道を北上する。木肌がリョウブのような木は何だろうか。御在所岳で見たアカヤシオに似ている。下りにかかると正面にホッケ山が、その奥に蓬莱山が顔を出している。緩やかな起伏がずっと続いている。鞍部に下り、登り返す。赤い実をつけているのはウラジロノキ、黄色や赤の実をたくさんつけているのはツルウメモドキのようだ。路傍にリンドウを見つける。
ホッケ山のピーク(1055m)に立つ。360度の展望だ。振り返れば権現山が、行く手にガス湧き上がる蓬莱山が見える。ちょうど反対方向から上がってきたダブルストックの単独男性ハイカーに記念写真をお願いする。

ホッケ山を望む

ホッケ山で(1055m)
 
リンドウ
「小女郎峠・小女郎ヶ池」
 ホッケ山からは正面に蓬莱山を望みながら緩やかなアップダウンを繰り返す。小女郎峠手前の崩落地を慎重に歩く。行程中、危険と思われたところはここだけであった。東斜面は植林中のようである。お地蔵さんの祀ってあるピークから眼下に小女郎峠(1075m)が、その左に小女郎ヶ池(1060m)が見える。大きなリュックを背負った青年?とすれ違う。聞けば、比良山系を縦走してさらに比叡山まで歩くという。昨晩は武奈ヶ岳、今晩は比叡山泊という。その超人ぶりに驚く。

 権現山までの遅れを取り戻し、ほぼ予定通りの時間に小女郎峠につく。そのまま小女郎ヶ池まで足を伸ばして昼食とする。数組のグループが休憩中である。手元の温度計は10℃だが風が冷たい。折しも小女郎ヶ池の対岸へ現れた団体はNHKカルチャー講座の皆さんで、坂下から登ってきたよし。ほとんどが女性で元気だ。昼食後湿地の池を一周する。案内板によれば、池は比良山系最高地点にあり、泥炭層、火山灰層、礫層からなり、また雨乞いと悲哀伝説の池として有名とのこと。

崩落地を行く

小女郎峠(1075m)へ下る

小女郎ヶ池(1060m)(背景は蓬莱山)
「蓬莱山」
 小女郎峠から蓬莱山までは標高差100m、30分の登り。頂上のスキーリフト小屋が近づく。霊仙山口から登りはじめて4時間30分、本日の最高峰に到着、一等三角点(1174.2m)にタッチする。360度の展望で、方位盤によれば加賀白山や伊吹山も見えるようだが本日は霞の中、比良山系の最高峰武奈ヶ岳(1214.2m)がひときわ高い。ロープウェイで登ってきた家族連れ等が三々五々憩っている。

蓬莱山が近づく

蓬莱山方位盤、比叡山方向

一等三角点(1174.2m)と彼岸の鐘

蓬莱山で

冬枯れの武奈ヶ岳1214.4m(蓬莱山より)
「打見山」
 この先、打見山(1103m)までスキーゲレンデとリフトが続く。ロープウェイターミナル駅が打見山頂上を占拠している。試運転中のリフトを見ながら鹿の糞が転がるゲレンデを下る。時間が許せば、打見山からキタダカ道を徒歩で下山もできるが、本日はロープウェイでお手軽下山。14:20発に乗り込む。120人乗りのゴンドラは吊皮つきの大部屋みたいなもので、僅か3分半で下界へ。片道¥1,000は高いか安いか?山麓駅と志賀駅と結ぶ路線バス(土日祝のみ運行)は1時間待ちなので歩くことにする。下り40分だから整理運動にちょうどいい。途中、荘厳な雰囲気の樹下(じゅげ)神社を見て、琵琶湖畔の志賀駅に到着。缶ビールでも飲みたかったが駅前には何もない。予定より早い列車に乗りこんで帰路につく。湖西線車窓から今日歩いた南比良の山々が西日に輝いていた。

蓬莱山からの打見山

打見山(1103m)標識

吊皮付き、120人乗りロープウェイ

ロープウェイ中間点

ロープウェイ山麓駅

1700台収容の大駐車場

湖西線車窓から南比良連峰

湧き上がり彩を包みし冬の霧     ハナミズキ

2014.11.17再訪

やまぼうし

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