up 2015.8.15やまぼうし
 宝塚の滝めぐり
不動滝・丁字ヶ滝・龍王滝
宝塚駅〜不動滝〜見返岩・丁字ヶ滝〜清荒神・龍王滝〜宝塚南口駅
◇日時:2015.8.8(土)晴 猛暑
◇行先:宝塚 不動滝〜丁字ヶ滝〜龍王滝
◇主催:エコグループ武庫川
◇参加者:64名(スタッフ含む)

不動滝

丁字ヶ滝

龍王滝
行程:
阪急宝塚駅9:10→塩谷川紅葉橋9:35→長寿ガ丘9:55→不動滝(10:20〜:30)→仏舎利塔(10:40〜:50)→見返岩・丁字ヶ滝(11:10〜:20)→宝塚駅前(11:40〜昼〜12:30)
→一後川合流点12:35→宝の塚(13:00〜:05)→(調整池)→清荒神・龍王滝(13:35〜14:00)→清荒神駅14:20〜荒神川合流点14:40→宝塚南口駅15:00
                                                     歩13.5km
地図はこちら

武庫川エコハイクにスタッフとして参加し、宝塚の滝、不動滝、丁字ヶ滝、龍王滝をめぐる。10日連続の猛暑日予報で高温注意情報も発令されており、まさに耐熱訓練のハイキングであった。
「塩谷川」
 宝塚の滝に魅かれたのか、10日連続の猛暑日にもかかわらず60数名が宝塚駅に集合する。高温注意情報も発令されており、道中で倒れる人が出るのではないかと心配である。宝来橋(S字橋)を渡り、ローソンの角から塩谷川を遡る。六甲縦走でおなじみの道だ。途中に宝塚温泉の泉源があるのはあまり知られていない。紅葉橋に至るまでに汗びっしょり。甲子園大学の近くで木陰を見つけて休憩、水分を補給する。ここまで宝塚駅から約100m登ったことになる。右手に武庫川と長尾連山を眺めながら月見ガ丘住宅地を歩く。

宝塚駅スタートミーティング

宝塚温泉泉源 ナチュールスパと若水ホテルに供給

塩谷川 紅葉橋付近
「不動滝」
 丁字ヶ滝川に架かる小橋を渡ると長寿ガ丘住宅地に入る。市広報掲示板のある四つ角を左手に一気登りすると妙法寺である。右折して行き当たった民家(T藤さん宅)の横が不動滝への入口である。路上に郵便ポストがある?谷へ下り、観音谷川にかかる木橋を渡る。古い石積み堰堤を乗り越え、背丈を越える雑草をかき分けて進むと倒壊した2軒のあばら家だ。10年ほど前は、人が住んでいる気配があった。ポストはこの住人のもの?ゴルジュを奥へ進むと二筋の滝が見えてきた。落差約10m、厳島弁財天不動滝である。本日は水量が多く、水行用のトユばかりでなく岩壁にも滔々と水が流れ落ちている。涼しい!体感温度は5℃下がったようだ。意外に滝壺が広く、60人分のスペースがあった。全員が上がり切ってから、トップの人から順に下る。仏舎利搭の広場で全員の集合を待つ。

不動滝へのアプローチ 観音谷川堰堤を越える

ゴルジュの奥に二筋の滝が見えてきた

不動滝

倒壊したあばら家

日本山妙法寺仏舎利塔
「見返岩・丁字ヶ滝」
 妙法寺から長寿ガ丘住宅を一直線に武庫川河畔の県道まで下る。R176のバイパスとなっている道路は車の往来が激しい。丁字ヶ滝川にかかる見返橋に到着する。橋の欄干から川に下る。右岸側は危険なため、先行したスタッフがロープを掛けている。道路から滝は全く見えない。川底に下り、倒木や雑草をかき分けて少し上流に進むとひとすじの流れが見えてきた。丁字ヶ滝である。滝壺から見る滝は落差10mほどで生活排水のにおいがするものの見事である。こんなところに滝があるなどほとんどの人は知らないだろう。昔は見返岩と共に宝塚八景の一つに数えられ、茶店もあって温泉客が浴衣がけで涼を楽しんだという古の丁字ヶ瀧(絵葉書)。藪に隠れて煉瓦造りの隧道跡がある。見返り岩の切通しができる(明治16年)まで見返岩を貫いていたという。(古の丁字ヶ瀧隧道) (古の写真・絵葉書は宝塚市西図書館所蔵「丁字ヶ滝と見返り岩」より)
*宝塚八景:1902(明治35)年 大阪の画家山本永暉が描いた。「宝橋新月」(武庫川上流から見た宝来橋)、「小林梅雪」(宝梅園)、「磯西(きせい)晩渡」(伊孑志)、「荒神秋葉」(清荒神)、「塩寺晨鐘(しんしょう)」(塩尾寺)、「甲山過雨」(西宮市・甲山)、「面山風巒(ふうらん)(宝塚温泉対岸・川面の山々)、「丁香飛瀑」(丁字ケ滝)

見返岩

丁字ヶ滝川に架かる見返橋

見返橋を降りる

丁字ヶ滝

煉瓦造りの隧道跡(マウスをおくとで中が見える)
「宝塚駅」
 車道を宝塚駅に向かう。往路の塩谷川を渡り、宝来橋(S字橋)に戻ってきた。現在の宝来橋は明治35年頃の架橋以来5代目の橋で、フランスの女性彫刻家のマルタ・パンがデザインし、1994(平成6)年に完成したものである。S字にカーブしているのがいい。橋の南詰には1917年(大正6年)歌人与謝野晶子が夫と宝塚を訪れた時に詠った歌碑(1999年(平成11年)建立)がある。古の宝来橋(明治40年)。さて昼食場所である。予定していた公園は木陰も少ないので、ワシントンホテル裏の川辺の路上に決める。約1時間の大休止である。弁当よりも冷房の効いた食堂に入れば良かった。

「武庫川の 板の橋をば ぬらすなり 河鹿の声も 月の光も」  与謝野晶子


宝塚駅に向かう

与謝野晶子の歌碑

宝来橋(S字橋)
「一後川」
 木陰から出ると、じりじりと暑い日差し。午前中に10人以上がリタイアしたようだ。一後川(いちごがわ)の河口に出て、対岸の見返岩を見る。かつてここに鉄筋コンクリート製の千歳橋(1921(大正10)年竣工)がかかっていた。1945(昭和20)年10月、台風の豪雨で流出するまで、「愛の松原」の遊泳場とともに市民に親しまれていたという。古の千歳橋と遊泳場

一後川河口

愛の松原から見返岩を望む

一後川を遡る
「宝の塚」
 R176、JR踏切を渡り一後川を緩やかに上がる。川面から桜ヶ丘の通りは宝塚北高への通学路である。旭橋を渡ると御殿山に入る。UR団地の入口に「宝の塚」の碑がある。宝塚北部は古墳が多かったといい、その中にものを拾うと幸せになるという古墳があった。「宝の塚」といわれるようになり宝塚の地名の由来となった。その後の調査で該当の古墳は発見されていない。「宝の塚」で休憩をとったが皆さん座り込んだまま立ち上がろうとしない。次のすみれ台調整池までもうひと登りだが、さらにリタイア者が出そうなので、清荒神に直行することにする。下見時の調整池の写真を添付する。

宝の塚

(調整池から流下する一後川 橋は中国道)

(すみれ台調整池)
「清荒神・龍王滝」
 中国道の下をくぐる。部活帰りの中学生ががんばれ!と応援してくれる。清荒神の山門を入る。猛暑の中、参拝客もまばらで、露店は開店休業状態である。龍王滝は落差約10m、鉄斎美術館の横にあった。荒神川の源流である。不動滝、丁字ヶ滝に比べあまり涼さは感じなかった。最後の休憩は30分に及んだ。参拝する人、参道で買い物する人もあるので、ここで一次解散とする。人数は半分ほどに減っていた。

清荒神山門

清荒神境内

龍王滝
「荒神川」
 参道を下り、清荒神駅で2次解散する。荒神川はR176を潜り、武庫川に合流する。R176一帯は溢水し浸水するので治水対策工事が行われ、同時に親水空間が設置されている。河口まで頑張ったのはスタッフを含めて15人。スタート時の1/4になっていた。それぞれ、体力に応じて途中でリタイアしてくれたのだろう。途中で倒れる人はなかった。宝塚大橋を渡り、宝塚南口駅で終点。GPSの歩行距離は13.5kmを示している。まさに耐熱訓練のエコハイクであった。参加者も高齢化が進んでいる。来年の8月行事は見直す必要がありそうだ。

R176付近の荒神川

荒神川河口

ゴール宝塚南口駅を目指して
今回は武庫川エコハイク第100回目である。平成19年4月から8年間、参加者の累計は4,000人を越えている。単なるウォーキングでなく武庫川とその流域の自然環境、歴史、文化財、伝承などを学ぶことが一つの主旨となっているからだろう。参加者のお一人、宝塚のFさんがデザインした100回記念バッジが参加者全員に配付された。
記録作成に当たり「エコハイク武庫川」の資料を参考にさせていただきました。
やまぼうし

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