up 2013.1.5やまぼうし
干支の山 生駒山(辻子谷〜暗峠)
石切〜辻子谷〜生駒山〜暗峠〜枚岡
日時:2014.1.5(日) 天気 曇
行先:東大阪市・生駒市 生駒山(642.3m)
    1/25000地形図 生駒山
同行:単独
ルートタイム:
新石切駅11:10・・・(石切神社)・・・石切駅11:25・・・(辻子谷)・・・水車郷11:55・・・興法寺12:45・・・生駒縦走歩道13:25・・・生駒山三角点13:45・・・暗峠14:20・・・(奈良街道)・・・枚岡15:30 歩行約10km
Route Map
今年も生駒山系から昇った初日の出で年が明けた。生駒山は干支(午)の山で、まだ三角点を踏んだことがない。朝思い立って出かける。いろいろコースがあり、縦走もしてみたいがとりあえず未踏の辻子谷(ずしだに)コースを登り暗峠から下ることにする。

新石切駅からの生駒山
「石切」
 新石切駅を降りる。正月3が日を過ぎても石切劔箭神社(いしきりつるぎやじんじゃ)へ初詣する人が多く、露店が並ぶ参道は善男善女であふれている。神社は「石切さん」と呼ばれ、「でんぼ(腫れ物)の神様」として有名である。参拝の列に並んだつもりが、お百度参りの輪に入ってしまった。石切駅に向かう坂道の両側には占い店や漢方薬店等の変わった店が並んでいて興を引く。寄り道のおかげで生駒山取付きのガード下に着くのが30分以上遅れてしまった。

石切神社山門

占の店が多い参道

近鉄石切駅から続く初詣の人波 登山道はガード下から
「辻子谷」
 近鉄石切駅から少し戻ったガード下に辻子谷(ずしだに)コースの道標がある。直接生駒山へ登るなら新石切駅から坂道を喘ぐより石切駅が便利で近い。爪切地蔵の角を曲り、石切神社上之社を右に見て急坂の舗装道を上る。振り返れば大阪の街がどんどん眼下に広がってくる。路傍に四国八十八ヶ所霊場めぐりを模して祀られた石仏が続く。標高200mで水車郷があり大きな水車が回っている。嘗て辻子谷には音川の水を利用した44輌もの水車があって、石臼を動かして香辛料や生薬の製粉が盛んに行なわれていたとのことである。砂倉橋で音川を右岸渡る。スベリ止めの石畳道はさらに勾配をあげる。二つ目の車止めで小休止する。7丁の石柱があり、ここからは石段の道となる。右は十三重石搭0.4kmとある。石切から1時間、すでに12:30である。下山してきた女性と立ち話。朝10時に家を出て、生駒山上からもう下山中である。今年は年女だというので72歳と思いきや一回り上には驚く。来週は同じ干支の山鞍馬に登るという。元気だ。

爪切地蔵 右は道標

急坂を登る

辻子谷水車郷(200m)

砂倉橋(250m)

車止め7丁、右十三重石搭へ(340m)
急で長い石段を登ると興法寺である。興法寺は、役行者が開基し、弘法大師空海が諸堂を整備したと伝えられる寺院です。初詣気分とは違って森閑とした佇まいの中にある。先ほどさっさと抜いて行った若い二人連れ女性が休憩中。すでに標高は400mを越える。ぬかた園地入口の道標を上っていくと、広い舗装道路に出る(500m)。生駒稜線の西麓を巡る生駒縦走歩道である。すでに13時を回っており、ここで昼食休憩をとる。道標では石切から2km、山上まで1.2kmである。

興法寺階段

興法寺(420m)
 
生駒縦走歩道に合流(500m)
「生駒山上」
 縦走歩道を3か所横断して上ると、信貴・生駒スカイライン(580m)に飛び出す。目の前は生駒遊園地の北口駐車場で、入口までエスカレータが登っている。12/1〜3/15は休園だが、ハイカーは遊園地内に入れる。入口の右手から大坂市街や六甲、北摂の展望が素晴らしい。淡路島、明石海峡大橋、六甲連山、中山、箕面、京都方面の山々が一望である。双眼鏡があれば宝塚の我が家も見えるかも知れない。逆瀬台小学校の白い建物は肉眼でもわかる。寒い!気温は1℃。早速待望の一等三角点(642.3m)を探して園内を回る。それはミニSLコースの中にあったが柵で囲まれ立ち入り禁止。望遠で写真におさめる。しかし、神聖なる山の頂を遊園地にしてしまうのは神への冒涜ではないか。比叡山四明岳もしかりだ。

信貴生駒スカイラインを横断(580m)

生駒遊園地

ミニSLコースの中の一等三角点(642.3m)
 
大阪湾・淡路方面

六甲・北摂方面
「暗峠」
 遊園地を縦断して暗峠へ道を歩む。自然林の中の道は展望はないが、途中のスカイラインの展望休憩所からは、正面に葛城・金剛山系を、左(東)に奈良盆地、右(西)に大阪平野を望む。暗峠方面から縦走してくる家族ずれや団体とすれ違う。生駒山頂から約200m下って暗峠(455m)に到着する。縦走路はさらに鳴川峠、十三峠を経て高安山、信貴山へ続く。
暗峠(くらがりとうげ)は生駒山地を越えて大阪と奈良を結ぶ暗越・奈良街道の要衝。石畳が敷かれ、河内名所図会(1801年)によれば「河内屋」「油屋」など20軒もの茶店や旅籠があり伊勢参りの人々で賑わいを見せていたようです。今は峠の茶屋「すえひろ」がありますが、本日はお休みのようでした。休憩していると、古民家からおばあちゃんが出てきて天理教の教えを説いて聞かせてくれました。

暗峠への道

スカイライン展望休憩所(580m)

スカイライン脇を歩く(480m)

奈良盆地の景観 

暗峠石碑と日本の道顕彰プレート (455m)

暗峠(奈良側から大阪側を見る)

暗峠(大阪側から奈良側を見る) 
「暗越・奈良街道」
 まだ先まで進みたいが、時間が遅くなるので暗越・奈良街道を大阪側に下ることにする。案内によれば、いろいろある峠越えの道の中では最も最短で大阪奈良を八里八丁(34km)で結ぶそうである。日本の道100選に選定されている。今は国道308号線となっているが、自動車で通行するのは困難なほど道幅は狭く、37%の急勾配がS字カーブになっているところもあり、慣れないものが走行すると登りきれず立ち往生してしまう。少しでも雪が降ったら即通行止めであろう。
峠に近いところは民家があり棚田が広がっているが、中腹から麓にかけては急峻な谷あいの舗装道路で、下っていくと足のつま先が痛くなるほどである。中腹の観音寺を過ぎて枚岡公園まで降りてくると大阪の街も見えはじめ、傾斜も緩んでくる。住宅街を縫うように下り、近鉄高架下で一般道に合流すると奈良街道の面影はなくなる。線路に沿って歩き、枚岡神宮前で本日の山旅を終える。

峠の民家(450m)

奈良街道急坂の始まり(420m)

観音寺付近(230m)

枚岡公園口(160m)

長持石(130m)

民家が近づく 
 
一般道に出る(近鉄高架付近)(100m)

枚岡神宮

関連ページ:生駒山 アジサイのぬかた園地(2005.6.28)

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