UP 2017.3.16やまぼうし
小野アルプス縦走
■日時:2017.3.13(月) 天気 曇時々晴
■行先:兵庫県小野市/加古川市
     小野アルプス8山縦走
     1/25000地形図 三木・社
■同行:MNC山歩会17名(男8、女9)
小野アルプスは加古川市と小野市にまたがる東西約5kmの低山。最高でも惣山の198.9mであるが、紅山182.8mの南面、高さ70mの岩場が特徴的で、ふるさと兵庫50山に選ばれている。シニア男女17名が、市場駅をスタートし、温泉「ゆぴか」から8つの山々を縦走して小野町駅まで歩く。

<小野アルプス紅山>
コースタイム:歩行11.5km
市場駅9:34着/9:55発〜ゆぴか登山口10:15〜高山10:25〜日光峠10:40〜前山10:52〜愛宕山11:02〜安場山11:17〜アザメ峠11:48〜総山12:03〜アンテナ山(12:20〜昼〜12:50)〜惣山13:02〜岩倉峠13:19〜紅山下13:30〜紅山(13:55〜14:10)〜きすみの森入口14:40〜鴨池公園15:08〜小野町駅15:48/16:11発
Route Map 
1.加古川線のトラブル
 小野市といっても阪神間の人にはあまりなじみがない。山があるの?どっこい日本一低いとは言えアルプスがあるのである。山陽本線加古川駅から加古川線に乗換えて市場駅に向かう。ネットの乗換案内で調べた結果は乗換時間が5分あるのでスムーズに乗り換えできると思ったのが間違いだった。5人が乗り遅れてしまったのである。乗換には地下の改札でもう一度切符を通さなければならず、また切符を買い直す人もある。改札からホームまではひとり幅のエスカレータに乗らねばならない。ホームに上がったら、折り返しの電車から下りてきた乗客がホーム一杯に広がり身動きがとれない。改札には案内係がいたにもかかわらずワンマン運転手は定刻に発車。というわけである。三宮で先頭車両に乗ったのも失敗で、降車したホームから改札までが遠かった。次発は1時間後。加古川駅から市場駅まで2台のタクシーで追いかけるほかなく、しめて10,000円弱の出費を余儀なくされた。JRに恨み骨髄である。ネットの乗換案内も過信禁物だ。

加古川線市場駅で後続のタクシー乗車組を待つ
2.ゆぴか温泉から
 無人の市場駅でタクシー乗車組を待つこと20分。直行組と合わせて17名が勢ぞろいする。車中で降っていた雨が上がったのが幸いである。さて登山口のゆぴか温泉はどう行くのか。案内板もなければ、人っ子ひとり通らないのでさっぱりわからない。車道に出てみたら矢印案内があった。歩15分でゆぴか温泉の広い駐車場に到着、小野アルプスの登山口があった。目の前の丘が最初のピーク高山のようである。雑木林を緩やかに登っていく。要所要所に道標もあり迷うことはないが枝道もあり、どちらが近いのか?温泉から散歩に来たのか二人ずれのおばさんに道を尋ねる。10分で高山127.1mに到着。山というより丘である。展望台のベンチから加古川の流れや小野平野を見ることができた。

ゆぴか温泉登山口

第1のピーク高山127.1m

高山から小野町の展望
3.東コース (高山、前山、愛宕山、安場山)
 明るい雑木林の細道を下って日光峠へ。上り返して車道に出たところが前山135.8mで、樹の下に表示がある。当の前山は隣のNTTの中継アンテナに占領されてしまったようだ。再び山道に入る。ネザサが多く、ヒサカキ、ソヨゴ、イヌツゲなど低木が続く。植生が豊かというわけではない。いつの間にか愛宕山154.2m、安場山156.6mを通過してあさぎり山道との分岐の峠110mに降りる。

日光峠80m

前山はNTT中継アンテナに占領

前山135.8m

愛宕山154.2m

安場山156.6m
長い丸太階段道を登っていく。トラロープもあり、結構きつい。無名のピークを下ったところがアザメ峠80mで、小野と加古川を結ぶ車道が走っている。ゆぴか温泉からアザメ峠までが小野アルプス東コースと言われている。道標と小野観光協会発行のハイキングマップには7.9km歩行1.5時間とあるが、GPSの測定では4.2kmであり、これはおかしい。歩行時間は同じ1.5時間であった。

アザメ峠 東コース入口 ゆぴかまで7.9km?

峠の地蔵

アザメ峠中コース入口
4.中コース(総山、アンテナ山、惣山)
 車道を少し歩き、峠のお地蔵さんにご挨拶して、後半の中コースに入る。3等三角点のある総山(そうやま)168.4mを通過。全く展望なく、アンテナ山へ向かう。雑木林の道から岩場の道となり、あたりの展望が開けてくる。アンテナ山171.6mとはテレビ中継アンテナがある場所である。展望のいいところで昼食休憩とする。南に山陽道と加古川の工場地帯と瀬戸内海、東は淡路島から六甲山系、北には加古川の流れと小野市街地、播磨、北摂の山々、良く見れば三田の羽束山や有馬富士まで見通せる。午後は、アンテナ山を一度下り、上り返して、小野アルプス最高峰の惣山(別名小野富士198.9m)に到着する。 立ち木越しに紅山のスロープが覗く。

総山(そうやま)168.4m

アンテナ山171.6m

惣山(そうやま)198.9m
5.紅山(べにやま)
 惣山から長い丸太階段を下り、岩倉峠から紅山の下に出る。赤茶にオレンジの岩肌が前面に立ちはだかる。落伍者が出る前に集合写真を撮っておく。登りの注意(リュックのひもをしめて、3点確保、岩場では不用意に立ち上がらない、各人の体力に応じてゆっくり慎重に)をしてから各人それぞれに登り始める。はじめは歩いて登り始めたが、そのうちに四つん這い(三点確保)に、手がかりや足場を探して右や左へ。中段から先はさらに急こう配となり、這いつくばる状態となる。リュックの重みで後へ反り返りそうだ。平均斜度は40度ぐらいあるのではないだろうか。白ペンキが登りやすいコースを指示し、ところどころ手足を掛ける穴も削られている。ロープのたぐいはなく、まるでボルダリングのようである。ただ、ごつごつした硬い岩で滑らないのが幸いだ。無我夢中、緊張の20分の岩登りで紅山(182.8m)の頂上に立つ。標高差はGPS測定で70mであった。待つこと20分、最後の一人がベテランのサポートをうけながら到着。期せずして皆さんから拍手が沸き起こる。足に痙攣を起こしてしまったようである。

紅山182.8mを仰ぐ

紅山の登り

中段で

頂上直下 最後の一人 ガンバレー!
6.鴨池へ
 紅山から西に縦走路は続くが(西コース)、北斜面を下りて鴨池へ向かうことにする。こちら側はまったく岩場がなく雑木林の中に丸太階段が連続している。アベマキの林を抜けて里に下りる。この辺一帯は「きすみ見晴らしの森」として整備されているようである。スタート遅れと、紅山登山で思わぬ時間をとってしまったので、予定の電車はあきらめて鴨池をまわることにする。用事のあるお一人だけは隊列を抜けて駅へ走る。岩倉入口の田んぼの中に駐車場と仮設トイレがあった。左にメガソーラーを見て車道を渡ると鴨池(男池)で、カモがわーと寄ってきた。どうも餌付けされてしまったようである。鴨池公園でトイレ休憩、小野町駅へ向かう。道々振り返ると小野アルプス8つの峰々がシルエットに浮かんで見える。小野町駅のレストラン?で無事の完走を祝う。 お疲れさんでした。

惣山と紅山(右)

鴨池(男池)

鴨池公園案内所

小野町駅レストランで

加古川線小野町駅

木々の芽や 小野アルプスも 春近し     幸生

−出会い−

小野アルプスにはギフチョウが生息

ヒメカンアオイ(ギフチョウの食草)

オオイヌノフグリ
俳句/中村、文・写真・編集/平山

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