UP 2018.2.27HRY
MNC山歩会2018年2月例会
東六甲 逆瀬川源流域の山々を歩く
■日時:2018.2.26(月) 晴れ
■集合:9:00逆瀬川駅
■行先:東六甲 逆瀬川源流域の山々周回
     行者山(415m)、岩倉山(488m)、譲葉山北峰(524m)
     岩原山(573m)、小笠峰(493m)、樫ヶ峰(461m)
■同行:山歩会 17名(男11名、女6名)
ルートタイム:
逆瀬川駅9:03・・(阪急バス)・・西山団地前バス停9:10〜ゆずり葉の森公園発9:30〜行者山東観峰10:25〜行者山10:47〜岩倉山反射板11:13〜岩倉山11:23〜岩倉山展望地(11:28〜昼〜11:58)〜譲葉山北峰12:10〜岩原山12:38〜大谷乗越13:05〜社家郷山登山口13:30〜小笠峰13:45〜西三ツ辻出合13:55〜東三ツ辻出合14:12〜馬の背14:17〜樫ヶ峰14:26〜岩倉橋15:02〜西高バス停15:15  
行程図はこちら (歩行10km)
「行者山」
 ゆずり葉の森公園に集合したのはMNC山歩会17名、近隣の山歩きなので自宅から歩いて来た人が4人あった。ここは北摂里山博物館の一つである。今日は武庫川の支流である逆瀬川源流域の山々を巡るという企画である。天気も回復し、風もなく暖かい。いつものようにKさんの音頭で軽くストレッチングをしてからスタートする。最初に登る山は行者山。六つの登山コースがあり、これから登るのは逆瀬台西コースになる。地域の人々が毎週定例登山している。リーダーの私も毎回参加していたが、足腰の故障で休んでいたので今日は久しぶりである。足首、膝、両足とサポーターをつけ、万一に備えて漢方薬68番もザックに入っている。樹木銘版がついた自然観察路を登っていく。最初の見晴らしポイントは「ゆずり葉ピーク」と名のついた234m地点で、ここの道標は国土地理院の地図上にルートが書いてある。これは2005年に地域の人たちが手作りで作った道標で、行者山には20個所ある。私もその一員である。
急登が始まる。低山ながら補助ロープ、はしご段が数か所あり、結構厳しい。見晴らしのある所で何回か休憩する。途中、イチヤクソウ、ササユリの群生地があるが場所は言えない。

ゆずり葉森の広場からスタート

東観峰を目指して

行者山南テラスで
1時間で行者山東観峰に到達する。わずか383mだがここからは360度の展望である。残念ながら春霞で、関空や比叡山、金剛・葛城山など遠方は見えないが、阪神平野、大阪のビル群、六甲連山、北摂、箕面の山々が展望する。特にこの角度から見る甲山の姿が美しい。メモリアルボックスに記帳する。Nさんが即興の俳句を書き入れました。行者山本峰415mは立木に囲まれて展望はない。

行者山東観峰到着383m

行者山東観峰道標

行者山本峰415m

行者山本峰下からの展望
「六甲縦走路」
 行者山本峰からママコナの群生地(最近少なくなった)を下って六甲縦走路に登り返す。すこし回り道して、岩倉山反射板を目指す。ここは展望地だが霞ががっていまいちである。暑い!日陰がほしい。一服して縦走路を横切って、三角点のある岩倉山488mにお参りする。周囲はきれいに清掃されている。ここまで登って清掃する人がいるのである。感謝。縦走路に戻る。昼食には早いが、縦走路で唯一展望の開けた岩倉山鉄塔前広場で早飯とする。眼下に今歩いてきた行者山やはるかに甲山を望む。

東六甲縦走路へ

岩倉山反射板

岩倉山三角点

展望の昼食ポイント

展望ポイントで集合写真
昼食後は集合写真を撮影し、縦走路を歩く。譲葉山にさしかかるが、ほとんどハイカーは素通りしてしまう。実は譲葉山には4つの峰がある。東、中、西と北峰である。縦走路から外れてその一つ北峰524mを案内する。ここには磐座があり、郷土史研究家によれば古墳であるという。なるほど地形図を眺めると丁度前方後円墳の形をしており、その頂部に二つの磐座がある。神功皇后の三韓征伐の帰りを待ち伏せていた腹違いの子香坂王(かごさかのみこ)が不慮の死を遂げて5人の家臣が殉死した。その甲冑6つを譲葉山に埋めたことから六甲山と名づけられ、譲葉山こそ六甲山の主体であるという伝承がある。こちら参照

譲葉山北峰の磐座

古墳か?
「岩原山」
 冬枯れの縦走路は見通しがきく。北側には名塩の街並みが、南側には阪神間の街並みや甲山が樹間に覗く。縦走路を外れてもう一つの岩原山573mへ登る。宝塚市の最高峰で、ケルンがある。残念ながら立木に囲まれて展望はない。

岩原山(宝塚最高峰)
縦走路にもどり、下っていくと大谷乗越(車道)である。縦走路は道路を横切って大平山に向かうが、我々は県道82号線を下っていく。ヘヤピンカーブの続くこの道は冬季凍結のため有料の盤滝トンネルができたが、トラック等大型車両の通行料は高いので、天気が良ければこの道を通る。車が多いので歩行注意である。社家郷山の登山口までは約1kmの車道歩きだが、道路下に目をやれば谷底には家具、家電、タイヤなどが不法投棄されていて目を覆う。不届きものが多いのだ。ほとんどプロの仕業であろう。一番の鞍部は逆瀬川が流れる。エデンの園に抜けるエスケープルートを考えていたが全員元気である。

県道82号を歩く

逆瀬川源流の橋、この先が小笠峠
「社家郷山」
 大谷乗越から車道を歩くこと30分で小笠峠の社家郷山登山口につく。社家郷とは西宮神社を守る氏子の村々(広田、越水、中村、西宮郷)のことで、社家郷村の持ち山が社家郷山である。山系一帯を指し、社家郷山という名前の山はない。今日一番の急登である。標高差は60mぐらいだが、斜度30度はありそうで場所によっては四つん這いで登る。落石も注意である。幸い立木や木の根があるので助かる。15分の苦闘で尾根に到達する。そこは小笠峰493mで社家郷山系の最高峰である。朽ちた道標にその名がかすかに読める。小笠峰出合、西三ツ辻出合、東三ツ辻出合と起伏の尾根を歩く。途中、根の直径が5m以上もあるソヨゴの倒木がある。昨年の台風被害であろう、花崗岩の岩肌で根が浅いのです。巨岩を登ると展望が開け、馬の背展望台につく。尾根の東側に今日歩いてきた山々が一望する。西側を見れば、甲山や北山ダム、観音山・ごろごろ岳が、眼下は西宮ゴルフ場から西宮、芦屋の街並みである。振り返れば大平山から六甲最高峰までの山々が連なる。

社家郷山の取付きは30度の傾斜

小笠峰493m(社家郷山最高峰)

小笠峰出合で

根っこの直径5m以上もある倒木(ソヨゴ)

馬の背展望台

今日歩いてきた山々を振り返る(行者山、岩倉山、譲葉山)

東六甲の山々 アンテナは大平山
しばし展望を楽しみ、今日最後の山、樫ヶ峰へ登る。頂上は立木で展望はないが、社家郷山と彫られた石碑がある。朽ちた道標には甲山より152m高い樫ヶ峰461mと書かれている。下りにさしかかる。ザレ地を慎重に下っていく。こちらの展望も素晴らしく、甲山がぐっと近づいて見える。ゴルフ場とゆずり葉台のT分岐にぶつかる。我々はゆずり葉台に向かうが、いつか間違ってゴルフ場に下り、ゴルファーから不審な目で見られた苦い経験があった。

樫ヶ峰461m 手前は馬の背

樫ヶ峰山頂の石碑(社家郷山と刻まれている)

樫ヶ峰東斜面からの甲山、北山ダム、阪神間市街地の展望
関電鉄塔からは巡視路を下るが、プラスチック階段が延々と続き、かなり急で崩壊しているところもある。とうとう私も膝を痛めてしまった。私の後ろを歩いていた長老のKさんがつまずいて転びましたが大丈夫のようです。皆さん最後の下りはきつかったようです。

関電巡視路を下る

ゆずり葉緑地公園に下山
「反省会」
 麓の岩倉橋まで全員無事に降りてきました。歩行10km、予定より15分ぐらいの遅れでした。西高バス停前で解散式、都合の良い方13名が反省会へ。マンション1階のお店は予約していたので料理をセットして待っていてくれました。おでんで乾杯。今日一日を振り返ります。仲間とのふれあいも楽しみの一つです。お疲れ様でした。

おでんで反省会

「シルバーや 枯れても滲む 春の水」      幸生
俳句/中村、文・写真/平山
武庫ネイチャークラブ

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