2019.4.24 やまぼうし
摂丹国境 海見山・柏野山
■日時:2019.4.20()
■山名:海見山519m、古森山550m、柏野山570m
■場所:篠山市 2.5篠山・藍本
■同行:ハナミズキ
2009年以来3回目の海見山・柏野山である。武庫川エコハイクで摂丹の山歩きとして提案したものの、作今の台風や大雨で道が通れるかどうかわからず、下見の下見でハナミズキ同行で歩いてみた。結果は通行はできるがかなりハードで団体で歩くには不向きだとハナミズキの感想である。本番の下見でスタッフの意見はどうだろうか。

ルートタイム

JR草野駅9:45→細田橋10:05→大谷池10:25→鉄塔10:33/10:38→シダ群落10:45→ザレ場11:05→露岩二六石柱11:25→分岐11:33→(急登)→尾根分岐11:58→海見山12:16/12:43→地蔵峠12:57→水路跡13:08→石柱道直ピーク13:17/13:29→古森山(寺跡)13:44→柏野山13:51/13:56→うらやま池14:18→水路分岐14:32→地蔵峠14:40→登山口15:06→高速ガード15:16→古森15:23→JR草野駅15:57

歩行10.2km、Route Mapはここ


古森山と海見山(草野から)

「大谷池から海見山へ」
 草野駅西側には2か所の有料駐車場があった。JA丹波の管理で300円を料金箱に入れればいい。身支度を整えて、さてどちらから回るか思案するが本番は柏野山から回るだろうと考えて、今日は海見山から回ることにする。福知山線の踏切の正面に見えるのは海見山だ。尾根が南に伸びてやがて緩やかに下っている。振り返れば虚空蔵山の北尾根の山々が連なって見える。R176の広い歩道を南下。舞鶴若狭自動車道の丹南武庫川橋をくぐって細田橋にかかる。対岸の摂丹国境松は2代目だが、まだそれとわからない。細田橋を過ぎてすぐ、武庫川左岸に摂丹国境碑がある。ヤマザクラの並木の向こうにこれから登る送電線鉄塔を望む。民家の門柱前の道標のある角地にやってきた。道標の文字がよく見えないので、庭仕事の女性に尋ねてもわからないという。左折して山へ向かう。地図ではこの山奥に藍本高原住宅が点在しており、車が行き来している。左手にサンキュウの園を見て進むと愚痴聞き(ぐちきき)地蔵がある。

草野駅踏切から海見山を望む

舞鶴若狭道但南武庫川橋

摂丹国境碑

武庫川のヤマザクラ

道標 右奥へ

ぐちきき地蔵
 まもなく取付の新池である。水は澄みこれからのぼる鉄塔の影を映している。鉄の橋を渡り、急登すると鉄塔東播#40の下に出る。行くて正面に海見山を望む。一息入れて踏跡道を上っていく。ピンクの梱包テープが誘導する。コシダの群落に突入する。踏跡がそれとなくわかるので迷い込むことはないが胸元ほどの深さがあり、これでもかと言わんばかりに続いている。マダニ注意だ。コシダが途切れてザレ場が現れる。左(西側)の展望が開け、虚空蔵山が望まれる。再びコシダ群落だ。尾根が狭まり露岩が現れる。二六と書かれた石柱がある。木々の間から虚空蔵山を見ながらの登りだが、振り返るとオッコ、メッコが見える。その先は淡路島だからその間は海だ。海の見えない海見山と思っていたが、やはり海が見えるのだ。これは発見だ。

新池

鉄塔 東播#40、正面は海見山

シダ群落に突入

ザレ場から虚空蔵山展望

露岩帯 二六石柱

オッコ・メッコ展望 海が見える?
 露岩帯を過ぎると右への分岐道がある。見覚えがあるこの道は倒木だらけである。直進は急登が始まる。尾根上までは標高差100mはあるだろうか、約30分、立ち木を掴みながらあえぐ。体力的に今日一番の難所であった。やっとの思いで尾根上に到着する。忘れもしない迷走の分岐点である。海見山へ向かうときは分岐があるとは気づかないが、反対から下るときはY分岐の右(西側)へ行ってしまいそうになる。なんの目印もないから要注意だ。緩やかになった尾根を歩くこと20分で海見山三角点(点名南山)に到着する。立ち木に囲まれて展望はないが、西側の松の大木の隙間から白髪岳と松尾山がのぞく。葉が生い茂ったら展望はないだろう。小広場の松の倒木に腰かけて昼飯とする。

分岐は直進する

尾根上の分岐は左へ(右通せんぼ)

海見山三角点 518.8m(点名南山)

海見山山頂で

山頂から白髪岳(左)と松尾山
「柏野山へ」
 海見山から北上する道は緩やかに下っていく。明瞭でテープ類も多い。下りきったところは丸木橋が架かる峠(430m)で、手製のプレートが海見山・柏野山の方向を示している。十字路の左(下り)は古森へ、右(水平道)は水路跡であり、柏野山は直進の登りである。この丸木橋は10年前と変わらない。少し登った左手に3体の地蔵がある。それゆえ地蔵峠というのかもしれない。

 明瞭な道が登っていく。標高490m付近で水路跡を横切る。うらやま池から流れ出る水路で今は水はない。帰りはこの道を通ってくる予定である。石柱のある530mのピークに達した道はそのまま緩やかに下っていく。テープにつられて先行したハナミズキが池が見えると言っている。GPSを確認すると柏野山ではなく、うらやま池に向かっていることに気付く。大方下り切ってしまったハナミズキを呼び戻す。このピークから90度以上左へ、柏野山方面に下る道があったのである。それで10年前を思い出した。反対の柏野山から地蔵峠へ下ろうとして、いつの間にか池に降りてしまったことを。ここは要注意ポイントで何らかの道標が必要だ。石柱には森直と彫られている。しっかりGPSを見ればよかったと反省しきり。

 20分のロスで柏野山方面へ向かう。急に道が荒れてきた。倒木が多くテープ類もない。GPSをしっかり見ながら次のピークに到着する。石柱があり、ここは古森山(寺跡)550mであることを確認する。なだらかな道を下り、上ったところが柏野山573mであった。立ち木に囲まれて展望はなく、木の幹にぶら下がっている手製のパネルで柏野山とわかる。

峠の丸木橋430m

迷いのピーク、森直の石柱530m

古森山(寺跡)550m

柏野山573m
 うらやま池へ下る道は林の中で方向感がわからず先行者のテープに頼る。途中の分岐が要注意で右側(池側)にとる。約20分でうらやま池の堰堤に降りてきた。標高495mの高所にあるため池は近隣にはない。さほど大きくはないが水清く、森影を映して静かにたたずんでいる。天気快晴、堰堤から六甲最高峰が見える。手前のピークは焼山、鉄塔は西鎌倉山と思われる。池の端が切り開かれ水が流れ出ているが、伏流となって消えている。ポンプアップの水道管があるが、どこへ導水しているのだろうか。そんなことを考えながら、山を取り巻く水路跡の道を歩く。途中に崩壊の跡や倒木があったが通行は可能で、往路の分岐点に戻ってきた。正面に海見山のシルエットを見ながら地蔵峠に下る。

うらやま池に降り立つ

うらやま池

流路

六甲最高峰を望む

水路跡を歩く

シルエットの海見山

峠の三体地蔵
「古森へ下る」
 峠からの下りは、急峻な岩ごろの道で極めて歩きにくい。これは登りに使ったほうがいい。25分で林道(横尾林道)に降り立つ。あとは車も走れる道で、途中の地蔵さん(山神の祠)に挨拶をしながら舞鶴若狭自動車道のガードをくぐり、古森の集落に降りてきた。

林道への下り

登山口

林道の地蔵(山神の祠)

舞鶴若狭道

古森から虚空蔵山北尾根を望む
 降りてきたところはR176古森バス停である。もう閉店した市場の前からホタルマークの神橋をわたり、桜並木の武庫川右岸を草野に向かう。ソメイヨシはほとんど終わり、八重桜のつぼみが膨らんでいる。散歩の二人連れの女性に挨拶して立ち話。うらやま池はもう使っていないことを知る。虚空蔵山を正面に、横に海見山・柏野山、振り返れば白髪岳・松尾山の川堤を草野駅に戻ってきた。

神橋から古森山・海見山を望む

白髪岳と松尾山

武庫川右岸を草野駅へ歩く
雲一つない絶好のコンディションでの山歩きであった。海が見えない海見山と思っていたが、南尾根から明石の海が見えたことが大収穫だった。さて、団体で歩くことができるか、下見でのスタッフの意見を待とう。暑くて見通しのきかない夏場に歩く山でないことは確かだ。
                                                   *団体で歩くことは困難との結論で中止となった。
引き返す足取り重し山菫     ハナミズキ
<山歩道の出会い>

アセビ

コバノミツバツツジ

ヤブツバキ

シキミ

ミヤマシキミ

クロモジ

セイヨウカラシナ

カンサイタンポポ

キランソウ

サギゴケ

ヒメオドリコソウ

ツクシ

カラスノエンドウ

スミレの仲間

ネコノメソウ

関連ページ:2009.3.1 迷走の海見山・柏野山
やまぼうし

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