2015.8.14やまぼうし
天涯の花 キレンゲショウマ咲く剣山を歩く
見ノ越〜行場〜剣山頂〜一の森〜次郎岌〜見ノ越
咲く
≪剣山(次郎岌から)≫
■日時:2015.8.3(月)/4(火) 天気 晴
■山名:剣山(1995.0m)、一の森(1879.6m)、次郎岌(1930.0m)
■場所:徳島県 美馬市・那賀町
     地形図 2.5万 剣山
■同行:MNC山歩会13名(男5、女8)

剣山は西日本第2の高峰で日本百名山に数えられています。展望絶佳、四季折々に可憐な花々が山を彩ります。MNC山歩会13名は剱山頂上ヒュッテに宿泊し、一ノ森、剣山、次郎岌と1900mの天空を歩き、天涯の花キレンゲショウマを訪ねてきました。

スケジュール
第1日:8月3日(月)
(往路交通)
 宝塚駅7:30→(中国道・阪神7号・淡路徳島道)→淡路SA(8:30〜9:00)→美馬IC10:20→ローソン美馬南店(10:30〜10:40)→(R438)→見ノ越駅(12:20〜昼〜:50) 走行240km
(登山ルート)
 見ノ越駅13:00→(リフト)→西島駅13:15・・刀掛の松13:40・・行場(キレンゲショウマ群生地)14:15・・戻る・・刀掛の松14:35・・剱山頂上ヒュッテ15:10(泊) 歩行1.8km
第2日:8月4日(火)
(登山ルート)
 @頂上ヒュッテ5:00・・日の出5:17・・二ノ森5:40・・殉難碑5:53〜一ノ森三角点6:10・・(戻る)・・頂上ヒュッテ7:00(朝食) 歩行3.5km
 A頂上ヒュッテ8:00・・剣山三角点(8:10〜8:15)・・西島分岐8:40・・次郎岌峠8:52・・次郎岌三角点(9:30〜:35)・・(戻る)・・西島分岐10:10・・西島駅(11:02〜:10)
   ・・(自然観察路)・・剱神社12:15・・見ノ越駅(12:20〜昼〜13:00) 歩行6.5km
(帰路交通)
 見ノ越13:10→(R438)→貞光ゆうゆうパーク(14:45〜15:00)→美馬IC15:10→(徳島・淡路道)→淡路SA(16:40〜17:25)→(阪神7号・中国道)→宝塚駅18:20 走行240km

Route Map1 、Route Map2(絵図)

第1日(2015.8.3) 晴、午後雷雨

(登山ルート)
 見ノ越駅13:00→(リフト)→西島駅13:15・・刀掛の松13:40・・行場(キレンゲショウマ群生地)14:15・・(戻る)・・刀掛の松14:35・・剱山頂上ヒュッテ15:10(泊) 歩行1.8km
「見ノ越」
 宝塚7時30分発、車3台にMNC山歩会13名(男5、女8)が分乗予定であったが、直行組もあり淡路SAで全員合流する。本日も猛暑日の予報。カーエアコンはフル回転、途中美馬IC近くのコンビニで2回目の休憩をとり、R438の山道を1時間余り走り標高約1400mの見ノ越へ。道中4時間半のドライバーは後期高齢も近いシニア。運転する方も、同乗する方も緊張気味。山道は離合場所も少ない1車線道路でヘアピンカーブが連続する。大型トラックに出くわしてハラハラする場面もあった。見ノ越リフト乗場の駐車場(無料)はほぼ満杯であった。身支度を整え、観光センターの食堂でお昼の手持ち弁当を広げる。快く場所を提供してくれた。ありがとう、帰りはここで昼食を摂ろう。

見ノ越 剣山観光センター(1F食堂 2Fリフト乗場)
2階がリフト乗場になっている。リュックを抱きかかえるようにして腰掛け、片手で手すりにしっかりつかまる。大雨、大風が吹けば運休必至である。今日は月曜日、時間が遅いためかお客さんはまばらである。西島駅までの標高差330m、15分はなかなか楽しい。足元にはニッコウキスゲ、左右の路盤にはクガイソウ、キレンゲショウマ、ヒヨドリバナなどが咲き、ヒョウモンチョウやアサギマダラが群れる。お花畑の空中散歩だ。

お花畑の空中散歩 足元はニッコウキスゲ

リフト左手にクガイソウに群れるヒョウモンチョウ

リフト右手にキレンゲショウマ

西島駅近く

リフト西島駅1710m
「西島」
 リフト西島駅はすでに標高1710m、見上げれば剣山山頂とヒュッテが見える。再度身支度を整えて、登山開始。尾根筋を刀掛の松(1805m)まで登る。ここは西島・山頂・大剱神社・行場への十字路となっている。キレンゲショウマ群生地へは行場に下らなければならないが、ロープで通行止めとなっている。本来なら案内図にあるように行場周回や一ノ森へ通行出来るのだが、先日の台風11号による土砂崩れや倒木で登山道が崩壊してしまったとのこと。ロープに付いている地図にはこの先に通行止め箇所が2か所あるように書かれている。事前にヒュッテからの情報を得ていたので、2番目の通行止め箇所を折り返すことにする。

西島駅から剣山を望む

剣山マップ(クリックで拡大)

西島駅近くのお花畑

刀掛の松

左分岐 行場へは通行止め表示
「行場・キレンゲショウマ」
 登山道は岩場の道に変わる。第1の通行止め(行場北ルート)までは特に見るべきものはない。さらに下っていく。道は険しさを増し、しっかり足元を確かめないとガレ石に足をとられそうである。折から湧き上がってくる霧で、あたりは幽玄の世界に変わってきた。鹿除けネットの向うにカニコウモリ、メタカラコウ、キンバイソウ、ソバナなどが散見し始める。鹿の渡れない丸太の階段を乗り越える。アッ!キレンゲショウマの群落だ。斜面いっぱいに一斉に谷に向って円錐形の黄色い花序をつけている。第2の通行止め(行場南ルート1730m)まで下り、下からも仰ぎ見る。

第1通行止め(行場北ルート)

行場南ルート 幽玄の世界を下る

鹿は渡れない丸太の橋を渡る

群生するキレンゲショウマ

キレンゲショウマUP@

仰ぎ見るキレンゲショウマ

キレンゲショウマUPA

キレンゲショウマ群生地で
 往復1時間で刀掛の松に戻ってきたが、激しい雨がやってきた。雨具をつける間もなく全員ずぶ濡れ。ヒョウが混じり、雷鳴もとどろく中、頂上ヒュッテを目指して尾根道を登る。いままで元気に花の案内してくれたMさんが隊列から離れ、へたり込んでしまった。あと300mだが雷も怖いという。何度か立ち上がったが、結局ひとりで見ノ越まで下りて民宿を探すこととなった。無事を祈りつつ見送る。

驟雨の中を剱山頂上ヒュッテに向かう

ヒュッテ手前の剱山本宮鳥居
「頂上ヒュッテ」
 15:10頂上ヒュッテ到着。驟雨で駆け込んだハイカーが数人雨宿りしている。部屋の案内を受ける。混雑時は相部屋も覚悟していたが男5人(剣)、女5人(次郎)、女2人(かえで)の部屋が割り当てられほっとする。しかも60周年記念でリフト利用者は宿泊費¥500引きの¥7500、記念手拭いのサービスだ。別館雲海荘と合わせて50人ほどの宿泊者とのことだった。雨が上がったようだ。標高1935m、日本一標高の高い風呂に入り、皆で早い夕食を囲む。本日のメニューは写真の通り。メインンディッシュはアマゴのから揚げ、山菜料理に祖谷そばが付く。食事を済ませて山頂へ日の入りを見に出かける。宿の黒板には昨日の日の出5:16、日の入り19:07、最低気温15℃と書かれている。サンダル履きで木道を歩く。皆の顔が茜色に染まり、雷雲の彼方に落ちる夕日を眺める。夜はNSさん手焼きのチーズケーキとYさん差し入れのスペシャルドリンクをいただく。見ノ越へ下山したMさんも宿があったようだ。外に出てみよう。1900mの天空から眺める星空は格別だ。野鳥に詳しいNMさんの天の川、北斗七星、北極星、織姫、カシオペア座、などの解説が入る。21時消灯時間を待たず就寝。明日は一の森まで日の出ハイキングだ。

剱山頂上ヒュッテ食堂

メインディッシュはアマゴのから揚げ

Yさんのスペシャルドリンク、NSさん手製のチーズケーキをいただく

黄昏の剱山頂上ヒュッテと木道

夕日に染まる剣山山頂

日の入り19:02

第2日(2015.8.4) 晴

登山ルート

@頂上ヒュッテ5:00・・日の出5:17・・経塚森5:25・・二ノ森5:40・・殉難碑5:53〜一ノ森頂上6:05・・三角点6:10・・(戻る)・・頂上ヒュッテ7:00(朝食) 歩行3.5km
A頂上ヒュッテ8:00・・剣山三角点(8:10〜8:15)・・西島分岐8:40・・ジロウギュウ峠8:52・・次郎岌三角点(9:30〜:35)・・(戻る)・・西島分岐10:10・・西島駅(11:02〜:10)
   ・・(自然観察路)・・剱神社12:15・・見ノ越駅(12:20〜昼〜13:00) 歩行6.5km
「一の森」
 あまり早く床に入ったので寝付けなかったようだ。4時半には起床、有志8人(男3、女3)が5時にヒュッテを発って一ノ森に向かう。往復2時間、途中でご来光を拝し7時の朝食には帰ってくる予定だ。ヒュッテの隣、剱山本宮では朝拝が始まっている。すでに空は明るいが、中天に月が残る。木道から見る一ノ森は緩やかな起伏の彼方である。5:17経塚森の左手から日が登る。

5:00 剱山本宮 中天の月

一ノ森を望む

5:17 日の出
 二ノ森(1876m)にかかる。この辺りはシコクシラベやコメツガ、ダケカンバ、ウラジロモミ等の樹林帯となっている。シコクシラベとはマツ科モミ属のシラビソの仲間で亜寒帯に分布する針葉樹。ササ類の侵入で絶滅危惧種である。彼方に一ノ森が見えてきた。手前の鞍部には測候所員殉難の碑がある。かつては山頂に富士山に次ぐ山岳測候所があったのである(2001年廃止)。ちなみに8月の平均気温は15.3℃。行場への道は通行止めであった。ミヤコザサの道を登ると一ノ森山頂である。振り返れば剣山と次郎岌が緩やかなカーブを描いて美しい。剣山を太郎岌と呼んだことがうなずける。200m離れたところが三角点1879.6mであった。足下に一ノ森ヒュッテが見える。予定通り頂上ヒュッテに戻ってきた。

二ノ森

シコクシラベの保養林

二ノ森の下りから一ノ森を望む

行場分岐にある殉難碑

一ノ森頂上

一ノ森三角点1879.6m

一ノ森から剣山と次郎岌を望む

一ノ森ヒュッテ
「剣山頂〜次郎岌」
 ヒュッテ発8:00行動開始。本日は剣山頂上から次郎岌(じろうぎゅう)へ足を伸ばす。木道を歩いて剣山三角点1995.0mまで10分ほど。昨夕、日の入りを見に訪れているから2度目である。三角点はしめ縄が飾られ、木道から手が届かない。記念の集合写真を撮影する。快晴の頂上からは360度の大展望である。南西方向にどっしりと構えているのが次郎岌。ミヤコザサに覆われた穏やかな山容が美しい。緑の稜線に登山路がずーと伸びている。時間が早いためか、ハイカーの姿はほとんどない。昨日途中でリタイアして民宿に泊まったMさんは30分後に山頂に到着し、我々一行の姿を見ていたと後で聞く。西島分岐(1800m)まで下る。ここへ戻ってくるのでザックを置いておく。ジロウギュウ峠(1780m)からの登りは一ノ森の早朝登山で体力を消耗したか、結構しんどい。全く木陰のない登山道は1900mと言えど日差しが暑い。路傍のアザミやシコクフウロに癒されながら頂上(1930m)に到着する。振り返れば剣山の姿が美しい。

剣山三角点

剣山から次郎岌へ向かう

ジロウギュウ峠から仰ぐ次郎岌

東の肩から次郎岌頂上を望む

次郎岌三角点1930.0m

剣山を背景に一行(次郎岌から)

剣山(次郎岌下りから)
「西島へ」
 西島分岐に戻ってきた。再びリュックを背負い、剣山の西側の山腹を巻くように西島へ向かう。二度見展望台を過ぎるとミヤコザサの草原から樹林帯の道に変わる。木陰の道は涼しい。しかし谷筋には土砂崩れの跡があり慎重に歩行する。行く手に大剱神社のご神体「御搭石」がそそり立つ。立ち寄るつもりが、土砂崩れで道標がなぎ倒されており、パスする。テンニンソウの群落を歩き、途中の東屋で休憩、西島駅でMさんと落ち合う。

大剱神社のご神体「御塔石」

土砂崩れで倒された道標

テンニンソウの群落を歩く

リフト西島駅
「剱神社へ下山」
 リフトには乗らず、Mさんの案内で見ノ越までの1.2kmの登山道を下山する。カエデやブナの原生林の中、斜面にはギンバイソウなどの花が見られた。自然観察路といったところだ。リフトのトンネルを抜けて見ノ越の剱神社へ下りてきた。民宿街を通り観光センターに到着。昼食を摂り、13:00帰路に着く。お土産はキレンゲショウマをあしらった剣山バッジと祖谷そばふりかけ。途中、貞光ゆうゆうパークでお買い物。往路の淡路SAで解散する。

登山道は自然観察路(リフトのトンネル付近)

ギンバイソウ

コハウチアカエデ

ブナの巨木

剱神社へ下山

剱神社参道

見ノ越の民宿街 名物祖谷そば
山歩会初めての宿泊登山でした。お蔭で、剣山系の一ノ森、次郎岌の山々を巡ることができ、キレンゲショウマにも出会えました。雲海を見ながら歩く幸せ、夕日、朝日の美しかったこと、ヒュッテのおもてなし、都会では見ることのできない満天の星空に満足の山行きでした。お疲れ様でした。
「登山道の花」 (2015.8.3/4)

1.ニッコウキスゲ(ユリ科)

2.ナンゴククガイソウ(オオバコ科)

3.トゲアザミ(キク科)

4.イブキトラノオ(タデ科)

5.タカネオトギリ(オトギリソウ科)

6.シコクフウロ(フウロソウ科)

7.カニコウモリ(キク科)

8.シシウド(セリ科)

9.ソバナ(イネ科)

10オオバミゾホオズキ(ハエドクソウ科)

11.オタカラコウ(キク科)

12.ハナウド(セリ科)

13.ギンバイソウ(アジサイ科)

14.レイジンソウ(キンポウゲ科)

15.キレンゲショウマ(ユキノシタ科)

16.ミヤマアキノキリンソウ(キク科)

17.キツリフネ(ツリフネソウ科)

18.コモノギク(キク科)

19.ハガクレツリフネ(ツリフネソウ科)

20.ホタルブクロ(キキョウ科)

21.ヤマアジサイ(アジサイ科)

22.ツルアジサイ(アジサイ科)

23.テンニンソウ(シソ科)

24.ヤマトウバナ(シソ科)

25.ギンロバイ(バラ科)

26.キンロバイ(バラ科)

27.ヒナノウスツボ(ゴマノハグサ科)

28.ナナカマド(実)(バラ科)

29.オオカメノキ(実)(スイカズラ科)

30.ノリウツギ(アジサイ科)

「お客さん」


1.アザミとミツハチ

2.アザミとキアゲハ

3.バッグにとまったジャノメチョウ

4.クガイソウとヒョウモンチョウ

5.三角点のヒョウモンチョウ

7.アキアカネ

8.ソウシチョウ

Mさんの観察レポートはこちら

写真/西岡・平山、資料/村瀬、文・編集/平山

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