秋色カナダの旅 カナディアンロッキー
             2004.9.29


                                        カナディアンロッキー

 モントリオールから西のカルガリーへ飛び、カナディアンロッキーはバンフ国立公園の南、カンモアに宿泊する。ここは標高1300mもあり、夜は冷え込む。ツアーのバスには、若い男性日本人ガイドとビデオカメラマンが乗り込む。再び世界自然遺産の旅が始まる。 針葉樹林の国道1号線を北上する。こちらはケベック州とは違い、メイプルは育たない。沿道には20m以上もある真っ直ぐに伸びたロッジポールパイン(松)とクリスマスツリーのようなスプルース(トウヒ)がつづく。山肌の黄葉はポプラだ。2100mが森林限界である。

         1.レイクルイーズ
 だんだん雲行きが怪しくなり、とうとう雨が降り出す。外はガスで何も見えなくなった。あーあ、折角のカナディアンロッキーも運が悪いと諦めねばならないのか。

レイクルイーズ標高1700mにつくと、雨はみぞれに変わる。「カナディアン・ロッキーの宝石」とまで言われ、絵葉書のトップを飾る最も有名な湖は冷たい氷雨に煙っている。

  みぞれのレイクルイーズ湖畔
       2.モレインレイク
 レイクルイーズから車で山道を20分程度入ったところにあるモレインレイクに向かう。この湖は後ろにあるテン・ピークス(10個の峰)を背景として、旧20ドル紙幣に印刷された事もあり、カナダ国民にも良く知られている。残念ながらテンピークスは霧の彼方だ。

標高が1800mを越えると、みぞれが雪に変わってきた。路肩に雪が積もり始める。まだ9月だが、緯度が北緯51度を越える高原ではもう冬が始まっている。今年の初雪だそうだ。

      モレインレイク湖畔

           3.新雪
 雪が激しくなり、この先は積雪で通行止めの情報が入る。最大の目玉であるコロンビア氷河観光を諦めざるを得ない。
一度ドライブインで休憩する。その間、ガイド氏が慌しく予定変更の手配を行っている。バスは代替観光地へ向けて出発する。

再び情報が入り、除雪中で、開通の目処が立った模様だ。時間は遅くなるが、再度予定変更してコロンビア氷原に向かうこととなった。失望の底から一転、思わず歓喜の拍手がおこる。外は銀世界に変わる。
                                       
                                        4.ボーレイク(1)


レイクルイーズからボー川に沿って、アイスフィールドパークウェイを北上する。ボーレイクはバンフの街を流れ、カルガリーまで続くボー川の源流でもある。かつて”セブンスター”の コマーシャルに使われたそうだ。

                                        
                                       
                                        5.ボーレイク(2)

雪が止み、雲間からロッキーの峰々が覗く。積雪は10cmほどあろうか。下車して湖畔を散歩する。べた雪だが転倒注意だ。新雪が断層面に 貼り付いて美しい。


         6.ボー峠越え
 晴間が広がり、雲がめまぐるしく変化する。車窓から眺める3000m級のロッキーの山々は、絵葉書にあるよりダイナミックだ。ガイド氏が山の名前を説明してくれるが、さっぱり頭に入らない。
除雪が進み、心配していた標高2100mのボー峠を越えることが出来た。

 ウォーターファウルレイクとマウントシェフレン
          7.クロッシング
 サスカチュアン・リバー・クロッシングというドライブインで遅い昼食を摂る。
  8.アイスフィールドパークウェイ
 クロッシングを過ぎると国道は大きく曲がり標高をぐっとあげる。コロンビア氷原の基点アイスフィールドセンターまであと50kmに近づく。
車窓から振り返る風景パークウェイはそのスケール故、日本離れしている。
車内では氷原歩行のアイゼンの販売が始まった。
         ビッグヒルで
        9.アイスフィールドセンタ
 カンモアのホテルから北上すること約180km、目指すコロンビア氷原への基地、アイスフィールドセンターに到着する。標高2050m。天気快晴。これから訪ねる氷河が彼方にまぶしい。

   センターからコロンビア氷原をバックに

            10.雪上車
 バスと雪上車(スノーコーチ)に乗り継ぎ、氷河末端まで行く。50人乗り、6輪駆動の雪上車のタイヤは背丈を越える。タイヤは日本製ということだ。

         11.コロンビア氷原(1)
 コロンビア氷原は、北極圏を除くと、大陸で最大の面積を誇る氷河である。雪上車で訪れるのは、コロンビア氷原から流れ出る多くの氷河のひとつ、アサバスカ氷河の末端です。

1万年前に形成された氷河は、冬に蓄積される雪より夏に溶ける量の方が多いため、年々後退を続けている。氷床の厚さは90〜300mということです。
        12.コロンビア氷原(2)
 雪上車の終点は標高2200mであった。防寒着に身を包み、手袋、マフラー、サングラスをつけてきたが、快晴無風の好天に汗ばむ。気温は10℃ぐらいありそうだ。観光客が踏み固めた雪原はつるつるで歩行注意だ。お土産に氷河の水をペットボトルに詰め込む。

           13.黄葉
 パークウェイをバンフへ戻る。往路と違い、車窓から快晴のカナディアンロッキーは絵葉書の風景が次々と展開する。
ポプラの黄葉もメイプルの紅葉と違って趣がある。
         14.絵葉書の世界
 最初の1時間は感動的だが、それ以上になるとワンパターンの風景に飽きてくるとは友人の弁だが、断層の岩山、針葉樹海、湖の組合せに、青い空、白い雪、緑の樹海のコントラストが単純なのだ。

    バンフ近郊のキャッスル山
          15.バンフの街
 カナディアン・ロッキー最大の町バンフは買い物の町です。小物や雑貨、冬服、スキー用品、観光土産等、観光客が溢れている。アルバータ州は州税がかからず、他の州より安いのでここでまとめて買い物を済ませるのが得策だ。

一本のストリートに面した小さな町だが、日本人観光客が多いばかりでなく、町の中に日本語の表示が多く、何か外国に来たのに少々がっかりする。

         16.メイプルシロップ
 大橋巨泉経営のOKギフトショップは、日本人観光客でいっぱいだ。表示は日本語だし、店員もほとんど日本の若者だ。

カナダの土産の定番はメイプルシロップである。春先にサトウカエデの樹液を採取して、インディアンから受け継がれた製法で何度も煮詰めるうちに琥珀色のシロップとなる。

ヘルシーな天然甘味料として、ホットケーキやワッフルはもちろん、アイスクリームやフルーツにかけたり、料理や飲み物の味付けに使われる。

お土産にメイプルシロップと最近発売のメイプルバターを求める。
17.ツアー最後の晩餐(バンフで)

帰路:カルガリー9/30 10:00発→(エアカナダ)→バンクーバー(乗継)→(ANA)→関空10/1 14:45着
18.カルガリー空港10:00発
  →バンクーバーへ
19.バンクーバー空港のエアカナダ機
20.お土産

        21.メイプルの落ち葉
 メイプルシロップも良いが、一番のお土産は紅葉したメイプルの落葉だ。ケベックのローレンシャン高原で集めた落葉を大事に持ち帰る。

駆け足のカナダであったが、壮大なナイアガラの滝、紅葉のメイプル街道、世界遺産都市ケベック、新雪のカナディアンロッキーと、自然と歴史を訪ねる変化に富んだ旅であった。

            終り
YouTubeはこちら

トップへ戻る           前に戻る
inserted by FC2 system