UP 2014.3.19HRY
福寿草のポンポン山
◇日時:2014.3.17(月) 晴
◇集合:JR高槻駅北口バス停A 9:15
◇行先:高槻市・京都市西京区境界 
     ポンポン山(678.9m)、釈迦岳(631.0m)
◇参加者:山歩会 14人
行程:
JR高槻駅9:34→(高槻市営バス)→出灰バス停10:05…浄水場10:55…(戻る)…大原野分岐11:30…西尾根ルート11:45…ツツジの丘…福寿草自生地(12:25〜12:45)…昼食(12:45〜13:10)…リョウブの丘13:20…ポンポン山13:40…釈迦岳14:20…善峯寺(15:05〜15:24)→(阪急バス)→15:52阪急東向日町駅  歩行11km
Route Map
「出灰の迷走」
 JR高槻駅から約30分、満員の市営バスに揺られながら出灰(いずりは)で下車。簡単なミーティングをして、出灰川に沿う車道を北へ向かう。良い天気だが、空が霞んでいるのはPM2.5か黄砂だろう。こんな奥地にも古民家が並ぶ。テングチョウだ!突然Mさんが声を上げる。低空飛行していたチョウが落葉に止まる。擬態なのだろうか枯れ葉と見紛う姿である。触角が天狗の鼻のように伸びることからその名があり、日本には1種しかいない希少種だそうである。
 ポンポン山西登山口を右手に見送り、大原野分岐へ向かう。ところが歩けど歩けど分岐が見つからない。浄水場までやってきたが、職員に聞いても分からない。とにかく先に行ってみる。通行止めの工事現場を過ぎて、さすがにおかしいことに気付く。Hさんが偵察に行ったきり帰ってこない。1kmも先の中畑集落まで行ったらしく、もうバックするしかない。数百メートル手前に、大原野森林公園と書いた看板があり、山すそを斜めに登る踏跡道を発見する。看板の向きが車道を示していたために通過してしまったのだ。この間30分のロス。帰りのバスの時間が気になる。

出灰バス停からスタート

出灰の里
 
テングチョウ

大原野分岐 道標が車道を指している?
 
迷走の末、登山道入口へ
「西尾根」
 薄暗いスギ・ヒノキの植林帯を急登すると大原野森林公園森の案内所から続く西尾根道(450m)に出会う。森の案内所0.9km、リョウブの丘まで1.6kmの表示。明るい自然林の道になる。随所に道標もあり迷うことはないが、植物採取禁止の看板が目に付く。次は福寿草自生地へ分岐探しだ。先ほどの轍を踏まないように全員が左右に目を配る。道を外れた林の中に赤テープ発見、怪しんで近づいてみると向うに案内板が見えた。その前にはポンポン山からの踏跡道が続いていた。ポンポン山から訪れる人が多いのであろう。我々と前後して女性連れや団体がやってきた。

西尾根までの道

西尾根到着(森の案内所0.9km、リョウブの丘1.6km)

落葉降り敷くツツジの丘
「福寿草」
 案内板の場所から谷へ下っていくとテント小屋があり、3人のボランティアが詰めていた。紹介いただいたIさんに挨拶し、届出用紙に住所、氏名、団体名などを記入して入場する。自生地はフェンスで囲まれていて、まわりに一方通行の遊歩道がつけられている。標高550mの東向きの斜面に点々と黄色の花が見えるのが福寿草である。数百株ぐらいだろうか、お天気に恵まれ、見事に花を開かせている。花弁がつややかに輝いているのは虫を引き寄せるため。毎年訪れるという女性のお話では、年々その数は減少し、小ぶりになってきているという。毒草ゆえ鹿は食べないから、人間の仕業かと思ったが、いや、鹿が下草を食べてしまったり踏みつけたりで生育できないのだそうです。手厚く保護しているからこそ我々が楽しめるわけで、ボアンティアの皆さんに感謝しなければなりません。

福寿草自生地入口

福寿草管理テント小屋

自生地全景

遊歩道

福寿草

福寿草アップ
「ポンポン山」
 福寿草自生地の丘の上で、遅い昼食をとる。風もなく暖かい。木立の間から小塩山が覗く。ロスタイムを挽回すべく、早めに出立する。リョウブのプロムナードが続くが、ところどころ鹿の食害で樹皮が剥がされている。昼食を摂る予定であったリョウブの丘を通過する。右手から出灰西登山口からの道が合流し、最後の急階段を登るとポンポン山頂上678.9mであった。小広場ではいくつかのグループがくつろいでいる。晴れてはいるが、霞んでしまって展望もいまひとつである。展望図によれば、京阪平野や京都市街、比叡山、三上山(近江富士)、音羽山、千頭岳、鷲峰山、生駒山まで展望するはずである。

昼食タイム
 
リョウブの丘

ポンポン山2等三角点 

ポンポン山山頂で
「善峯寺へ」
 集合写真を撮って、次の釈迦岳に向かう。メジャーな山だけあって、アセビの登山道は軽四でも通れそうである。東尾根分岐を左手に見送り送電線鉄塔の下をくぐると釈迦岳である。三角点と休憩ベンチがある。ロスタイムもほとんど挽回し、バスの時間に間に合いそうである。善峯寺への下りはスギ・ヒノキの人工林となる。浮き出た木の根に足をとられないように慎重に歩く。途中、陽光桜の広場があり、その先が展望所となっていて、西国二十番札所善峯寺の堂宇を一望することができた。やがて瀬音が近づくと登山道は終り、車道に降り立つ(300m)。予定を5分ほど遅れたが、善峯寺バス停に到着し、本日のハイキングを終える。出だしの迷走のおかげで、あわただしいハイキングとなってしまったが、天候に恵まれ、満開の福寿草に出会えて、満足な一日だったと思います。お疲れ様でした。

釈迦岳で休憩

釈迦岳3等三角点 

善峯寺への道@

善峯寺への道A

陽光桜の広場  この先に展望所

善峯寺全景

登山道終点

善峯寺山門入口 

善峯寺バス停
*ポンポン山
京都市西京区と高槻市の境界に位置する標高678.9mの山で、山頂の二等三角点は西京区に所在する。古くは加茂勢山と呼ばれていた。ポンポン山は明治時代になり用いられるようになった呼称だが、当初は頂上のみを指す名称だった。山頂には「この山は正しくは加茂勢山といいますが、標高679メートルの頂上に近づくにつれて足音がポンポンとひびくことから通称ポンポン山と呼ばれています。」と記された京都府設置の案内板がある。なぜポンポン山と称されるかについては諸説ある。
*フクジュソウ
福寿草 (ふくじゅそう) キンポウゲ科の多年草 (別名:元日草(がんじつそう)、朔日草(ついたちそう))。里山の落葉樹林などに生える多年草で、旧暦の新年(2月)頃雪解けとともに顔を出して黄金色の花を咲かせる。江戸時代からめでたい花として広く栽 培され、街でも鉢植えの福寿草を見かける。今は自生地が少なく 自然の中に咲く福寿草はなかなか見られない。関西では鈴鹿の藤原岳、霊仙岳、吉野が有名。根と茎は有毒。

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