UP 2014.4.6やまぼうし
京都 背割桜と男山石清水八幡宮
◇日時:2014.4.1(火) 晴
◇場所:京都府 八幡市
◇行先:背割堤、男山石清水八幡宮、鳩ヶ峰(142.5m)
◇同行:なし
行程:
逆瀬川駅10:20→京阪八幡市駅11:50…背割堤散策(12:20〜14:00)・・・石清水八幡宮一の鳥居14:20…・(こもれびルート)・・・神応寺14:40・・・鳩ヶ峰14:55…男山レクセン15:05・・・男山展望台15:15・・・石清水八幡宮本殿15:35・・・京阪八幡市駅16:20→(四条河原町経由)→逆瀬川18:20 歩行10km
ROUTE MAP

御幸橋から背割堤の桜(背景:天王山)

◇◇◇背割堤◇◇◇

 お天気につられて背割堤の花見に出かける。たまたまNHK朝のニュースで見ごろを迎えた背割桜の空撮中継があった。桂川、木津川、宇治川の三川が合流し淀川となる地点、木津川と宇治川を分ける堤防上に1.4kmにわたって植えられた桜は250本で、6分咲きとは言ってもほぼ満開に近い。たったの250本?いや1,000本以上はあるように見える。最寄りの京阪八幡市駅は大混雑、駅前コンビニの弁当・おにぎりの棚は空っぽ。ガードマンが交通整理に当っている。
木津川堤、宇治川堤、真ん中の散策路とそれぞれ趣が違って3回お花見を楽しめる。ほとんどがソメイヨシノだが、最先端はオオシマザクラだった。桜ばかりでない、ところどころのエノキの巨樹が桜を圧倒している姿もいい。家族連れやグループがお弁当を広げる土手や河原には、タンポポ、ヒメオドリコソウ、リュウキンカ、ホトケノザ、カラスノエンドウ、オオイヌノフグリなど咲き乱れ、河原ではウグイスがさえずる。この際外来種などと野暮なことは言わない。川を挟んで目の前が天王山、遥かに愛宕山、比叡山を仰ぐ。

京阪八幡市駅前 

木津川と宇治川を跨ぐ御幸橋(ごこうばし)

桜祭りが始まっていた

堤上の散策路(左:木津川、右:宇治川)

散策路の先端部 

宇治川堤

木津川堤

くつろぐ家族連れ(木津川河原)

セイヨウタンポポ
 
ホトケノザ
 
リュウキンカ

オオイヌノフグリ

◇◇◇男山石清水八幡宮◇◇◇

 時間もあるので男山の石清水八幡宮にお参りする。ここは過去2回訪れているので、今日の狙いは男山の2等三角点、鳩ヶ峰(142.5m)に登ることである。地形図を見てもルート表示はないので駅前の観光案内所で訪ねる。観光パンフレットの中に「こもれびルート」があってその途中に鳩ヶ峰があるとのこと。絵図のため正確なルートはわからないが、とりあえず道を尋ねながら行ってみよう。早速にタクシー乗り場で取付きを訪ねる。神応寺(じんのうじ)を目指す。

背割堤から男山
「神応寺」
 石清水八幡宮の一の鳥居を左に見て路地を進むと神応寺山門がある。境内に入らずに進むと大きな五輪塔がある。鎌倉時代に建立された高さ6mの五輪塔は全国最大規模で国の重文指定、航海の安全を祈って参詣されることから航海記念搭とも言われている由。「こもれびルート」の案内板は見当たらないので、大聖不動明王の幟はためく谷筋を、行き止まりの不安を抱きつつ登っていく。はたして不動明王の横に神応寺に至る山道があった。ケーブルの下を潜って上ったところが神応寺で、その横に「こもれびルート」の道標を発見し、安堵する。坂道を登ると展望が開け、左手にケーブルを見下ろすようになる。

石清水八幡宮一の鳥居

 神応寺

五輪の搭 

不動明王

男山ケーブル 
 
神応寺のこもれびルート道標
「鳩ヶ峰」
 ここで大阪在住のシニア男性(78歳)と一緒になり石清水八幡宮まで同行する。富士山も六甲全山縦走も何回か経験され、住吉大社で歴史ガイドをしているという。落葉降り敷くふかふか道を登ること数分で鳩ヶ峰山頂だった。2等三角点 点名八幡(142.5m)が鎮座し、国分寺跡の石碑がある。展望はない。稜線の端、アンテナの設置場所からは下に男山レクレーションセンター(レクセン)を見る。階段を下りると樟葉方面からの車道に合流し、竹藪の道を進むと境内に入る。ここには電球のフィラメントに八幡の竹を使ったエジソン記念碑や茶室、レストランがあり憩いの広場となっている。涌峯搭(シンボルタワー)がひときわ高い。

鳩ヶ峰山頂
 
2等三角点142.48m
 
国分寺跡

竹藪の道

エジソン記念碑

境内の涌峯搭(シンボルタワー)
「男山展望台」
 八幡宮の参拝は後回しにして、展望台へ行く。参道途中に竹づくりの灯明台が並んでいるのは「石清水灯燎華」に備えてで、4/1〜4/6には本殿がライトアップされ参道に灯明がともされるとのこと。ボランティアの方々が忙しく準備されていた。
標高100mの展望台からの風景は素晴らしい。背割堤からは見えなかった桂川を含め木津川、宇治川の三川が、正面(北方)には京都市街から比叡山、白雪を頂く比良山系が、西には愛宕山、小塩山、東には音羽山、醍醐山等が展望できた。ただ、三川を傍若無人に横切る京滋バイパス道路が景観を損ねていて残念である。

淀川三川合流域(手前から木津川、宇治川、桂川)、中央京滋バイパス、右端御幸橋

 愛宕山

京都市街と比叡山、比良山系
「石清水八幡宮」
 シニア男性と別れ、ひとり八幡宮を参拝する。背割桜に人をとられたか人影もまばらであった。三の鳥居から表参道を下り、二の鳥居を経て安居橋前の通りを八幡市駅に戻る。途中、やわた走井本舗の桜ウイロウをお土産に、まだまだ繰り出す花見客を後に帰路に着く。

三の鳥居から南総門を望む
 
南総門

本殿(灯燎華の舞台準備中)
背割堤:明治時代まで木津川は淀(京都市伏見区)付近で宇治川に合流していた。1800年代後半には明治大洪水をはじめとして、淀川で多数の水害が発生した。そのため、木津川と宇治川の合流部を現在の三川合流部に付け替える淀川改良工事が行われ、1910年に現在の流路となった。更に1917年の大正大洪水の被害を受けて河川改修が行われ、現在の背割堤が建設された。1970年代までは堤防にマツが植えられていたが、虫害のためソメイヨシノに植え替えられ現在に至っている。1988年4月より桜並木の一般開放を開始した。
石清水八幡宮:貞観元年(859年)の創建で応神天皇・神功皇后・比淘蜷_(ひめのかみ)祀る。九州の宇佐八幡、関東の鶴岡八幡宮とともに日本三大八幡社の一つ。徳川家光が建立した社殿は豪華絢爛な重要文化財。京の都から見て、裏鬼門にあたる重要な位置を護り続けた「やわたのはちまんさん」は武人の神でもあり、源義家も、ここで元服し、八幡太郎と呼ばれる。
やまぼうし

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