up 2017.2.8 やまぼうし
六甲 有馬氷瀑2017年(2)
有馬温泉~魚屋道・炭屋道~百間滝・似位滝~七曲滝~有馬温泉
◇日時:2017.2.6(月) 晴のち曇
◇行先:百間滝・似位滝・七曲滝
     2.5万地形図 有馬
◇同行者:MNC山歩会11名(男7、女4)
有馬紅葉谷の滝は今冬は1月中~下旬に一時氷結したものの以降は高温が続き、今回は全く氷瀑を見ることができなかった。それでも初めての人にとっては感動的な滝見となったようです。本文は氷瀑とならなかった滝めぐりの記録です。

*ネット情報では1月16日~23日ごろ七曲滝で30%ぐらいの氷結度だったようです。

行程:
魚屋道登山口9:25→炭屋道分岐(9:59~10:05)→炭屋道東屋10:20→湯槽谷出合10:30→白石谷分岐10:45→う回路下10:50→う回路上11:000→百間滝分岐11:10→百間滝11:30→似位滝(11:40~昼~12:10)→百間滝分岐12:25→う回路上12:37→七曲滝分岐12:40→七曲滝(13:00~13:07)→七曲滝分岐13:25→う回路上13:28→う回路下13:34→白石谷分岐13:38→湯槽谷出合13:50→炭屋道東屋13:58→魚屋道(14:22~14:28)→登山口14:51→有馬温泉バス停15:05/15:20発
Route Map1(往路)Route Map2(帰路)滝周辺Map (歩行全10..8km)
「魚屋道」
 宝塚駅から阪急バス乗車。有馬温泉の一つ手前の有馬東口で下車する。有馬温泉まで乗るよりは、¥110安いし、魚屋道登山口までの歩行も平坦で楽である。かんぽの宿でトイレを借用したため集合9:10より少し遅れた。集合したのは神鉄利用者、船坂から歩いてきた人、夕べ有馬温泉に泊まった人と合わせて男女11名となる。このところの高温で氷瀑は期待できないが天気も良いしまあいいか。軽く準備運動して、魚屋道を登り始める。ロープウェイ駅から炭屋道分岐(東屋)までの林道は、2014年8月の台風11号による災害復旧工事で通行止めで、魚屋道・炭屋道を回って紅葉谷に向かわなければならない。林道歩きの3倍の60分を要する。工事期間は2017年1月31日が3月10日に延長されていた。これは治山工事のことで、林道の開通時期はさらに遅れて未定である(2017.8.28神戸森林整備事務所)。車が通れるほどの道をジグザグと登る。地図で見ると炭屋道(615m)まで標高差185mで15回のカーブがある。35分かかって炭屋道分岐に到着。ベンチで休憩して、標高差130mの炭屋道を15分下って炭屋道分岐(東屋)に到着する。

魚屋道登山口で準備体操

魚屋道を登る

炭屋道分岐

炭屋道東屋

東屋前の林道は通行止め 工事終了は3/10
*林道ロープウェイ有馬駅~炭屋道分岐は通行止め(2018.1現在)
「紅葉谷へ」
 一息入れて、林道を歩き始める。すぐに滝川の流れを渡る。もともと大きな土管を通していたが土砂に押し流されてしまっている。増水を心配していたが、昨日の雨の影響はほとんどなく無事に通過する。湯槽谷出合から紅葉谷に入る。崩れかけた石の階段を登り、白石堰堤を乗り越え、白石谷を進む。土砂、倒木、流木が山をなし、道標が埋もれている。数年前の台風・大雨のすごさがわかる。白石谷分岐道標で紅葉谷・極楽茶屋方面に進む。谷が荒れていなければ熟練者向けの白石谷を行きたいが、下見の結果危険と判断した。

滝川の流れを渡る

湯槽谷出合 いよいよ紅葉谷へ入る

土砂、流木で荒れた白石谷

土砂に埋まった道標

白石谷分岐(直進:白石谷、右:紅葉谷極楽茶屋跡方面)
「う回路」
 いよいよ本格的な登りにかかるがすぐにう回路表示である。七曲滝方面は登山道が崩落したままで通行できない。丸太階段が始まった。両脇にロープの手すりがついている。まったくの板敷の階段のところもある。もともと痛かった右膝をかばって左足からステップを踏む。標高差50mぐらい階段を登るとう回路が終わり、元の登山道に合流する。疲れたー。さらに尾根筋を登ること10分で百間滝への分岐標識である。本日の最高ポイント680mである。

う回路(下)

う回路は丸太階段道

う回路を登る

う回路(上)

崩落地

百間滝分岐
「百間滝・似位滝」
 山腹をトラバースして、百間滝へ急降下する。雪はないがずるずる滑る。途中に滝を真上から覗くところがあるが危険なのでトラロープを張ってある。谷底に降りたつ。右手の真正面にスマートな百間滝が立ちはだかって見える。高さ30mぐらいだろうか、氷瀑とはなっていないが岩壁を伝う垂直な流れは見事である。集合写真を撮り、隣の似位滝へ向かう。こちらは滝壺へはロープでよじ登らなけばならないので、遠くから眺めることにする。数段にわたって屈曲して流れる滝は凍り付くとシャンデリアと呼ばれるように豪華な感じになるという。日の当たらない谷は冷える。もう一方の谷に大きなつららが見える。手元の温度計は+3℃。ここで昼食とする。

百間滝、カメラに治まり切れない

全員集合

似位滝

似位滝の下で昼食
「七曲滝」
 百間滝下(610m)から百間樋分岐標識のある紅葉谷道(680m)へ登り返す。僅か70mの標高差だが体にこたえる。尾根道を七曲滝方面に下っていく。途中崩落個所を通過する。迂回路(上)看板に出てきた。この看板を乗り越えて七曲滝へ向かう。七曲滝分岐までは特に危険なところはないが、この先2,3分歩いたところが崩落地で、道が寸断している。足の調子が悪いという一人にリュックの番をお願いして身軽になって滝に向かう。
 さて、道は谷道と高巻き道に分かれるのだが、まずは谷道を偵察する。蟇(がま)滝脇の難所の岩壁は氷壁とはなっていないが、岩壁に張り付くようにして進まなければならない。しっかりした足場はなく、滑れば10m以上下の蟇滝に転落だ。岩壁にハーケンだけは打ってあったがロープはない。身軽なKさんが渡り終えて、ロープを張ろうと言ってくれたが初心者もいるので危険と判断、戻って高巻き道を行くことにする。こちらも足場が悪く危険だが、木の根や立ち木につかまることができる。谷を塞ぐ流木の山を乗り越えて、滝下に到着。七曲滝は氷結していなかったが大きな氷の塊が転がっていた。本流は音を立てて流れ落ちていたが、岩壁のしずくが凍り付くと扇型になることが想像される。

う回路(上)看板をすり抜けて七曲滝へ

七曲滝分岐 ここへリュックを置く

崩落現場

蟇(がま)滝

谷道は垂直の岩壁を掴んで、右下はガマ滝

高巻き道は立ち木や木の根を掴んで

谷を塞ぐ流木

七曲滝で

氷塊
「下山」
 七曲滝分岐に戻る。往復30分以上かかってしまった。崩落現場を確認して、元のう回路看板まで戻る。再びう回路の階段を下る。サポーターをつけてはいるが膝が痛い。白石谷分岐→湯槽谷出合→炭屋道東屋へ戻ってきた。東屋から魚屋道までの登りが今日一番きつかった。途中2回ほど休みながら20分以上かかって登り切る。霰が降ってきた。帰りのバス時間が気になり、魚屋道は霰や雪の降りしきる中小走りに下る。乗り遅れたら2時間後までないのだ。おかげで有馬温泉バスセンターには15分前に到着できた。アイゼンでも着けていたらとても間に合わなかっただろう。宝塚駅Mレストランで反省会。今日はサービスデイでいつもの半額で楽しい時間を過ごすことができた。

魚屋道登山口に降りてきた

有馬温泉金の湯足湯前
今日は百間滝、似位滝、蟇滝、七曲滝と4つの滝を見ることができた。氷瀑ではなかったが、水量もあり、それなりに良かったと思う。夏場にはイワタバコが群生するのでまた訪れてみたいところだ。通行止めも解除していることだろう。お疲れ様でした。

立春に 氷瀑巡る 粋シニア     幸生

やまぼうし
関連ページ:
有馬氷瀑2018年(2018.1.30)

有馬氷瀑2013年(2013.1.28)

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