up 2022.6.1やまぼうし
宝塚 逆瀬川源流の山々を歩く
宝塚駅〜紅葉谷橋〜光ガ丘〜東六甲縦走路〜大谷乗越〜小笠峠〜社家郷山〜ゆずり葉緑地公園
◇日時:2022(R4).9.3(日) 晴 32℃(max)
◇場所:東六甲縦走路、逆瀬川源流
      社家郷山系、樫ヶ峰(461m)
◇同行者:武庫川エコハイクスタッフ6名(男4、女2)

社家郷山(千石ズリからのビュー)
行程:宝塚駅9:35〜紅葉谷橋10:15〜光ガ丘10:47〜行者山登山口10:58〜猪谷分岐11:42〜昼食(11:55/12:30)〜東六甲縦走路#34 12:53〜大谷乗越13:54〜小笠峠登山口14:32〜小笠峰14:56〜西三辻出合15:12〜東三辻出合15:42〜樫ヶ峰16:06〜鉄塔#28 16:40〜岩倉橋17:04〜ゆずり葉緑地公園17:15
Route Map(GPS) 歩行 約11km
「光ガ丘へ」 
 宝塚駅からS字橋(宝来橋)を渡り、六甲縦走路に入る。橋の南端に宝塚温泉碑、対岸には与謝野晶子の歌碑がある。平地では珍しい四等三角点湯元台広場52.3mに立ち寄る。六甲縦走大会の終点になる場所である。塩谷川を遡ると左手山麓に宝塚温泉の泉源がある。ホテル若水とナチュールスパに供給している。周辺に塩のつく地名が多いのは泉質が塩分を含んでいるためといわれる。塩谷川、塩尾寺、塩瀬、名塩などである。紅葉谷橋で甲子園大学方面に向かう六甲縦走路を分ける。この地下に千苅ダムから上ヶ原浄水場へ伸びる送水管が走っていて、制水装置が地上に見えている。塩谷川をさらに遡ると紅葉谷に人り小さなレストランで人家が絶える。車止めを越えて塩谷橋を渡って大きくUターンすると光ガ丘住宅地である。光ガ丘中学校が目の前で、校庭隅に四等三角点光ガ丘199.2mがある。この坂道は光ガ丘中学校の通学路ともなっていて、紅葉谷橋から標高差100mを毎日通学するのはいい運動になる。80歳近いスタッフはもう息絶え絶えである。

四等三角点湯山台広場52.3m

塩谷川を遡る

宝塚温泉 泉源

紅葉谷橋

光ガ丘へ紅葉谷をのぼる 左塩谷川
 「猪谷から東六甲縦走路へ」
 光ガ丘住宅地の山麓を回って西北端が行者山登山口となっている。ここの道標は国土地理院地形図をべースとしたコースが書いてあり、15年前に私を含めて地元の有志が手弁当で設置したものである。行者山登山6コースに20本ある。一服する。ここまで約1時間の行程である。支多々川源流の猪谷を登る。木陰の小径が気持ちいい。道は行者山と別れて、谷を緩やかに登る。流れはない。登り切ったところに行者山の登山口があり、その先には東六甲縦走路への登山口がある。いずれにも道標があるから迷うことはない。直進すると千石ズリを経てエデンの園だが、現在堰堤工事中で通行止めである(2022.10.31まで)。我々は行者山登山口の手前で東六甲縦走路への近道を行く。ついに私がダウン。早い昼食をとって体力の回復を待つ。女性陣からのチョコレートやゼリーの差し入れが効いたのか何とか腰を上げて、残り100mの縦走路を目指す。途中から岩倉山を経由しようとしたが近道を登り、ようやく東六甲縦走路道標#34に到達できた。
 

行者山光ガ丘登山口

猪谷

東六甲縦走路ゆずり葉台口道標#34
「小笠峠から社家郷山へ
 東六甲縦走路は起伏も緩やかでトレランする人もいる。今日は、2,3人のハイカーに出会う。譲葉山東峰、北峰、中峰、西峰の間を縫って岩原山登山口の道標#33へ到着。時間があれば譲葉山各峰や宝塚市最高峰の岩原山573mに寄りたいが体力が許さない。少し休憩して大谷乗越へ向かう。途中エデンの園へ下りる道(踏跡道)が3カ所ある。いずれも途中で崖を下ることになる。大谷乗越(500m)は小広場で休憩に丁度いいはずが今日は深い雑草に囲まれてしまっている。作業開始。のこぎりや選定ばさみで登山道を覆っている草刈りだ。県道82号線へ出る。盤滝トンネルが無料開放されているにも関わらず車のタイヤの跡が多いのはヘヤピンカーブの続く道をレーサー気分で乗り回すドライバーの仕業だろうか。県道の最下点、ガードレールの切れ目からエデンの園へ下る道があるが、道標がなくなっていてわかりにくい。逆瀬川源流の橋を渡って少し上ったところに社家郷山への取付がある。

東六甲縦走路

道標#33岩原山分岐

大谷乗越で登山道の草刈り

ヘヤピンカーブの続く県道82号線

社家郷山取付 (415m)
「社家郷山」
 社家郷山とは山系の総称で、小笠峰(490m)をピークに外れ峰(485m)、樫ヶ峰(457m)などがある。いきなりの急登で、立木や木の根を掴みながら標高差80mを約20分かけて最高峰の小笠峰にたどりつく。ここが社家郷山の西端で、これから東へ向かって起伏を繰り返しながら東端のピーク樫ヶ峰まで歩くことになる。外れ峰出合、西三ツ辻、東三辻のピークがあり、いずれも西宮市社家郷山キャンプ場に下る。西三ツ辻付近にはオオイワカガミの群生地がある。くさり場もあるからルンルン気分とはいかない。登山道に覆いかぶさる木の枝などの伐採もする。樫ヶ峰に近い馬ノ背(瀬)からは今日一、360度の展望で、いま辿ってきた東六甲山系から六甲最高峰、大阪湾から金剛・葛城、京都方面の山々までも望むことができる。展望を楽しんで樫ヶ峰457mへ。森の中に社家郷山の石碑がある。

木の根を掴んで激登り

社家郷山最高峰小笠峰(490m)

東三辻出合近くのくさり場

東三辻出合

馬ノ背付近(正面樫ヶ峰)

行者山・岩倉山 建物はエデンの園、ザレ地は千石ズリ堰堤工事現場

大阪湾

社家郷山石碑(樫ヶ峰)
「ゆずり葉緑地公園へ」
 樫ヶ峰からはザレ地の下りになる。眼下に甲山や阪神間の街並みが広がる。T字路は右西宮ゴルフ場、我々は左ゆずり葉台方面に下っていく。麓に近い鉄塔は関電送電線#28のはずだが#34と書いてあるという。番号体系が変わったのだろうか。帰宅後調べてみたい。巡視路を下っていく。急斜面は階段が崩れて危険。ゆっくり慎重に下る。岩倉橋へ下りたのは予定を2時間以上遅れてしまった。草刈りや倒木の伐採作業等もあったが、我が体力が原因である。ゆずり葉緑地公園の砂防モニュメント前で、途中リタイアのスタッフが車で待ってくれていた。疲労困憊の身には大変ありがたかった。

樫ヶ峰東斜面からの展望

西宮ゴルフ場方面

鉄塔#28

ゆずり葉緑地公園 砂防モニュメント
 本日のコースは逆瀬川源流の砂防の歴史を訪ねることがメインテーマである。逆瀬川上流は千石ズリと呼ばれ一雨降れば千石もの土砂が流れ出し、下流部は逆瀬川砂漠と呼ばれ一面の土砂に覆われていた。明治から昭和初期にかけての大規模な治山・砂防工事の結果、現在のような緑地帯や公園、住宅地に生まれ変わった。工事を指揮した赤木博士は砂防の父と呼ばれ、我が国砂防事業発祥の地を記念して建てられた砂防モニュメントにはその歴史が展示されている。2019年逆瀬川の堰堤、流路は日本土木遺産に指定された。

明治の頃の逆瀬川上流

現在の逆瀬川上流(ゆずり葉緑地)

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