丹波 御嶽(三嶽)にクリンソウを訪ねて
作成 2016.5.21やまぼうし
■山名:御嶽(793.4m)
■場所:篠山市、2.5万地形図 村雲
■日時:2016.5.17(火)天気 晴
■同行:8人(男3、女5人)
 多紀連山の主峰御嶽(三嶽)793mに今年もクリンソウが咲いた。仲間とともに3年振り、2回目の自生地を訪れました。

クリンソウ群落(2016.5.17)
コースタイム
宝塚駅8:05・・みたけ会館9:55・・・火打岩駐車場10:08→ヨートギ谷登山口(10:30〜10:43)→大たわ(11:17〜11:25)→御嶽山頂(12:23〜昼〜13:00)→大岳寺跡13:30→クリンソウ入口13:40→群生地13:50→クリンソウ入口14:13→鳥居堂跡14:22→馬の背14:33→火打岩・丸山分岐14:37→火打岩登山口14:58→火打岩駐車場15:06・・・みたけ会館15:20・・・城東支所15:35・・・宝塚駅17:00、 走行120km、歩行約9km
Route Map クリンソウ案内図
「火打岩→大たわ」
 宝塚ら車を飛ばして約2時間、御嶽の登山基地ともなっているみたけ会館(瀬利自治会館)に立ち寄る。トイレ休憩と案内図をもらうつもりである。丁度女性職員が出勤してきたところで、カギを開けてもらう。御嶽への登山ルートは、丸山、火打岩(ひうちわん)、瀬利(せり)と3つのコースがあり、我々は火打岩コースを登るつもりである。しかし、職員が言うには最近開発されたコースがあり、最短の50分でクリンソウ自生地へ行けるという。この言を信じたのが失敗の始まりであった。県道301号線、畑川沿いの火打岩駐車場(標高290m)は50台ぐらいは駐車できそうな広場であり、先行車は1台であった。クリンソウシーズン真っただ中にしてはさびしい。

みたけ会館

火打岩駐車場

車道から御嶽が覗く
 火打岩登山口は、駐車地から車道を5分ほど下ったところにあるが、先の女性の言を信じて予定とは反対まわりの大たわ方向に歩きはじめる。天気快晴、新緑がまぶしい。登るにつれ、駐車地から見えていた御嶽のピークは山に隠れてしまった。20分以上登ったであろうか、クリンソウ登山道の案内板があり、踏跡道が谷に下っているのが見えた。この道に違いない。地図で確認すると、これは昔からある登山道で、国土地理院の地形図にも掲載され、我々一行のエスケープ道ともなっている。ヨートギ谷コースといって、開発されたわけではなく、ハイカーが安全に歩けるように整備し直したようである。踏跡道は畑川に下る。川を渡らなければならないが橋はない。川床へ下る手製のはしご段があり、飛び石伝いに対岸へ渡るようになっている。しかし、前夜の大雨で、川は増水し、流れも急で轟々と音をたてている。幅は5メートルほどだが飛び石は水没し、渡れたものではない。丸太が2本対岸に渡してあるがここを渡れというのだろうか?結局、元の車道に戻る。とりあえず「みたけ会館」に通行不能の連絡をする。

クリンソウ登山道(ヨートギ谷コース)

増水で渡渉できない畑川
振りだしへ戻るか、進むか思案の結果、大たわまで登ることにする。長い車道歩きは自然観察だ。沿道にはヤマフジ、タニウツギ、コガクウツギ、ジャケツイバラ、モチツツジの花が咲く。前方が明るくなったら大たわ512mである。日本海と太平洋の分水界の峠はトイレもある広い駐車場となっていて、御嶽や小金ケ嶽など多紀連山の登山基地でもある。青空に緑の御嶽が映える。標高差は約300mである。

大たわ「多紀連山県立自然公園」

多紀連山O2の森

大たわから御嶽793mを望む
「大たわ→御嶽」
 御嶽登山道を登る。緑陰を渡る風が気持ちいい。階段が始まる。長く、段差がきつい。続いて岩場、鎖やロープがついている。本日一番の難所である。足腰の弱い女性もあったが、全員クリアする。一息入れる。林床に群生しているウリハダカエデが目を引く。赤い花をつけている高木はベニドウダンと教わる。山頂が近づくと木立の間から、日本海に続く山なみや多紀連山小金ケ嶽が、眼下には火打岩が展望する。

御嶽登山口から大たわ俯瞰

緑陰の道

段差のきつい階段が延々と続く

岩場をよじ登る 本日一番の難所

ウリハダカエデの群落

火打岩の展望 駐車場が見える

小金ケ嶽展望
「御嶽」
 大たわから登り始めて約1時間、一等三角点、方位盤、西紀町の無線中継施設のある御嶽山頂793mに到着する。先行の一組が昼食中であった。南に篠山盆地から北摂の山々を、北には西紀町から日本海に続く山々が展望する。天気が良すぎて霞んでいる。木陰で遅い昼食を摂る。

篠山盆地と北摂の山々(左に深山、右に白髪岳、松尾山、西光寺山を認む)

西紀町と日本海へ続く山々(大江山、床尾山などが見えてるはず)

役行者を祀る石室(東ピーク)

御嶽山頂

無線中継施設の木陰で昼食
「御嶽→クリンソウ自生地」
 13:00頂上を出発、東ピークの石室前から下山にかかる。岩場の道は結構険しく慎重を期す。大岳寺跡を過ぎたところでヨートギ谷登山道が合流してきた。クリンソウ自生地まで100mの案内があるが、実際は5分以上下ったところが自生地への入口であった。

岩場を下りる

大岳寺跡

クリンソウ自生地入口
「クリンソウ群落」
 谷に下って行くと、自生地の大きな案内板があり、夫婦橋という手製の丸太橋を渡る。前回にはすでにここでクリンソウの迎えを受けたが、今回は花のない数株があっただけ。3方から沢が集まる中心地へやってきた。花をつけたクリンソウが散見するだけで群生まではいってない。ずっと奥地に一群が見えるがロープが張り巡らされていて近づくことはできない。最奥の五輪塔前に一群があるが、こちらはまあまあである。マツカゼソウがかなり進出してきているのが気になる。パンフレットによれば約4haに17万株が自生しているとあるがとてもその数だけあるようには思えない。3年前の同時期の写真を見比べると明らかである。毎年群生地が変わるとは聞いているが・・・。ここ1、2年は夏の集中豪雨で、丹波地方の谷筋はあちこちで土砂災害が発生しているが、ここでも砂地が目に付く。気候変動の影響を受けているのではないだろうか。はたまた、鹿が食べだしたのだろうか。
花を観察する。案内書によれば、九輪となるのは古来まれで、三、四輪が最も多いという。小林一茶は「九輪草四五輪草で仕舞けり」と詠んでいるがまさにその通りであった。クリンソウを前に記念撮影をして誰もいない群生地を後にする。

クリンソウ保護区

自生地の中心

自生地中心のクリンソウ

沢筋

五輪塔前の群落

五輪塔前の群落

四輪草?
「下山」
 元の登山道に戻り下山にかかる。鳥居堂跡地、馬の背、丸山分岐を見送り火打岩登山口へ向かう。階段道を下り、猪ゲートを開けて民家の軒下を通って県道に降りてきた。駐車場までは登り返すことになる。帰りがけに、トイレの借用と登山道の報告をしようと「みたけ会館」に立ち寄るが、まだ3時過ぎなのに鍵がかかってトイレも使えなかった。クリンソウはちょっと寂しかったが、多紀の名山御嶽に登ったこと、緑のシャワーの中の観察紀行であったことで良しとしよう。お疲れ様でした。

鳥居堂跡地

丸山・火打岩分岐

階段道 チャノキが多い

登山道は民家の軒下を通る

火打岩登山口の民家

御嶽(火打岩登山口から)

―登山道の出会い―


ジャケツイバラ(車道)

タニウツギ(車道)

コガクウツギ(車道)

ヤマフジ(車道)

ウリハダカエデ(車道)

ベニドウダン(御嶽)

ウラジロノキ(御嶽)

ユキノシタ(民家)
やまぼうし
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